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「特集 アレクセイ・ゲルマン」
「わが友イワン・ラプシン」1984年 ソ 監督:アレクセイ・ゲルマン
МОЙ ДРУГ ИВАН ЛАПШИН
パラダイスを夢見た男たちが町に殺人鬼を追う―― 歴史の空白を埋める問題作。
1930年代半ば頃のロシアの貧しい地方都市ウンチャンスク。物語は当時、まだ小学生だった作家の回想で綴られてゆく。
この田舎町の官舎のぼろアパートに、作家は刑事の父と一緒に住んでいる。その同じアパートに、作家の父と同じ刑事捜査局の、穏やかで控えめな性格だが、精桿で悪には容赦しない刑事イワン・ラプシン、そして、ちょっとネクラの刑事オコーシキンが住んでいた。町ではその頃、ソロビヨフという殺人鬼が出没し、たびたび殺人事件を引き起こして人々を震え上がらせていた。ラプシンとその仲間は何とかして彼を捕らえようと必死だった。
そんな折、ラプシンは、この町の劇団の女優ナターシャと知り合った。彼女は、役作りのために本物の売春婦の話が聞きたいと言って署にラプシンを訪ねて来た。やがて、ラプシンはナターシャに魅かれるようになるが・・・。
ゲルマン監督の長編第三作で、監督の父で有名な作家ユーリー・ゲルマンの小説「ラプシン」他をモチーフに、舞台をレニングラードから架空の小さな地方都市に移して映画化。ある港町で殺人鬼を追う刑事とその仲間たちの愛と友情を描くと同時に、これまで光の当てられることのなかった、スターリンによる粛清が始まる直前の1930年代の実相をリアルに物語っている。
それまでソビエト映画は、1930年代といえば全てバラ色の時代、人々は皆、自信に溢れ、胸を張って社会主義建設にいそしんでいたかの様に描いてきたが、この映画はそうした偏見をくつがえすことになり、大きな反響を呼んだ。
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早稲田松竹で2本立て。良い企画と思ったがチイト濃すぎる。
難解である事間違いなく、ちょっと持て余してますんで、早稲田松竹宣伝文全文掲載してみた。
これを読むとソ連版フィルムノアールや三角関係のストーリーにやや安心感と期待を抱くことになるが、とんでもない。
物語を追おうとすると迷宮に入りこむ。
例によって長回しを多様した映像のパワーの前にストーリーが吹っ飛んでしまうのだ。というか正直申し上げると当方が捉え損ねてしまったんですがね。
前半、わずかに眠ってしまっただけなのに乗り損ねは大きい。
あの時代のソ連の情勢とその後に起こる崩壊の歴史的背景に関してぼんやりした知識だけでは享受しにくいニュアンスもありそうです。
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あと、カプリングの問題で本作と「フルスタリョフ、車を!」を組ませ、既観賞済みの「道中の点検」「戦争のない20日間」を組ませるのは当然であり賢明と思われるのだが、個人的には「イワン」と「道中」のように組み合わせてもらいたかった。
その方が全4作を観る動機づけがしやすいのです。既観賞済みの「道中」「戦争のない」行くか迷っちゃう。前回「戦争のない」は一部眠ってるしな。
既に「神々のたそがれ」における手法が垣間見える。
基本モノクロだけれども、時折カラーになったりモノクロもセピアっぽくなったりブルー味が濃くなったり、いろんな事やってます。
それと、これゲルマン監督、何気にギャグ小ネタをぶち込んで来てますよね。「あれ?今の小ネタギャグだよね?それとも大真面目?・・・」ギャグとして爆笑のレベルでは無いので、大真面目なのかどうなのか心配になる。この後見た「フルスタリョフ」でやはり計算の上にたったギャグなんだと確信。
やたら役者がズッコケてますよね。絶妙なギャグ基本動作でビートたけしが好んでやりそうなコケるネタ。
とにかく一度観ただけでは消化しきれないので、また観たい。今度はもう一度フィルムノアール側面を堪能する事を目標に。
2度観ても消化できるとは限らない。いっその事DVDソフト取り寄せようかしら。と、そこまで考える。
「神々のたそがれ」の時も劇場再観賞吝かでなしと言いながら結局、気力の持続が敵わず敬遠しちゃってるんでどうなるか解らんけどね。
早稲田松竹
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わが友イワン・ラプシン アレクセイ・ゲルマン監督 [DVD]
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「わが友イワン・ラプシン」1984年 ソ 監督:アレクセイ・ゲルマン
МОЙ ДРУГ ИВАН ЛАПШИН
パラダイスを夢見た男たちが町に殺人鬼を追う―― 歴史の空白を埋める問題作。
