草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

「肇国の精神」が国を救うと説いた日本浪漫派保田與重郎!

2016年02月11日 | 思想家

今日は建国記念の日。私たちは保田與重郎の言葉を今こそ噛みしめなくてはならない。またもや日本に安全保障上の危機が迫ってきているからだ。私たちの覚悟は民族の覚悟でなければならない▼昭和15年の夏から翌年の夏にかけて書いた、十九編の文章が収録された『近代の終焉』において保田は、危機に際して何が大事かを説いた。「我國に於いて、文化の第一義とする緊急の任務は、肇国の精神とその傳統を明らかにするところにあると我らは考へて來たものである。この考へ方は、明治の大政御一新に翼賛した志士文人の思想であつた。彼らは四海を壓して押し寄せる黒船襲來の危機の中で、異常の決意をもつてまづ國内維新を斷行したのである、國の大義を正しくすることが、國難打破の根柢と考へていたのである。我が國の國難をよく攘ち拂ふものは、たゞ建國の大精神に至誠を以て翼賛することにあり、今や我々は改めて心底より信ずるものである」▼保田が語っていることは、時局論を述べているわけではない。日本人一人ひとりの心構えを説いたのである。いかなることに直面しようとも、それに屈することなく私たちは前進しなくてはならない。欧米に呑みこまれないために「ひたすらに神國の神のさとしのまゝに國の傾くことない信念を生き貫いた」明治維新を評価したのが、日本浪漫派の保田であった。国の大義を明確化するためにも、肇国の精神にこそ学ぶべきなのである。

 

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