とだ*やすこの「いまここ@島本」

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大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

被災地の廃棄物のこと

2012年03月01日 | 防災・減災=災害に強いまちづくり
議案内容など、お知らせができないままに議会がはじまっています(本来、島本町議会のHPに掲載するのが筋)。今日は、町長の施政方針が述べられました。2期8年目、任期最後の年、来週からはじまる常任委員会でその予算編成について審議します。今日は、下書きしたままUPできていない記事を優先して掲載します。

12月議会の一般質問で、平野議員が災害廃棄物の受入れについて問い、2月15日号の議会だよりに要約が掲載されました。これを機に、議会事務局に受け入れ反対の声が届くようになりました。その多くが、子育て世代と思われる若い世代からのものです。ごみ処理を担当する環境・産業課にも多くの声が寄せられているとのことです。大阪府が受け入れを表明したというニュースをみても、なかなか自分の暮らしに直接結びつけて考えることはできません。特にテレビは「観客」になりがちですが、島本町議会で議論されているとならば、町の判断を要する課題であると、リアルに受け止められます。

市町村議会は、市民にもっとも近い民主政治の場、このことを改めて実感できました。議会だよりの記事をきっかけに、議会に関心をもっていただけたことは非常に重要でした。

さて、わたしのブログに、イギリス在住の方からコメントをいただいたことは以前にお伝えしました。同じ方から、続けて複数のコメントをいただいていますが、実名なので公表を控えています(ちゃんと届いていますよ!)。幼な子の成長、子育てに責任をもつ世代の不安は、想像以上に大きく、ご心配は当然のことと重く受け止めています。特に「産む性」である女性はそうです。

飛行機に乗って放射能をあびる量、レントゲンでの被ばく量と比較して深刻ではないと発言する人が後を絶たず、過剰反応であるがごとくに受け流されがちですが、とんでもないことです。飛行機に乗る目的が旅の場合は自らの選択、仕事の場合は報酬や利益を伴います。病気を発見するためという目的をもってリスクを負い被ばくするのと、影響を受けやすい幼ない子も含めて、知らないうちにあび続けたり、口にしたりするのとを、まるで同じことのように語ってはいけない。

確かに、いまなお現場での作業には多くの人が関わっておられます。被ばく量の関係で、ひとりができる作業には限界があります。にもかかわらず、作業は30年、40年続くのです。人類史上委にのこる出来事が起こってしまった。廃炉は、そこで、その場所で、必ず誰かがやらなければならない。本来ならば、東電が、そして政府がその責任を負うべきものです。また、原発を容認、推進したすべての大人に責任があります。誰かではなく、誰もが責任を負わなければなりません。

でも、子どもたちに責任はありません。産む性である女性は、理屈ではなく、本能的に受入れるべきではないと考えるでしょう。母親は、10か月間、体内に別の命を宿して、全身で受け止めています。妊娠期間を健やかに過ごすことの大事さは周知の事実です。妊娠期間や育児中の母親の精神の安定を求める一方で、「我慢値」という数値によって安全が確定されているとするのは矛盾している、とわたしは思う。女性として、受入れには反対します。

議員として冷静に判断しても、震災がれき受け入れには反対の立場に立ちます。被災地に積み上げられた、がれきの山は、おそらくほとんどが「不燃ごみ」だと思えるからです。だからといって、生ごみを受け入れるはずがなく、焼却可能なごみを受入れても、被災地には不燃ごみの山がなお残るでしょう。復興を妨げているのは「不燃ごみ」ではないか。さらに、島本町の清掃工場の現状をみれば、施設も人員も受入れに対応できるとは到底思えない。万一、故障などがあれば、がれきを受入れたことが原因なのか、施設の老朽化なのか、維持管理の問題なのか、それを証明できるとは思えず、対策費用を町がもつことになる・・・

島本町内のゴミ処理はストップ、近隣自治体に緊急的な委託をお願いすることになるかもしれません。が、それではどうぞ、と簡単に引き受けてはもらえない。高槻市はバグフィルターがない方式の処理場なので、被災地からのものはお願いできません。なにかをしたい、だれかがやらなければ、と思う気持ちは尊いものです。しかし、直せない傷に善意の包帯をまいてはいけないこともある。被災地の自治体に、町として、市民としてできることは、必ず別にあるはず。これを機に、もう一度、考えたいと思います。


画像は、高槻市・東上牧にある玉子排水機場
降雨量の多いとき、水路の水を淀川に流します
流域面積で高槻市と島本町で維持管理費を按分
島本町の負担は約80%です


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