今日もあなたに来ていただけたことを とてもうれしく思います。
ブログの更新のみならず昨年(H24年)11月初旬より永らくご無沙汰しておりました。
年末年始のご挨拶やmixi、FBへのコメントメッセージのお返事など、ぜんぶひっくるめて
いったいどうした事かと心配をお掛けしっぱなしなのでこれから各方面へ侘び行脚...
みなさまにはご寛容願いたく今日に至っております。
こと、愛犬イチローに関しましては、お星様になったことのお知らせのみのになってしまって
いちばん申し訳なく思っています。
ご自分の家族のように愛してくださったみなさまと、一緒にイチローとの思い出をお話したい
気持ちやら、ひとりで偲びたい日もあったり、なんか体に芯が通らなかったです。
そんなぼんやりとした日々に、ふと『猫の森の物語』という本が目に止まりました。
南里秀子さんの新刊が出ると聞いて、楽しみに買ったまでは覚えていましたが、本棚に置きっ
ぱなしになっていました。
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目次に『猫の看取り方』という項目がありましたので真っ先に目を通し終えて、それから
しみじみと最初から読み返しました。
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ドドの介護では必死になって強制給餌や点滴をしていました。
しかし、今は違います。
期待も欲も手放して、
ただ、一瞬一瞬をスズとともに生きる。
これ以上の倖が他にあるでしょうか。
感謝するとは、こういうことなのですね。
(本文より)
*帯に載ってる文章
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これから、いままさに、おえて、...介護のいろんな状況下に於いて猫の森流の看取りスタンスは
必ずみんなの役に立つと思います。
また、大切なことを教えてくれた友の言葉があります。
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(前略)
今までイチローくんと暮らしてきた日々に自信を持って
たくさんの感を働かせてください。
それが不器用でも上手ではなくても
他の人からみて間違っていてもいいのです。
イチローくんの前ではたくさんの笑顔で
にこにこお過ごしください。
(後略)
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病気を見てイチローを見ていなかった自分に気がついて、この気づきがまだ間に合うことが
とてもありがたくって、思いっきりうれし泣きしたら、どんよりだった心がすっきりしました。
張り詰めた緊張の糸をずっと感じていましたが、糸そのものが無くなりました。
経験に基いた本の文章や、気持ちのこもった言葉にはいつもいつも救われる思いです。
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宝物の姿形が目に見えなくなり、あらためて気付くこともありました。
本当にたくさんのみなさんに愛されていたのだなぁ、ということです。
綺麗なお花も頂戴しました、心に染み入る美しいお花にずいぶんと慰められました。
ことばのプレゼントも受け取りました。
『ずっと覚えていますよ』
『優しくて賢いこだったね』
『二人三脚でよくがんばったね』
『長い付き合いだったね』
『たくさんの感謝を贈ります』
『盛大に送ろう! 撫子が道案内 安心して送り出せるね 今イチローの蝶ネクタイ完成しました
完全手縫いで 今までで一番カッコヨク出来ましたよ 明日は胸を張ってご長寿犬代表として
天国に昇れる様に そして 次に出会う時の目印になるように 首につけて行ってもらおうね』
最後のことばは、乳母殿こと風ちゃんです。
なにやらイチロー、風ちゃんに蝶ネクタイを作ってくださいとおねだりをしに行ったみたいです。
他にも、お世話になった方へのお知らせや長いお付き合いをさせてもらった犬友達、お参りに
おいで下さる方にお渡しする為の、お礼状みたいなものもつくってみました。
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文章の中身です。
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この度は、愛犬イチローのためにお時間をくださいまして誠にありがとうございました。
昨年11月初旬に体調を崩しましたが、年末にかけてたくさんの応援と元気を皆様から頂戴し
一山越えましたので、もう少しは共に暮らせると思っておりました。
今想えばこの一ヶ月あまりは、イチローが旅立ちの時間をやりくりして私たちに贈ってくれた時
間だったのだと感じてます。
晴れ犬だったイチローらしく、見事な晴天に恵まれた斎場では「18歳にしては毛並みも綺麗
で骨粗しょう症もほとんど無く尻尾の先までご立派です」とお褒めの言葉を頂きました。
改めて骨太な漢とわかり、最後のさいごまで飼い主を喜ばせてくれる仔でした。
いつかは虹の橋のたもとで再会するのですけども、もしも先に生まれ変わって来たときには、
目印として、ご長寿犬代表としてふさわしい、真っ白な蝶ネクタイを着けさせました。
いまは、自由になった身体で大好きだった白川河川敷を、友犬達と思いっきり駆け回っている
ことでしょう。家族の(夫婦)ケンカの種もたくさん食べてくれました。口の堅いイチローがいない
ので、これからはこれまで以上に仲良く過ごさなくてはなりません、もうおなかいっぱいです と
声が聞こえてくるようです。
*探し当てたブロガーさんの記事より↓文章を引用させていただいてます*
先日読んだ雑誌に「さようならの意味」についてのエッセイがありました。
短い文章なのでそのまま引用します。
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「さようなら」と言う言葉が好きだ。
音が優しく穏やかになって、しみじみとした余韻が尾を引く。
意味も深く豊かで
「そうならねばならぬのなら(お別れしましょう)」という、
美しい「あきらめ」のことば、という説がある事を
いまは亡き作家須賀敦子さんに教えられた。
もうひとつ、「さよう」は「イエス」に相当する
肯定のことば、という説もある。
その時の出会いを「よかったなあ!」と肯定的にとらえて
「さよう」であるならば「ではまたね!」と
再会の祈りを込めた「別れのことば」だという。
「別れ」はいつでも美しくありたい。
(轡田隆史 「美しい別れを」より)
18年間のいろんな思いを込めて さようなら またね イチロー。
ほんとうに ありがとうございました。
イチロー&家族一同 平成25年1月11日
■■■
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思い出は幸せと同じ数。
最後まで長文お読みくださいまして、ありがとうございました。
明日からは今まで通りぼちぼちの更新になります。 どうぞよろしくお願いもうしあげます。