イタグレと暮らす戌年男のブログ

 イタリアングレーハウンド(イタグレ)と過ごす中で、家族、趣味、出来事についての感想などを書きたいです。
 

飛車角渡しての攻め

2020-06-08 10:34:23 | 将棋
 昨日のNHK杯テレビ将棋トーナメントは、第38回の決勝戦。
 中原誠NHK杯と羽生善治五段。

 解説は大山康晴永世名人。

 大山永世名人からすれば、中原NHK杯もずっと後輩。まして羽生五段はまだかけ出し。
 その時点で、羽生五段の勝率が8割近い数字だったようですが、大山永世名人が「対局数が少ないからで、これなら長く続けていけば、6割台になりますよ」と。
 あれから、31年。現在の羽生善治九段、通算勝率0.7055。6割台に近いけれど、7割キープ。よもや、大山永世名人といえども、そこまでの成績は予想できなかったでしょうね。

 決勝の戦いは、羽生五段が飛車角を渡しました。
 最初に角を切りました。角銀交換。しばらくして、飛車も切りました。飛車金交換。
 後手番の中原NHK杯は盤上に飛車と角。駒台にも飛車と角。
 
 しかし、羽生五段の攻めは見事で、97手で中原NHK杯投了。
 大山永世名人の解説通りの手順が多く、その中で、中原NHK杯ちょっとためらった部分が、結果的に逆転に持って行けなかったようです。

 感想戦では、あんなに攻めてくることは予想していなかった。終盤のねじり合いになると思っていたということで、角を切り、飛車を切りという攻撃が意表を突いたようです。

 聞き手のかたが、羽生五段の勝ちが見えてきたときに、「これで優勝となれば、大山先生の前で失礼ではありますが、大山永世名人に勝ち、加藤一二三元名人に勝ち、谷川浩司名人に勝ち、そして中原永世名人にも勝つ。名人総切りですね」と。
 この話は、ずっと語りぐさになっていると思います。

 来週から、今年度の対戦に戻ると予告がでたので、中断している間の対局は全部その羽生五段の名人総切り対局。すごいものを見せてもらいました。


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