ハニカム薔薇ノ神殿

西南戦争の現地記者の歴史漫画を描いてます。歴史、美術史、ゲーム、特撮、同人誌の話他

「青天を衝け」と歴史ドラマの難しさ楽しさ

2021年06月07日 | ドラマ映画アニメ音楽(エンタメ)
平岡円四郎が亡くなった後の、
それぞれの人物のリアクション…

それに天狗党、小四郎
尾高さんたち…
いやそれ以上にあのこれ以上ない草彅剛の慶喜公っぷりはどうなんだ
「上様〜!」って叫んでますよ毎回。
(なたが思うより幕臣です)

なあこれ傑作でないの?
大河ドラマ長いけど超傑作でないの?

「あさが来た」の時「え〜?;」てなってた部分が
どうしなさったよ?という位アップデートされているのは何なの。
役者さんが良いのか演出家が良いのか
はたまた脚本の大森美香に何か舞い降りてるのか
NHKに2年分受信料払いたいわ。やってくれる。


全然比べ物になりませんが、自分も歴史扱ってて…
歴史ドラマってこんな大変と思わなかったです。

よし描きたいからやろう!的なノリだったんですが
個人で漫画となると実際、一人で資料集めからが大変ですし
(2次創作って公式設定が売り出されたりしてるので
その点はやっぱ比較にならんほど楽ですよ;)

それより大変なのは「視点」ですよね。

1人のキャラクター(視点)が、必ず歴史に絡んでいるばかりとは限らない。
西郷隆盛だってそうで、アイカナたちと暮らしてた時あるし
龍馬だって食客でニート状態だった時ある。
見る側は「歴史の動乱と活躍するヒーロー」を見たいのだったらどうしよう。
その間をどう処理していけば良いのだろう。

逆に「動いている歴史」の激動だけを追ってしまって個人を見ないと
そこには大きな流れと、その流れの中の「モブ」しかいなくなる…のではないでしょうか

幕末の歴史の流れなんて
もう何百回もやっていて、それを言うなら教科書でだって知ってるわけですよね?

でもドラマっていうのは…主人公を追う必要がある。
今回の大河でいうとやっぱり栄一なのです。
だから、歴史の動乱には直接関わってはいなくても、血洗島のあの、栄一を取り巻く人々との関わり合いを無視しては成立しない。
幕末好きなら、当然…出したかったでしょう、て人物あるでしょう。
高杉も武市も龍馬も久坂も。ヒーローだもの。
でも出さない。

そこをあえて絞り込んで…ドラマ構築を優先させている。
夫婦愛とか、おさえねばならない部分をすごく抑えてある。
人をじっくり見なければ歴史ドラマじゃないんだな。


もうアカンです。ホント、何もかも脱帽です。
あまりの完成度にもう、毎回一人で悶絶しているというのに
まだこれから…

何度も言うけど、これやっぱ傑作だと思う。

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