2023年(令和5年)3月5日に、日本臨床歯周病学会九州支部 第2回支部教育研修会が福岡市で行われ、
院長、副院長、衛生士の小川、吉冨、中島、蒲池で参加しました。
今年より学会やセミナーがwebからハイブリッド、そして現地のみの開催など、少しずつコロナ前に戻りつつあります。
昨年より、臨床歯周病学会九州支部研修会ではハイブリッド形式となり、昨年も現地に参加しましたが(歯科医と衛生士小川のみ) 今年は昨年の3倍くらいではないかという参加者でした。
今年は2年目以上勤務の衛生士は全員一緒に楽しく参加してきました。
前半は、学会会員の先生方によるご講演でした。
主に再生療法についてのお話しでした。中でも、衛生士が関わる「基本治療」について、
基本治療で行われる、OHI(歯磨きのご指導)の大切さ、デブライドメント(歯石取り)で使用する
超音波スケーラーの使い方については、若い衛生士にとって分かりやすく、とても参考になったようです。
特別講演では、「考えるペリオのバイオロジー バイオフィルムはなぜ豹変するか」という表題で、天野敦雄先生の約3時間に及ぶ講演を聴くことができました。
天野先生の講演は、以前より何度か拝聴する機会があり、今回もとても楽しみにしていました。
虫歯と歯周病の病因論から、予防方法、そしてスケーリング・デブライドメントのあまの式を衛生士向けにお話ししてくださいました。
そして虫歯は削って詰めてでは治せない!という事を、天野先生も仰っていました。
虫歯の予防には、①フッ化物 ②食事内容 ③ブラッシングとの事でした。
私どもの医院では、
個々のリスクと年齢に応じた適切なフッ化物の使用と歯磨きの方法
虫歯になりにくい食習慣のご指導を行っています。
歯周病については、やはり「出血を止める」という事でした。
歯茎よりも上にいるばい菌と歯茎よりも下にいるばい菌では種類も栄養源も違います。
特に歯茎よりも下にいるばい菌は、血液の中のたんぱく質と鉄分を栄養としているため、
歯磨きや歯間ブラシ、糸ようじなどで出血する方は専門家による診査診断と治療が大切です。
歯周病を増悪化させる細菌についても、簡易的に調べることのできる検査や遺伝子的に調べることのできる検査も導入し、お一人お一人に合わせた治療計画を立てています。
お口の中の病気は、適切な予防と治療が必須であり、ひとつひとつのステップを飛び越す事なく
確実に進める事で、良い治療結果を得ることができます。
そして重症になるとやはり時間はかかりますが、最終的にはメインテナンスとなり予防管理を受けられる事で、長期に安定し維持することができるようになります。
当院でも開院から23年目を迎え、私も勤務21年を迎え長期に安定している方たちが増えていくのを実感し、この予防歯科のやり方は間違っていない、歯科衛生士の仕事ってなんてやりがいがあるのだろうと日々感じております
「全身的にも健康に、一生自分の歯で食べる」 にご興味のある方も
重症の歯周病で抜くしかないと言われた方も
是非ご相談ください。
(佐賀県 鳥栖市)