Dr. WAKASAGI at HEI-RIVER(閉伊川ワカサギ博士)

森川海をつなぐ学び合いの活動を紹介します

ジョン・デューイに学ぶ「学校と社会」

2010-06-25 | 学校
 ジョン・デューイ著「学校と社会」は今から約100年前にアメリカのシカゴで書かれた本である。未だに読み続けられているのは,理由がある。
 それは,教育の問題はいつの時代でもあてはまるということである。中でも「教師ではなく,教育の重心を子供に移す」は言葉でわかってもなかなか実行できない。教師に重心があるのは伝統的教育,子供に重心があるのは新しい教育である。100年前から,いやもっと言えば200年前からいわれている子供を中心とした学びは,なかなか学校現場では優位にならない。
 顕在的なカリキュラム重視,一斉授業という形式をとる限り難しいというより他にない。しかし,それを補っていくものが子供の視点で学ぶ総合的な学習の時間,社会教育施設での学びであろう。「学校と社会が連携した教育をおこなうこと」が理想なのである。
 そのような学びの場をどのように提供していくのか?
「地域の持続可能な発展に役立つ科学を求めて― 地域環境学ネットワークがめざすもの」http://www2.nagano.ac.jp/sato/symposium2010/index.html
このような取り組みも,「新しい教育」の目指すべき方向の一つなのかもしれない。

ホワイトの人格形成理論に思うこと

2010-05-13 | 学校
 生徒指導論に関する話題
ホワイト(White,R.W)によれば,人間は,意識的かどうかに関わらず,生きていくために何かを成し遂げようとする(何かを成し遂げようとする気持ちのことをコンピテンスという)。そして、親が適切に子供のコンピテンスに適切に対応すると子供は効力感(達成感)を持ち、さらにコンピテンスを高めようとする。

 例えば,親であれば以下のような経験はないであろうか?

 赤ちゃんは生後1年ほどで立ち上がろうとする。立ち上がったときに,周りの大人が,喜んであげる。手を叩いて拍手をしたり,「すごいネ。すごいネ。」と反応する。するとさらに上手に歩くようになる。

 また,幼児の時に、絵を描く。最初は,ペンを紙になぞるだけであるが,少しづつ線が丸になる,四角を書く,そして顔のようなものを書く,そして他人が見てもわかるような絵を描いていく。それぞれのコンピテンスに適切に反応することで、子供のコンピテンスが発展していく。

 このようなことは,幼児に限ったことでない。

 おそらく,自分は個々の行動がコンピテンスであると自覚していない場合もあるだろう。周囲がコンピテンスであると気づいていくことが大切であり,気づいていことで子供の能力がさらに高めることができるだろう。

 科学的思考力の育成も同じことが言えるのではないだろうか?子どもたちの気づきに教師や教育者がどれだけ気づいてあげるのか?特に自然体験での,子どもたちの気付きは,突拍子も無いものと思うときがあるが、実は大切な子どもたちのコンピテンスがあるのである。そのコンピテンス(気付き)を疑問、仮説、仮説の検証へとどう高めていくのかが,フィールドワークにおける重要なテーマなのである。

 
 

海洋科学教育普及講座

2008-12-05 | 学校
12月1日に海洋科学教育普及講座が,全国の中高支援学校教員を対象に実施された。これは,科学技術振興機構の支援で本研究室が主催し,昨年度から実施しているものである。講座の内容は海洋科学を中心に据え,これらを教材化し小学生や一般人にも分かりやすく海洋科学の内容を伝える能力を高めることを主眼としている。一口にわかりやすく伝える,といっても様々な方法があり,この講座でのコンセプトは「一人一人には科学的な素養が備わっておりそれを海洋科学教材によって引き出す」ものである。この教材プログラムの理論背景はラーニングサイクルである。ラーニングサイクルは導入,探究活動,概念確信,応用,振り返りからなっている。最近,日本でも新学習指導要領で生きる力の育成,そして探究学習の重要性が叫ばれている。海洋科学教育普及講座では,この探究学習を重視している。カルフォルニア大学のグレッグ氏によれば海洋科学ほど,探究学習に適したものはないという。小学校でのホールカリキュラムとして実施されているのは海洋科学プログラムだけである。

