Thank you for the music

好きな音楽のこと、あれこれ。その他諸々もあり。

引退

2010年01月26日 19時36分22秒 | 香港芸能

 昨日偶然、前にこのブログでCDを紹介した歌手が、引退していたことを知った。

 セットでお買い得?!な、2枚組というかソロ2人分を組みにしたアルバム「優秀男聲」の王凱駿(キース・ウォン)。2004年に英皇新秀歌唱大賽(香港地区)で優勝、同じく世界大会でも銅獎を獲得、英皇(EEG)と契約。
 何曲かオンエアされたりチャートに入った曲はあったものの、なかなかCDデビューのチャンスがこなかった。08年後半あたりから、デュエット曲をいっしょに歌った扈佳榮(アレックス・ウー)とセットのような形でプロモーションに励み、09年1月、ようやくCD発売にこぎつける。
 しかしその後、扈佳榮は“ピン”でイベントなどに呼ばれていくのに、王凱駿はあまり出てこない。秋頃から、扈佳榮は洪杰と改名して、新曲がオンエアされ始めた。年末年始の音楽賞で、洪杰は新城電台と商業電台でそれぞれ新人賞を獲得したが、王凱駿については何もなし。英皇が洪杰を推しているのが明らか。
 今週のチャートにまた洪杰が入ってきたのを見て、ふと気になって王凱駿を検索したら、本人のブログを発見。最新の更新は2009-9-28。
 「九月二十六日は、僕の歌手として最後の出演」・・・え
 名前を挙げて感謝の言葉を述べている。文面から察するに、新秀に出場した頃からのファンたちらしい。おそらく自分より年下の子たちに「もう大人になったから心配要らないよね」「いつまでも子どもみたいじゃ駄目だよ」「僕の言ったこと真面目に考えてね」と語りかける。
 「みんなと知り合えて本当に嬉しかった。王凱駿はここで一区切りつけなくちゃならない。がっかりしないで。僕はちょっと疲れた…香港で歌い続ける理由が見つからないんだ。僕にとってこれは一つの解脱だよ。喜んでくれるよね」
 解脱、という単語は、束縛からの解放、というような意味で使われているらしい。いろいろきつかったんだろうな・・・
 「みんな安心して、理想は捨てないよ、永遠に…ただ今はその時じゃないんだ。心配しないで、僕はいい音楽を作り続けるから」
 そんなことになってたとは、知らなかった~ 昨年の早い段階で、英皇との契約終了が決まってたんだろうか。。。
 ブログのその前の更新がなんと1年半も前の2008-3-17。内容が「王凱駿という名前は合ってないと言われた。実は僕も前からそんな気がしてた、知らない人みたいな…それで人に忘れられたり知られてなかったりするんだね。印象を残してないんだ。知ってて嫌われるほうがまし、存在を知られないのはいやだ。だから今年中に重要な決心をする。」
 本名は王棋といい、英皇と契約してから改名した。08年の時点ではもう改名して3年くらい経っていたはずなのに、まだしっくりきてなかったのか。。。 歌手として人に印象を残せないのは、本人のキャラというより、曲の印象が地味だったんだと思うが、、、

 2005年7月に行われた香港電台のイベント十一狂潮Cyber Liveの出演をもう一度見てみた。歌ったのデビューアルバムの1曲目に収録した「縁崖」。この時点でもう録音していたのだ。当時の計画では、2005年か遅くとも2006年には発売予定だったと推測される。
 しかし、2005年といえば・・・十一狂潮にも出演している、実力派新人たちがどっとデビューした年。男性だけ見ても側田、方大同、張繼聰、Soler、作れて弾けて歌えて個性がある連中がぞろぞろ。その流れの中で、どう売り出すか方針が固まらず、後回しにされてしまったのか。そもそも英皇はアイドル系が中心で、シンガーソングライター系で新人となると、ノウハウが十分になかったのかも。2004年という時期に、アイドル系を得意とする英皇と契約できるコンテストで優勝してしまったのが、失敗だったか。。。
 十一狂潮のライブもまあ悪くないが、YouTubeでピアノの弾き語りなんか見ると、会場が聴き入っている。CDで聴くよりずっといい。発売後のプロモーションでこんなライブパフォーマンスの機会がもっと作れたらよかったのに



