JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

DVD 「UFO少年アブドラジャン」

2008-01-11 | 映画(DVD)
昨年フィルムセンターでウズベキスタン映画祭が行われていた。
何本か興味深い作品があったものの結局1本も観に行く事ができなかった。

これはウズベキスタン映画でも特に有名なSFファンタジー(但しユルいよ

「UFO少年アブドラジャン」
ABDULLADZHAN, ILI POSVYASCHAYESTYA STIVENU SPILBERGU
1991年 ウズベキスタン 監督:ズリフィカール・ムサコフ

ある日、ウズベキスタンのとある村で集会が開かれていた。モスクワからの電報を読み上げる議長。宇宙人を乗せた未確認飛行物体がこちらに向かっているとの内容に半信半疑の村人たち。そんなある日、初老の男バザルバイは奇妙な円盤が墜落する現場を目撃する。近づいてみると、そこには裸の少年が倒れていた。バザルバイは少年を助け出し、アブドラジャンと名付けて家へ連れ帰る。妻は少年を夫の隠し子と思い込むが、大きな包容力を発揮し面倒をみることに。やがて少年は次から次へと奇跡を起こして村人たちを喜ばすのだったが……。

スピルバーグの「E.T」を観たのは実はつい4年くらい前。志らくのシネマ落語の予習として観た。とても話題になっていた作品のわりにはあっさりした感想しかなかった。同様のテーマなのに天狗の子供を使った志らくの落語の方に感動して、初めて「E.T」の偉大さに気付かされたぐらい。

この映画も我が村にも円盤が飛来した時の話をスピルバーグに手紙を書いた設定でナレーションが付く。

「スティーブンさん、あなたの空飛ぶお皿は美しい光が灯っていました。こっちのはなべですがその代わり本物です。」


いたるところに小ネタが仕込まれていて、妙な可笑しさがある。小ネタそのものはどうという事がないのにこの面白さは、やはりゆったりとほのぼのとしたタッチ故であると思う。
それと冒頭のナレーションにある通り、このコルホーズの人たちがみんな良い人たちだからかもしれない。
例えば子供の頃ロバから落ちた電気屋さんはアブドラジャンの力によってハイファイビデオを開発、1キロ3ドルで発売したものだから日本の電気メーカー、そりゃ嘆く。
子供の頃、木から落ちた床屋はアブドラジャンの髪を刈ってもすぐに「ぞろぞろ」と毛が生えてきて困惑する。「ついにボケちまったぁ」

アブドラジャンの特殊能力でルーブル札が増えて大喜びも贋作は犯罪と気付き札を燃やすバザルバイ。元の3ルーブル札も火にくべてしまう。

中央アジアの映画って昨年観た「少年、機関車に乗る」(タジキスタン)にしても、のんびり時が流れていてなんだか良い。両作とも映像に対する愛が感じられるので、なお雰囲気を良い物にしているのかも。

無闇に蜂を殺生するのは止めましょう。

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年末年始DVD三昧その3

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