ワカサギ博士香川県へ

2007-10-20 | 学校
 ワカサギ博士は香川県の高松市内にある学校へ。ビオトープを観察しよう!-ビオトープから地球を学ぶ-というテーマに取り組んだ。講義の内容は,海と人との関わりについてと,お魚クイズにおいてはどじょうの「ドウジョ君」が登場。子どもたち50人の熱心な取り組みに胸がときめく。

海水魚の卵ふ化

2006-02-24 | 学校
12月に行ったカキ生産実習で生徒たちが採集した魚の卵がこの暖かな日差しの中,実習室の中で2月ぶりにようやくふ化した。「先生,大事に育ててね~,殺したら承知しないよ~」と女子生徒から注文をつけられていた。厳寒期の中,卵はすくすくと成長し,目が出て体をクルクルと改訂させていたのは1月のはじめから。もうすでに体はできていて,ふ化のタイミングを待っていたのだろうか?この急激な暖かさに,雪は解けそしてふ化も始まった。それまでは卵の中でじっと我慢である。水温の変化はふ化の時期に影響を与え,成長や生残に大きな影響を与えているのだろう。とても興味深いところである。浜の生徒に聞くと今年のわかめは成長が遅れているという。これも温度に影響を受けているのか?豊作であることを期待するばかりである。



海綿動物を巣にしたヤドカリ

2005-12-03 | 学校
これは、必見!山田湾で見つけた海綿をかぶったヤドカリである。海綿がなぜ動く?よく見るとヤドカリがしっかりきれいに穴をあけてすんでいるではないか?栽培実習室で飼育中だ。まるで、ウルトラマンに出てくるピグモンのような動きをする。

2005/04/24

2005-04-24 | 学校
学校の桜がほぼ満開になりました。昨年より10日遅いようです。気温は海風が入って11度しか上がりませんでしたが、太陽の日差しはとても強く開花に勢いがついたようです。

高校生の63日航海実習がIBCで紹介されました

2005-03-23 | 学校
63日間の航海を終えて、無事宮古港にたどり着いた高校生の船内生活の様子が、IBCのニュースエコーで6分間お茶の間に流れました。船内での投縄実習、漁獲されたマグロ、シイラ、サメ(5歳の子供が興奮してみてました)が鮮明に映像に映し出されていました。海からあがったばかりのマグロの実際の映像を見ることはそんなに多くありません。きっと、県内の漁業者のみならず多くの方が釘付けになったのではないでしょうか?このような報道はおそらく県内いや全国的に見ても珍しいのではないでしょうか?

「じゃじゃじゃTV」に日本一うなぎ登場!!

2005-03-20 | 学校
先日合格入試の時に取材を受けました。「うーあ!日本一」という企画の最後を飾る番組で、本校の日本一うなぎが取り上げられることになったのです。
(ちなみにう-あ!とは滋賀県の方言で、じゃじゃじゃと同じ意味のようです。)
生徒たちは春休み(自宅学習期間)ですが、なんとか生徒たちに声をかけ、2年栽培コース+αの生徒合計7人に学校に来てもらい取材を受けました。アナウンサーのテンションに最初は生徒たちは戸惑っていた様子ですが、最後の方には緊張もほぐれ「2倍の2mになるまで育てたい」「日本一の次ぎは世界一を目指したい」と抱負を語る生徒もいました。二日後に放送され、どうなっているか不安でしたが、ビデオ録画をして繰り返し何度も見ました。予想以上に、面白く構成されていてプロの腕前に感心しました。
「じゃじゃじゃTV」は県内のじゃじゃじゃ!と発せられるような驚きの内容を紹介するテレビ番組。面白い話題が満載です。他にタコがいろいろなものを集める話が紹介されていました。タコが集めたものにはそろばん、銀のお盆などがあり、タコと一緒につり上げ、今も家の中で使っているという面白い物語のような話が紹介され、我が家では驚きの声が上がりました。タコの家の前には貝殻がたくさん積み上げられている光景を実際潜ってみたことがありますが、岩に化けたり、海藻に化けたり、海を歩いてみたり面白い生き物ですね。