 CDを聴いたとき、何度も聴きたいとは特に思わなかった。また聴いてみても、決して悪くはないが、どこかで聴いたような感じ、誰かが歌っていそうな感じがあって、王凱駿の個性、独特なものがあまり伝わってこない。
  自分でプロデュースができるくらいまで勉強して、全部自分でやったら個性が出せるかも。むしろ今のほうがシンガーソングライター流行り。インディーズで自作曲を自演するEPなんか出せたら、自分の音楽を続けていけるかもしれない。

 歌手として成功して、続けていくって、本当に大変で、幸運なことなんだな・・・
 洪杰は音楽賞の受賞式で、王凱駿に感謝の言葉を述べていた。引退した先輩へのはなむけ。
 王凱駿が自分の道を見つけられることを祈る。

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激戦・全米

2010年01月26日 00時14分13秒 | スポーツ
 フィギュアスケートの全米選手権。女子は日本と同じかそれ以上の激戦。結果、グランプリファイナルに出場できなかったレイチェル・フラットと長洲未来が1位と2位になった。
 フラットは、組み合わせの運がなくてファイナルに出られなかったが、2大会の総得点ではキム・ヨナ、ロシェット、安藤美姫についで4番手だったから、やはり今季は好調。フリーのジャッジスコアを見ると、3回転フリップ+3回転トゥループで若干マイナスされた以外は、全てのジャンプでプラス評価をもらっている。ジャンプ以外もスピンがレベル4が2つに3が1つ、ステップがレベル3、スパイラルシークエンスがレベル4で、これまた全てがプラス評価だ。2点3点の大きな加点ではないが、平均0.7くらいが全部についたら、塵も積もれば・・・
 プログラム構成でいい点は、コンビネーションジャンプ。3回転+3回転、3回転+2回転、3回転+2回転+2回転と入っている。1つ目のジャンプを下りたその足でそのまま跳び上がるコンビネーションは、跳んだジャンプの基礎点合計が基礎点。1つ目のジャンプを下りたら1ステップで跳ぶシークエンスは合計×0.8が基礎点になるので、シークエンスよりコンビネーションのほうが、難度が高い分点数も稼げる。女子は転倒やダウングレードされるより、確実に決めることをねらってシークエンスを入れる選手も多いが、フラットは3つ全部コンビ。3つのうち1つ跳ぶことができる3連続を後半に決められたのも大きい。
 国内選手権とはいえ、200点の大台はすごい。大技がなくても、一つ一つきっちり決めていけば高得点が出せることを示してくれた。SPでも3-3を決めてるし、日本の選手たちにとっては侮れないライバルになりそう。
 未来ちゃんも、フリーではダウングレードがいくつかあったのが惜しいが、プログラムコンポーネンツではフラットよりも上。滑りそのものが良くなっているということで、オリンピックは楽しみ。
 ファイナルに出たワグナーはSPでついた差をつめきれなかった。鈴木明子とファイナル出場を争ったシズニーは、どこか故障でもあったのか? コンビネーション4つ跳んでしまって0点にされたり^^; 復活をめざしたサーシャ・コーエン、転倒があったようだし、ステップがレベル1になってしまったり、仕上げきれなかったのかも。
 少々心配なのはキャロライン・ジャン。SPで50点取れないというのは、、、どんなに素晴らしいスピンで点を稼いでも、ジャンプで転倒したりダウングレードされたりするとチャラになってしまう。四大陸では復調できるだろうか?
 しかし、強豪国なのに女子2枠とは フラットが17歳で長洲が16歳、ソチ五輪の前もまた凄いことになりそう
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