朝、目を覚ますなり庭に出て陽射しを受け入れ、暑さを身体で確かめる。
「母はこんな暑い日にぼくを産んでくれたのか。」
赤子のぼくに感覚の記憶はあろうはずはない。大人になった自分が母のシンドさを理解し始めている。この年になって、初めてかも知れない。
病床の母に、
「きちんと4年で卒業できたよ」
と、卒業証書を見せたのが最後の親孝行だった。その頃既に意識は混沌としていたはずだが、その時だけにっこり微笑んでくれたような気がした。明晰なら鋭い突込みが入ったかも知れない。
「それが普通!」
と。
ブルーグラス・ミュージックには家族への愛の歌も多い。しみじみと聴いてみたい。
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