アイデアリズム idealism daydream

君の声は届かない 歌を勉強中 その11

 私はこの間買ったマイク以外、ほぼ何も持っていない。
 厳密に言うと、
・パソコンとつなぐインターフェースが無い(私のパソコンにはマイク入力端子が無い)
・楽器用モニタ(スピーカー)だけは何故かある。
 大体、家で本気で歌ったりすると激近所迷惑である。目下の一番の悩みは”歌う場所探し”である。世の中のボーカリストというのは一体どこで練習しているのだろうか。車の中だろうか。超田舎だから人いなくて安心?!というのもあるかも知れないし、スタジオやらをお金をいくらか出し借りて練習している人もいるかも知れない。私自身はあまり余裕が無いため車の中やカラオケボックスを利用したりしているのだが・・・。

 「どっか適当なストリート界隈で練習すれば~?」と思われるかも知れない。だが、私の家は適度な郊外なのでそのストリートに行くため”だけ”に往復1000円かけるのはちと痛い。
 本気で歌を練習するとよく分かるのだが、上手くなるためには「客観的に自分の声が聞ける」というのが絶対条件である。自分の出している声というのは普通の状態の時は「外に出ている(自分の)声」と「頭や体の中で響いている(自分の)声」がミックスされて聞こえている。当然、相手には自分の頭や体の中で響いている声は聞こえない。だが、自分自身だけではミックスされているので全く客観的ではない。この辺りが他の楽器とは少し違う点である。
 そこで、どうしても機械やら工夫やらが必要になってくる。「外に出ている声」だけを聞くためには「何かに録音する」「何かでモニタする」ということが考えられよう。もちろん機械的な事だけではなく、”先生”という客観的な「人」が適切にアドバイス(モニタ)してくれるというのも一つの手である。

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 まぁ、前置きは置いておいて、マイクのテストすらする事が出来ずこの1ヶ月程やきもきしていたが、やっとテストをする事(昨日はみんなでカラオケに行った)が出来たので今回はそのレポートを。

 そのマイクというのはシュアー(SHURE)というメーカーの「SM57LCE」という機種である。

http://www.hibino-intersound.co.jp/shure_wmic/387.html

 私は今までマイクやらAV機器のことには無頓着で何も知らなかったのだが、このメーカーのマイクというのは音楽や放送業界では現場でも使われていて”定番中の定番”らしい。一般的にはボーカルでは「SM58」、楽器用では「SM57」だそうだが、お店の薦めもあってSM57LCEとウインドスクリーン(WINDSCREEN)を購入した。私の声は楽器なんですかっ?!
 ウインドスクリーンというのはマイクの先端についているスポンジのようなもの。SM58はウインドスクリーンと一体型(マイクの先端の金属のメッシュの部分)だが、SM57LCEは楽器用という事もあって別売だ。
 これは一体何をするものなのかと言うと、”パピプペポ”
などの破裂音を発音するとマイク特有の「パフ」とか「ポッ」と余計なノイズ(ポップノイズ)が入るらしいのだが、そうならないようにするためのものらしい。

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 「それにしても・・・辛いなぁ、このマイクは」

 同席した人にも使ってもらうとこのような感想を頂いた。私も使ってみたところカラオケ屋さんのマイク(以下、普通のマイク)と違ってかなり辛い感じがする。

「うーん・・・声拾わん、拾わんぞ~」

 このマイクを使った感じとしては「音質が非常にクリアに聞こえる」「声以外はあまり拾わない・特に正面以外は拾わない」「声がほとんど割れない」と言ったところであろうか。

 一体どういう事なのだろう。マイクが壊れているのであろうか?!
 いや、そうではない。当然ながら普通のマイクとは性質が全然違うような感じがする。
 普通のマイクはナカナカ言葉で表現しにくいが音質がもわっとした感じである。声が少し小さくても増強されてるという感じがする。「声の音量を上げる」という使い方というか拡声器っぽい・・・みたいな。
 一方、このマイクは音質がかなりクリアでシャープ。但し、文字通り声を拾うというというか、声を取捨選択しているような感じがする。普通のマイクのように何でもかんでもすんなり声を拾うのではなくて、イメージとしては「FMラジオドラマみたいな音質」「何かの圧力があってその圧力に負けない声だけが通る」というような感じ。
 そういうわけで、どちらかと言うと用途が違うような気がする。普通のマイクは「おしなべて拾うので歌っていて気持ちの良い感じがする」し、このマイクは「なるべく雑音を排除して声(歌)だけを綺麗に拾う」という具合。

 肝心の私の声は・・・「声が、と、通らん、通らんぞ・・・」「クリアーに聞こえてしまうので全然誤摩化しが利かない」とかなり辛い結果となってしまった。根本的に声の出し方や歌い方を改める必要があるなぁと実感。それと同時に「こういうマイクを使うなんて、プロのボーカリストってやっぱり凄いんだなぁ」とも感じた。
 同席した人曰く、「なんか辛いけれど、クリアなので良い感じがする」「このマイク、カラオケボックスで採用されない理由が分かるもん。だって、自分の声が分かっちゃうもんねぇ~」「シャウト系では辛いなぁ。バラード系はOKだけれども」など、ほめてんだかけなしているんだかナカナカ微妙な事に。
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