遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

数kbくらいなら許容範囲

2018-05-03 23:09:20 | BIONEWS
雨は上がりましたが、まだ不安定なようですね。気温下がってきた。
西~東日本 日本海側中心に大気不安定 落雷など注意(NHK NEWS WEB)
週間天気 こどもの日は晴れる所が多い (tenki.jp)
明日は日中天気良さそうな予報ですが、上空に寒気が残ってるので、ざっと降る可能性もあります。

今日は朝ゆっくり起きて、10時過ぎに大学へ行きました。今手持ちの変異細胞とプラスミドでできそうなことはやり尽くした感があるので、実験の方はたいしてなかったんですが・・・・だからこそ次の手を考える時間が必要です。平日は講義講義学生実験学生実験講義会議学生実験学生実験会議後片付けで振り回されるので、実験は隙をみつけてさささっとやるしかありません。深く広く考えるには、休日しかないのです。科研費のお金で時間が買えたら買うんですが・・・例えば、学生たちの出欠を誰かに一週間分打ち込んでもらえる権とか、会議にクマのぬいぐるみを出席させても許される権とか売ってませんかね?
そんなわけで、SNF1とSIP2とGAL83のDNA配列(ORFの上流下流1 kbずつ合わせて)をダウンロードして読んでました。古い遺伝屋なので、DNAの塩基配列を1日読んでるの苦痛じゃないんですよ。というか、むしろ楽しい。読むといってもORF探して制限酵素サイト見つけて・・・購入して使える制限酵素の切断サイトの配列は記憶しているので、探すのにコンピュータはいらない。数kbくらいなら許容範囲だ。まあ、見落としがあったらえらいことなんで、コンピュータで確認はするけど、長年の習慣でDNA配列見ると読んじゃうんだよな。それから転写制御因子の結合配列を5'上流で探したりもします。これは遺伝子によってまちまち・・・。ほんで、持ってるベクタープラスミドのクローニングサイトと合わせて、サブクローン化するストラテジーとか、GFPとかと融合させる時のオリゴDNAのデザインとか、塩基配列眺めがらコーヒー飲んでるとどんどん時間が過ぎてしまう。休日のレジャーにはうってつけ(?)だ・・・泣いてないぞ。

最近の遺伝子操作技術って、ずいぶん発展してんのやで。
究極の優良品種を生む?ゲノム編集の可能性と課題(読売新聞)
ゲノム編集技術と遺伝子組み換え技術の説明が素人にもわかりやすく・・・たぶん・・・説明されています。いい記事だと思うよ。
〈以下引用〉
重要な点は、遺伝子組み換え技術と現在主に研究されているゲノム編集技術が、全くの別物である事実を理解することだ。
遺伝子組み換え作物は、例えば微生物の持つ遺伝子を、本来その遺伝子を持たない農作物に組み込んで、「害虫に強い」とか「除草剤をかけても枯れない」といった特徴を付与した作物だ。技術のポイントは、対象とする農作物に<本来持っていない外来の遺伝子を追加する>ことだ。
これに対してゲノム編集作物は、農作物が有している特定の遺伝子を切断して働きを封じ、作物を改変する技術だ。

「クリスパー・キャス9」について熱く語ってないところがいいとこやな。どうせ分からんやろし。

こっちはちょいと大袈裟がすぎるな
マンモスを蘇らせて地球を救う──ハーバード大学 (NEWSWEEK)
永久凍土で見つかった生生しいマンモスの死骸からDNAを回収して、寒冷地で適応するために必要な遺伝子(またはゲノムの一部)をアジアゾウのゲノムDNAにぶち込んで、マンモスの形質を備えたゾウを誕生させるという計画らしい。純粋に基礎研究に使えばいいのに、永久凍土を踏み固めさせるために大型哺乳類が生息していない寒帯域に放つんだそうだ。プーチンが怒ると思うぞ。笑
それから象牙のために乱獲されるのを防ぐために牙が伸びんようにするとかも考えられとるらしい。これはクリスパー・キャス9で牙を伸ばす遺伝子をぶっ壊したらええやろと思う。マンモス関係ない。むしろマンモスの牙はめっちゃ長いぞ。

昨日、イチローが次のアストロズ戦後に引退するとかいうツイートが流れてきました。びっくりしました。でも、ありえると感じました。
「イチロー引退か」誤解発端にネット拡散笑い飛ばす
うわさの元になったニュースキャスターも決していつ引退するかは述べてないんだが、ツイッターというのは尾ひれがついて世界中を泳ぎだす機能があるので怖いですね。笑い飛ばしたイチロー選手の対応が見事です。反応してはいけないのです。『無視』こそ最良の手であることがあるのがネット社会です。ツイートしている人たちって、本当のことを流したいのではなくて騒ぎたいだけだったりするのですから。

本日のお酒:インドの青鬼 INDIA PALE ALE + 立山 純米大吟醸 + 宮崎栗焼酎 栗天照
コメント
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