介護職がキャリアアップを目指すためには本人の努力はもちろん、周囲の環境も重要な要素となってきます。簡単に言えばキャリアアップの機会が得られないような職場で働いているといつまで経ってもスキルや知識を磨くことができないわけです。
この問題は近年になって介護業界全体で共有される機会が増えており、施設・事業所の側でもスタッフのキャリアアップを促す環境づくりを行うケースが見られます。つまりどんな職場で働くかによってキャリアアップの可能性に大きな差が出てくるわけです。ではキャリアアップを目指している介護士はどんな施設で働くとよいのでしょうか。
まず教育・育成環境が整っているかどうかです。資格取得のサポートや研修・セミナーへの参加の促しなどを行っている施設なら働きながらキャリアアップの機会を得やすいでしょう。
それから施設が職位の階層を明確に設定しているかどうか。現場において一般の職員、主任、管理職などの階層が明確に設定されている施設の方がスキルアップとキャリアアップが連動しやすい環境にあります。この点が曖昧な職場だといくら経験を積んでも、スキルを身に着けてもいつまで経ってもキャリアアップの機会が得られないといった問題に晒されかねません。
またそれぞれの階層ごとに役割や仕事内容が明確に設定されていることも重要です。主任とは名ばかりで実際には責任ばかりが重くなって仕事内容は一般職員と変わらない、といったケースも起こりうるからです。
こうした環境が整えられている施設で働くことが介護職がキャリアアップをスムーズに追求していく上でとても重要な要素となってくるのは間違いないでしょう。