今回うれしかったのはオジロスズメダイだけでなく、メガネスズメダイにも出会えたことである。オジロスズメダイは案外どこでもいる感じだが、メガネスズメダイはサンゴが多いリーフでしかお目に罹れなかった。ある程度すみわけをしているのかもしれない。群れをつくるタイプのスズメダイではないが、数匹の群がりでいる。ちなみにこのメガネスズメダイと同じ場所で見られたのはレモンスズメダイ、ルリスズメダイ、セダカスズメダイ。ほかはヤマブキベラ、セナスジベラ、ミツボシキュウセン、各種イスズミ類。
メガネスズメダイも幼魚と成魚では大きく色合いが異なる魚である。幼魚はオレンジ色に青い線が入っていてカラフル、可憐なのだが、成魚では地味な姿になってしまう。伊豆半島以南に見られるが、毎年やってくるというわけではないようだ。私は高知県で幼魚を何度か見ている。先述のように幼魚は美しいが成魚は地味になり、それだけでなく性格もきつくなるのでほかの魚との混泳は注意が必要。スズメダイの仲間で大きめに育つのは、あまり混泳向きでないものが多い。
メガネスズメダイ
オジロスズメダイ
この2種ではオジロスズメダイのほうがややずんぐりした体のように見える。また尾鰭の色彩も、メガネスズメダイとオジロスズメダイでは差があるように見える。メガネスズメダイは尾鰭が透明から白なのに対し、オジロスズメダイの尾鰭は黄色から白になるようにみえる。このほかメガネスズメダイの眼下骨下縁は鋸歯状なのに対し、オジロスズメダイは円滑である、という違いもある。ただしいずれもある程度この2種類を見慣れていないと判断するのは難しい。逆に見慣れていると、写真だけでもわかってしまう。
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