「クシナ」

「クシナ」2018年　アルミード　監督：速水萌巴

女だけが暮らす男子禁制の山奥の集落を舞台に、秘密の共同体の崩壊と母娘愛を描いたドラマ。山奥に人知れず存在する、女だけの男子禁制の村。村長である鬼熊（オニクマ）が、山を下りて、収穫した大麻を売った金で村の女たちが必要な品々を買って来る。この一連の行動が、28歳となった娘の鹿宮（カグウ）と14歳のその娘・奇稲（クシナ）ら、村の女たちを守っていた。閉鎖的なコミュニティに暮らす人びとを調査する中で、村を探し当てた人類学者の風野蒼子と後輩の原田恵太。2人を期間限定で村への滞在を許可したオニクマのこの判断により、女たちそれぞれが決断を迫られていく。



山奥の女だけの集落を描き母と娘や家族に関する監督の極めて個人的テーマを描いているらしい。(上映後トーク)
ファンタジーのようでそうでもない、説明を極力排したそのかわりに主要女優陣の顔面力が大きく物を言う。聖少女クシナ(郁美カデール)個性的な28歳カグウ(廣田朋菜)デビルマンオニクマ(小野みゆき)













ロケーション、衣装など魅力は山ほど。
聖なる少女の髪を梳かしたり編んであげたりが女子社会の象徴のよう。



森の中で妖精のようにウォークマン聴いてるクシナ(チラシビジュアルの美しさ！)
何を聴いてるのか？エンドロールでタネ明しする趣向。選曲がテーマを象徴してようがいまいがこれには大きな満足。
ちょっと正直鑑賞中はモヤッとしてたけど最後はとても気持ちいい。
主たる女優陣や監督の次回作を強烈に観たくなった。


速水萌巴監督長編デビュー作



UPLINK渋谷
2020年8月