ともすれば日本のマスコミは、日本共産党に指導されたシールズの動きばかりを大々的に報道している。どのように評価するかは別にして、その点では朝日新聞も産経新聞も一緒である。社会学的にみてそれ以上に注目されなくてはならないのが行動する保守である。彼らの運動は、自民党の院外団とは別であり、ラディカルな戦闘性がある。今後は一定程度の政治的な影響力を持つ運動体となるだろう。しばき隊を名乗る組織が生まれたのも、あくまでもそれへの対抗上なのである▼去る20日にも新宿でデモが行われたが、旭日旗を押し立てて練り歩く姿は強烈であった。在日や韓国に対する批判はこれまでの日本社会でタブー視されてきたことである。暴力団や街宣右翼にも在日の影響力は及んでいるにもかかわらず、それに挑戦状をたたきつけたのである。動画の撮影も巧みである。デモ隊を取り巻くカウンターのメンバーの顔を次々とさらしていけば、罵倒することしかできない在日や反日サヨクの愚かさを暴露することになるからだ▼ハンナ・アレントによれは、全体主義の特徴は見捨てられている者が集まることだという。その観点からすれば行動する保守はあまりにもまともである。日本人の常識に立脚しており、それこそ何でもありの反米右翼の方が、はるかに全体主義的である。世界的に見て保守的潮流はますます顕在化するとみられる。日本人の多数派はもともと保守的である。ネット時代の到来によってサヨクから「ネトウヨ」と呼ばれる層の出現となり、それが街頭にまで繰り出したのが行動する保守なのである。
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