群馬大病院で同じ男性医師が手がけた患者が相次ぎ死亡した問題で、外部の委員7人で構成される改革委員会の中間報告が出ました。
「発言しにくい風土ができあがっていた」など閉鎖的な体質が指摘されました。群馬県民には信頼の厚い大学病院の失態だけに残念です。
現役看護師遺族の無念
これまで18例とされていましたが、新たに12例加わり同じ医師だけで30例になっていました。その中には群大病院の看護師だった人も含まれています。当時25歳のその人は急性すい炎の診断で緊急入院。2、3週間で退院できると言われ同意して手術を受けた。遺族のお兄さんは「手術で死に至るリスクなんて聞いていない。妹は何が何だか分からずに死んでいった」と怒る。お兄さんは「病院に一人で立ち向かっても勝ち目は無い」と疑念をぶつけられずにいたといいます。(東京新聞2015.10.3参照)
知っていて知らんふりか
ひどい話です。命を生かすはずの医師が、下手な手術で何十人も患者を死亡させる。同じ病院の看護師さんが亡くなられているのですから噂になっていないはずはありません。そのを見て、知っていても何も言えない病院関係者たちと院内の雰囲気・・倫理観もきびしく問われます。根は深いですね。医者の世界のエリート主義、大学病院の権威主義、秘密主義が少しも改善されていないように思います。群馬大学病院以外でも似たことは起きているのではないでしょうか。
過去、大学紛争の発端は医学部改革でした。エリート集団にありがちな独特の秘密主義は、大学病院も例外ではありません。こうした事件が明るみになっただけでも一歩前進ととらえ、これから先も改革を続けてほしい。患者、県民もしっかり見守っていきましょう。
【写真】宣伝部長のぐんまちゃんも心配しています。
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