フランスの国民戦線が6日の地方選挙でかつてない得票を獲得し、得票率では第一党に躍り出たとみられる。フランスが国家として結束しつつあるからだろう。自由とか平等を掲げるリベラルは、あくまでも上から目線のそれであり、普通の国民は理屈ではないのである。移民排斥を訴えるのを批判するのはたやすいが、現実にフランスの国民の多数は、民主的な選挙を通じてノンを表明したのである。民主主義が絶対であれば、それを無視することはできないのである▼日本にもその流れは出てくるだろう。もはやそれを阻止することはできない。パリでの同時多発テロも影響したのは確かだとしても、それ以上に大変なことが今ヨーロッパで今起きようとしているのだ。誰が戦慄することになるかは明らかである。所得の高い知的インテリ階級や、既得権益に縋りつ者たちは、口では民主主義を唱えながらも、大衆の怒りの爆発をもっとも恐れている。すでに共産主義はその力を失った。残るのは極右勢力である。恩恵に浴していない者たちは、プロパガンダなどどうでもいいのである。日本でも多くの支持者を集めることになるだろう▼取り澄ましたグローバリストやリベラルは、一握りで人間だけで世界を動かせると勘違いしている。そう問屋は卸さないのである。生活に困窮した者たちは、国家に助けを求める者たちは、国民戦線のような組織に向かうだろう。理屈ではないのだ。かつて極右が敗北したのは、戦争に敗れたからであり、国内の権力闘争では敗れてはいないのである。世界は混沌としつつある。最後に笑うのは一体誰なのだろう。
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