狸塚最終処分場案を撤回
今回、西邑楽3町の震災がれきの最終処理場に予定されていた邑楽郡邑楽町狸塚。最終処分地になることでの土壌汚染に危機感を抱かれた狸塚住民の強い反対意思表示が、受け入れにストップをかけた。宮城県議会では、各会派全会一致でがれきは防潮堤に再利用し現地処理をする、という決議(7/5「テレビ朝日」モーニングバード)。高いコストをかけて北九州まで運ぶ愚かさが次第に明らかになってきた。(北九州市でトン当り17万5千円、阪神大震災現地処理がトン当り2万3千円)。細野環境大臣はやっと現地の意向を分かりかけてきたようだが、それをまだ理解していないのが、わが群馬の知事さんだ。群馬県は引き続きがれき受け入れを各自治体に要請をする考えだという(7/5朝日)。まだまだがれき受け入れ候補地域住民としては警戒を緩められない。
楽しいむら、邑楽
ところで今日は地名の話です。邑楽町狸塚。私が中学1年の時、前橋から大泉に転校してきましたが「邑楽(おうら)」の字が読めませんでした。県内に似た地名の甘楽(かんら)と混同していました。「邑」は音読みで「おう」、訓で「むら」。邑の文字の入った私の好きなジャズ歌手に真梨邑ケイ(まりむら けい)がいます。邑楽は「楽しい村」の意味でしょう。
「狸塚」は全国ただ一つの地名
さて「狸塚」ですが、漢字も単語登録をしないと「むじな」は「狢」が表れる。狢はアナグマのこと。混同してタヌキをムジナと呼ぶこともある(広辞苑)。
「邑楽町の狸塚は全国でも一つしかない地名、土地の人でなければこれを「たぬきづか」と呼ぶでしょう」と話すのは元太田高教諭の細谷清吉先生。「狸をむじなと読むことはありません。その原音は貴塚(むちのつか)であり、それが古代から長い間、呼ばれているうちに発音がなまって、むじなつかになり連濁音となって、むじなづかとなったのでしょう」(細谷清吉著「古代の邑楽町付観音霊場」)
狢(ムジナ)は毛色が狸(タヌキ)とよく似ているらしい。ムジナと呼ぶ動物が塚に穴をあけて住んでいたものから地名になったのではないか(尾崎喜佐雄「群馬の地名」)。
ムジナもタヌキも笑顔
いづれにしても邑楽町狸塚が最終処分場にならなくて幸いだった。きっと邑楽の良い子たちと一緒にタヌキ君もムジナさんも喜んでいることでしょう。
【写真】「広報おうら」7月号=本文とは関係ありません。
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