1930年代半ば頃のロシアの貧しい地方都市ウンチャンスク。物語は当時、まだ小学生だった作家の回想で綴られてゆく。
この田舎町の官舎のぼろアパートに、作家は刑事の父と一緒に住んでいる。その同じアパートに、作家の父と同じ刑事捜査局の、穏やかで控えめな性格だが、精桿で悪には容赦しない刑事イワン・ラプシン、そして、ちょっとネクラの刑事オコーシキンが住んでいた。町ではその頃、ソロビヨフという殺人鬼が出没し、たびたび殺人事件を引き起こして人々を震え上がらせていた。ラプシンとその仲間は何とかして彼を捕らえようと必死だった。
そんな折、ラプシンは、この町の劇団の女優ナターシャと知り合った。彼女は、役作りのために本物の売春婦の話が聞きたいと言って署にラプシンを訪ねて来た。やがて、ラプシンはナターシャに魅かれるようになるが・・・。
ゲルマン監督の長編第三作で、監督の父で有名な作家ユーリー・ゲルマンの小説「ラプシン」他をモチーフに、舞台をレニングラードから架空の小さな地方都市に移して映画化。ある港町で殺人鬼を追う刑事とその仲間たちの愛と友情を描くと同時に、これまで光の当てられることのなかった、スターリンによる粛清が始まる直前の1930年代の実相をリアルに物語っている。
それまでソビエト映画は、1930年代といえば全てバラ色の時代、人々は皆、自信に溢れ、胸を張って社会主義建設にいそしんでいたかの様に描いてきたが、この映画はそうした偏見をくつがえすことになり、大きな反響を呼んだ。
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早稲田松竹で2本立て。良い企画と思ったがチイト濃すぎる。
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難解である事間違いなく、ちょっと持て余してますんで、早稲田松竹宣伝文全文掲載してみた。
これを読むとソ連版フィルムノアールや三角関係のストーリーにやや安心感と期待を抱くことになるが、とんでもない。
物語を追おうとすると迷宮に入りこむ。
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例によって長回しを多様した映像のパワーの前にストーリーが吹っ飛んでしまうのだ。というか正直申し上げると当方が捉え損ねてしまったんですがね。
前半、わずかに眠ってしまっただけなのに乗り損ねは大きい。
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あの時代のソ連の情勢とその後に起こる崩壊の歴史的背景に関してぼんやりした知識だけでは享受しにくいニュアンスもありそうです。
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あと、カプリングの問題で本作と「フルスタリョフ、車を!」を組ませ、既観賞済みの「道中の点検」「戦争のない20日間」を組ませるのは当然であり賢明と思われるのだが、個人的には「イワン」と「道中」のように組み合わせてもらいたかった。
その方が全4作を観る動機づけがしやすいのです。既観賞済みの「道中」「戦争のない」行くか迷っちゃう。前回「戦争のない」は一部眠ってるしな。
既に「神々のたそがれ」における手法が垣間見える。
基本モノクロだけれども、時折カラーになったりモノクロもセピアっぽくなったりブルー味が濃くなったり、いろんな事やってます。
それと、これゲルマン監督、何気にギャグ小ネタをぶち込んで来てますよね。「あれ?今の小ネタギャグだよね?それとも大真面目?・・・」ギャグとして爆笑のレベルでは無いので、大真面目なのかどうなのか心配になる。この後見た「フルスタリョフ」でやはり計算の上にたったギャグなんだと確信。
やたら役者がズッコケてますよね。絶妙なギャグ基本動作でビートたけしが好んでやりそうなコケるネタ。
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とにかく一度観ただけでは消化しきれないので、また観たい。今度はもう一度フィルムノアール側面を堪能する事を目標に。
2度観ても消化できるとは限らない。いっその事DVDソフト取り寄せようかしら。と、そこまで考える。
「神々のたそがれ」の時も劇場再観賞吝かでなしと言いながら結局、気力の持続が敵わず敬遠しちゃってるんでどうなるか解らんけどね。
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早稲田松竹
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わが友イワン・ラプシン アレクセイ・ゲルマン監督 [DVD]
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