今日はとてもいい天気になった。だが気温は上がらず、風も強く寒い1日になった。高松の池では氷にヒビが入っていた。
アメリカとメキシコの国境沿いにはすでに約1053キロに渡ってフェンスが立っている。アメリカの政府監査院は、税関や国境警備局の記録を集計した結果、6年間に9200件の国境破りが行われていると発表した。
フェンスの効果が見られないか、国境警備の予算不足でパトロールがおろそかになってフェンスの効果が出ていないと結論した。
元々このフェンスは不法移民対策より麻薬密輸対策だった。現実に不法移民はフェンスをなんとかするよりフェンスのない砂漠地帯から入国する。3日3晩に渡る苦行では途中で亡くなる人も多い。それではフェンス破りはといえば、多分これは麻薬だろう。
「GAOが今回の報告書を16日に公表する前、同省の捜査部門幹部らは連邦議会での公聴会で、米国南西部の国境地帯で麻薬密輸組織の脅威が続いていることや侵入を図る巧妙な手口について証言。空気やガスの圧力を使った射出装置を使ったり、傾斜路や昇降装置を利用して車両ごとフェンスを越えたりして薬物を米国内に密輸させていると説明した。」
トンネルを掘ったり、潜水艦を使ったりあの手この手でおこなう彼らは、とにかくすごい。
なお1821年にメキシコは当時メキシコ領だったテキサスにアメリカ人入植者を認めたがアレヨアレヨとアメリカ人が増大。不法移民まで増えてしまい、1830年にアメリカ人入国禁止にする。アメリカ人だらけになったテキサスでは、奴隷制を認めないメキシコ政府に対して反発、1836年にテキサス共和国として独立宣言をする。1845年にアメリカ28番目の州になり46年にアメリカとメキシコで戦争が起きる。48年にはアメリカが勝ち、メキシコからカルフォルニアとアリゾナ等を割譲する。一応1825万ドル払ったことにはなっているが、イヤイヤ認めさせたのは確かだ。
アメリカがヒスパニック系移民をどうかと思うのは、かつて自分がひさしを借りて母屋をのっとった事実があるからなのだろう。そしてイスラエルを支持するのは宗教的な問題が大きいが、彼らのやっていることを非難できないのは、かつての自分達がやったことだからなのだろう。
現在アメリカ合衆国主席戦略官・大統領上級顧問のスティーブン・バノン氏の経歴がよくわからない。ノーフォークの労働者階級出身、バージニア工科大学卒・ジョージタウン大学で安全保障論で修士、ハーバードビジネススクールでMBA取得。海軍に入って将校でペンタゴンにもいて、やめたらゴールドマンサックス入社、退社後「ブライバート・ニュースネットワーク」に参加し、会長までなった。
まあアメリカのエリート層の一人です。でもなんでブライバートに参加したのかがよくわからない人物です。私は、彼のいわゆる人物像にかなり疑いを持っています。かなり強度のコンプレックスの持ち主なのではないのかということです。
経歴から見えるのは、かなりな努力家です。そして経歴もかなりいいのですが、なぜ差別主義者になっちゃったかというのがよくわからないところです。で、答えは彼が目指したアッパーの世界に彼は馴染めなかったということです。その裏返しが今の姿と言えるようです。
ものすごく簡単に書いていますが、日本の政治家のように担ぎ上げられる人と違って、欧米の政治家には個性的な人が多いのですが、それにしても超高学歴で世界を破壊しようかという勢いの人たちがこのところ目立っています。イギリスのボリス・ジョンソンもそうです。トランプさんは超名門大学で大学院までゆかなかったというだけで、エリートです。バノン氏は彼らのように貴族の末裔とか富豪とかではないのですが、エリートの一角です。
ですが彼らに共通するのは、コンプレックスなのではないのかと考えています。
ただエリートである彼らが、下々に降りてくるというのはわからないわけでもないのだけど、見たいものしか見せないという手法が如何にもこうにも、彼らも見たいものしか見ないというようにしか見えないわけで。
見たくないものは見せないではなくて、見ないし無いと考えるのは、彼らがコンプレックスに対応したやり方だと思えば、そうなのかもしれないと思うわけです。彼らは成功し続けるしかなかったから、特に変なのかもしれません。
見たくもない現実に対して、どう考え抜いて大衆を説得するかの前に、素でやっているように感じるので、どうもこれが答えな気がします。
すいません曖昧で。ただ格言で「結婚する前は両目を開け、結婚したら片目を瞑れ」というのがあります。確かに世の中は複雑奇怪で両目を開け続けられないかもしれませんが、もしも「もう一つの真実」を信じていたとすれば「そのもう一つの真実」を把握していなければいけないはずです。
何かそういったニュアンスが今のところ全く感じられないというのが、なんなのか。
さっきまで大言壮語だったが、浪曲の話。2月9日にNHKFMの浪曲18番という番組があって、そこに国本はる乃さんの「真柄のお秀」が出ていた。落語でもかかる演目で、真柄勘内は優男で戦で役に立たないとの評判。旅先の宿で見かけた米俵を軽々もつ6尺越えの大女に、声をかけてしまう。嫁に来ないかとまで言ったが、まさか真に思うとおもわず、家に押しかけてきた。従者に家とお秀を任せて、遠国に所用で数年は戻らないという言い訳を従者にさせて隣家に隠れる勘内。「口約束でも妻は妻。旦那様の留守を守るのは女房のつとめです」と男やもめにウジが湧くという家を隅々まで綺麗にして庭から全部整えてしまう。
ここから話は二つのパターンに分かれる。徹底した女房の勤めに疲労困憊した従者が、夜中に仏壇で「押掛女房だというのはわかっている。だが私に声をかけてくださったのだから、心の底から添い遂げる。今は主人が安全かどうか神仏の加護にすがるしかない」。家を守る心と主人を守る心に打たれた従者が主人を説得するのが、今回のパターン。人情話としていい。
次がすごい。やってこない主人をどうしようかということでお秀は直訴する。殿様の行列に向かって直訴するのだが、従者がバッタバタとなぎ倒されて殿様と対面したお秀は「約束は約束だ」といい、殿があまりの豪傑ぶりに感嘆し「わしが仲人になる」といわせるのだ。
なお話を短くするときには前者、長くてよければ後者の方が面白い。
で、生まれた子が真柄十郎左衛門という豪傑なのがオチだ。なお真柄十郎左衛門は直隆と直純の兄弟が混同されている気配がある。でも巨漢だったようだ。多分最後の大太刀使い。
で、何を言いたいかといえば、落語だと省略されるところを講談だとかなり詳しく語るわけだ。35貫の女性。身長2メーターと言われているが、それは子供の身長のような気もする。そこまではいかんだろう。だが35貫。計算すると131キロだ!
今までこの講談の本当の面白さをよくわかっていなかったと反省している。
白鳥の渡が始まっている。ずいぶん高松の池に増えた。今年は開氷面がまだ少し少ないので、どの程度中継点として高松の池が利用されるかわからないが、今後大きな高気圧が2日くらい居座る条件で、ドンドコ白鳥を見られると思う。
目の前にあることすら見えない時代なのだろうな。ニーチェのいうような超人にはなれないのがわかっているし、かと行って極度の悲観主義も良くない。見たいものしか見ない時代には、極端しか生まれないのだろう。
いやいい極端だったらいいけどね。