指揮者:武藤 武明(チェコ在住) バイオリニスト:渡辺 玲子(ニューヨーク在住)
プログラム ①スメタナ 交響詩「わが祖国」より ヴィシエフラッド ②ブルッフ ヴァイオリン協奏曲第1番 ③ブラームス 交響曲第2番
1時間半以上かけて杉並公会堂まで聴きに行きました。 八雲オーケストラは3回目です。 母校のOBオケが母体となっているので、知っている先輩方がまだ多く出演しています。
スメタナの「ヴィシエフラッド」はプラハにあるヴィシエフラッド城の過去の栄光と戦乱によって廃墟となった運命を象徴した曲だそうです。スメタナはラストで未来への栄光を予感させるメロディーでチェコの人々に勇気を与えたと言われているそうです。初めて聴く曲だったのでよくわかりませんが、メロディーが美しく、流れるような弦と、晴れやかな金管の響きが耳に残りました。
ブルッフのヴァイオリン協奏曲は有名な曲ですが、ソリストの渡辺玲子さんの堂々とした他を圧倒する存在感がものすごく、オーケストラが少し萎縮した感じに聴こえました。特に管楽器とはうまく絡み合っていないような気がしました。弦楽器は頑張ってソロについて行っているという感じでした。 名器ヴァルネリを充分に響かせて、美しい音と卓越したテクニックで素晴らしい演奏でした。
アンコールの曲目はわかりませんが、超絶技巧的な難解な曲を演奏しました。聴衆は唖然として聴き入っていました。欲求不満を爆発させたような演奏だったので、ソリストにとって今日の演奏が物足りなかったのかなと思ったりしました。これはあくまで私の私見です。
ブラームスの第2番では1楽章2楽章のポイントはやはりホルンですね。ホルンがバッチリ決まると曲全体が締まります。弦はしっかりした編成でボリュームのある分厚い響きを聴かせてくれまた。第2楽章のヴァイオリンのうねうねした旋律も揃っているのできれいに聴こえました。大人数でもばらばらにならずまとまった響きとして聴こえました。第3楽章のオーボエの素敵な旋律は知っている先輩が演奏していたので、ドキドキしながら聴き入りました。その後の弦の速いパッセージもきれいに聴こえました。4楽章はたたみ込むようなテーマの重なりとホッとするようなゆったりとしたメロディー、そしてまた息をもつかせぬパッセージの重なり、そして始めのテーマに戻ったりとどんどん曲が盛り上がっていくのを固唾を飲んで聴き入るのみでした。そしてラストの圧倒的な迫力は素晴らしかったです。
先月もブラームスの2番を聴きました。でも今日の演奏はまた違った感動がありました。来月も偶然ですがブラームスの第2番を聴きに行きます。今度はどんな演奏かワクワクします。
hiroko
八雲オーケストラは首都大学東京のOBオーケストラで、第15回になる定期演奏会は、いつもチェコ在住で欧州および日本国内で広く客演指揮者として活躍する武藤氏が指揮します。今回の客演バイオリニストの渡辺玲子さんは15歳で国内優勝、20歳前にパガニーニ、ビオテツティ両コンクールで最高位受賞の演奏者。さすがのhirokoさんでも曲名わからなかった超絶技巧の曲、欲求不満を爆発させたようなという表現が面白い。この曲なんだろ? 当日ステージでV1を担当、ここで長くコンサートミストレスを勤めたバイオリニストさんからのメールの連絡ではやはりパガニーニで、<虚ろな心の主題による変奏曲、Nel cor piu non mi sento>、YouTubeにはレオニード・コーガンや庄司紗矢香の名人芸演奏と譜面が出てきます。庄司 紗耶香の演奏はなぜか?メッチャ柔らかでソフトな演奏。 KenM
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます