鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

No.408 (鶴岡市介護保険運営協議会および地域包括支援センター運営協議会)

2014-10-23 09:56:48 | 日記
10月22日、13:00 出羽庄内国際村

介護保険および地域包括支援センターの円滑な運営を図るために設置された協議会で、委員は老人クラブ連合会、連合山形鶴岡田川地区協議会、鶴岡地区医師会、歯科医師会、民生児童委員協議会連合会、社会福祉協議会、東北公益大学、特養の施設長、公募委員の代表、計14名からなります。


議題

1)平成25年度地域包括支援センターの運営状況と平成26年度地域包括支援センター運営方針等について

2)地域包括支援センターの包括支援事業の実施に係る基準を定める条例の骨子案について


3)地域包括支援センター担当区域の見直しについて


以上につき、鶴岡市から報告、説明があり、委員からさまざま意見が出されました。

・地域包括支援センターの業務は年々増加しているし、今後も増えていくことが予想されるが、人員の配置増など市はどのような対応を考えているのか。

・虐待の通報者として、ケアマナジャーがほとんどであるが、ヘルパーや家族が通報することはないのか

・地域包括支援センターのケアマネ、事業所のケアマネ、それぞれの機能の違いがよく分からない。

・今後は食べることとが重要であり、歯科医師も積極的に関与したい

・今の地域ケア会議は、個別事例の検討に終わっているが、事例を増やし、多職種を交えたより高い次元で、ケアプランを検証する会議が必要なのではないか。

・地域の支え合い、見守りなどの地域活動は、地域差が大きい。守秘義務が障害になっている例もある。

・地域包括ケアシステムは、高齢者だけを対象としてはいない。生活支援コーディネーターを育成し、市が地域支援事業として、各地域に積極的に関与する必要があるのではないか。

・3)の市が直営のセンターを廃止することに関して、市の本気度が不足しているのではないか。市は、委託先の包括支援センターに対しどのような役割りを果たしていくのか?受託した側としても、繰入しないと運営できない状況にある。財政的な裏付けを示すべきではないか。

以下、私見。

地域包括支援センターは、地域包括ケアシステムの要となる組織(部署)で、人口3000-6000人に対して、保健師1名、社会福祉士あるいはそれに準じる者1名、ケアマネあるいはそれに準じるもの1名が配置されています。事業としては、1)介護予防マネジメント事業、2)総合相談・支援事業、3)権利擁護業務、4)包括的・継続的マネジメント支援業務と極めて広範な業務を担っています。地域包括支援センターは地域に密着するかたちで、さまざまな相談への対応や認知症などを含む困難事例への対応、地域のネットワークづくりなどそれなりの役割を果たしていると思っています。

しかし、一方で、地域包括ケアシステムの要として機能するためには、医療・介護連携を含む地域のケアマネジメントを地域ケア会議などを通して統括する必要があるわけですが、そこまでの機能を今の包括支援センターに求めるのは今の人材や人員配置ではとても無理と思われます。地域包括ケアシステムを統括する部署、人材の育成は喫緊の課題ではないかと考えます。
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