魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

ソトイワシ

2012年02月25日 10時43分45秒 | 魚紹介

昨晩 (今朝ともいう) Skypeでの魚好き同士の通話の中に出てきたのがソトイワシAlbula forsteri Valenciennesです。ソトイワシは標準和名の中に「イワシ」の3文字が入っておりイワシの仲間のように思われがちですが分類学的にはウナギ目と近い位置にあるといわれる魚で、「ソトイワシ目」に含まれます。この目は2科がありますが、ソコギス目をソトイワシ目の亜目とするなど、研究者の間でも意見が分かれています。

日本産ソトイワシの仲間は本種とマルクチソトイワシの2種が知られていますが、後者はふつう八重山諸島以南に分布するとされています。ソトイワシ科魚類の分類についてはここ10数年の間で大きく整理されています。「ソトイワシ」の学名にはAlbula neoguinaica Valenciennesがよく使用されましたが、これはAlbula forsteri の新参異名とされ、日本産ソトイワシの学名にはAlbula forsteri を使用するのが妥当とされています(※)

一見イワシに似ており名前もイワシですが、イワシに非ずのソトイワシ、骨も多くイワシよりも食べにくいのですが、ソトイワシにはソトイワシなりの食べ方があります。写真のは「さつまあげ」、すり身に人参を混ぜて作成された我が家の自信作(私が作ったのではない)。小骨が多く、あまり美味しいように見えない魚ですが、そのような魚にはそれなりの料理法があります。そうすれば魚はきっと浮かばれましょう。私たちも日々勉強です。先人たちの知恵に学び、それを発展させたいものです。

(※)日高浩一・岸本浩和・岩槻幸雄. 2004. ソトイワシ科魚類マルクチソトイワシ(新称) Albula glossodonta (Forsskål) の日本からの記録. 魚類学雑誌. 51 (1): 61-66. http://www.wdc-jp.biz/pdf_store/isj/publication/pdf/51/511/51105.pdf

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2 コメント

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Unknown (ミト)
2012-02-27 02:40:22
ソトイワシがウナギなどの仲間だったとは全く知らなかったです。道理で骨の付き方が異様だったわけだ、、、にしても家庭内ですり身のかまぼこみたいなの作るってヤリますね。ミキサーか何かで骨砕いてるのですか?
私が食べたときはなんだかニシンみたいな味がしたように記憶してます。ニシンそばに入れるアレみたいに甘辛くしたらコレがなかなか美味しくいただけたんですよ。ただ骨には苦戦させられましたけどね(^-^;)
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Unknown (椎名)
2012-02-27 17:11:10
コメントありがとうございます。

>にしても家庭内ですり身のかまぼこみたいなの作るってヤリますね。ミキサーか何かで骨砕いてるのですか?

包丁とミキサーでやっています。ミキサーは魚好きには意外となくてはならない機材です。

>私が食べたときはなんだかニシンみたいな味がしたように記憶してます。ニシンそばに入れるアレみたいに甘辛くしたらコレがなかなか美味しくいただけたんですよ。ただ骨には苦戦させられましたけどね(^-^;)

そういえば最近ニシン系は全く食べてませんね~(シラスは除く)。ニシンも大きいのは骨が気になりますがニシン科のコノシロ寿司は骨ごと食えましたよ。
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