JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「バンドワゴン」

2017-07-02 | 映画(DVD)
「ミュージカル映画特集Ⅱ」

「バンドワゴン」1953年 米 監督:ヴィンセント・ミネリ HDデジタル

アステア演じる中年ダンサーがニューヨークで再起を狙い、現代版「ファウスト」でヒロインのチャリシーと共演するが不評。意を決して、自らの演出で地方を巡業して成功する。2人が夜のセントラルパークで「ダンシング・イン・ザ・ダーク」を踊るシーンが圧巻。またブキャナンとチャリシー3人がベビー服で演ずる「トリプレッツ」、フィナーレ全員の「ザッツ・エンターテインメント」など名作目白押し。



「ラ・ラ・ランド」の口直しに格好な本作。とはいえ、少し時間が空きすぎたか。
連日のアステア・ダンス・ミュージカル。
つくづく現実逃避ツールとして秀逸さにまいりますね。不安や厭なことを忘れ呆けたようにニコニコ観てる至福の時。

帰って公園でのダンス・シーンをYou Tubeで「ラ・ラ・ランド」と見比べるのも一興。歌やタップの使用など相違点は多いけれど悉く本作が上。好みの問題ですけど。
何やら葉っぱようなものを所在なくちぎり散歩するシド・チャリシーがおもむろにターンをするとアステアが優雅にステップを踏む。この瞬間の鳥肌モノからうっとりとする。アステアのエスコートぶりと長いスカートでも脚線美が覗くシド・チャリシーのフェミニンなターン。観客の目をほとんど少女マンガのキラキラ星状態にしてしまう。
エマの携帯が鳴って現実に戻るのと、無言のまま踊って馬車のシートにエレガントに納まるアステア・・・










かつて一世を風靡したミュージカル・スターも時代に取り残されていたが、再起をかけて若い役者たちとともに新たな挑戦を試みる葛藤。
バレエ出身のギャビー(シド・チャリシー)と自分達のダンススタイルを見つけた瞬間だ。



若く新しい才能への恐れなんていうテーマのもと、「バンドワゴン」が大コケに終わってのガラガラなパーティー会場・・・。一室に集いでグチまくってる若手の飲み会に交じって唄い出す「I Love Luisa」の明るさ、歌ではこのシーンがたまらない。ビールも美味しそう。
演出に失敗したジェフリー・ゴルドバもボスの交代を認めメンバーとして参加する。この潔さも良い音楽があったればこそか。



もう後は再生された「バンドワゴン」の地方巡業の成功ぶりが圧巻でまさにThat's Entertainment!



シド・チャリシーの黒髪脚線美のクール・ビューティぶりも最高でした!





これまたソフト必携か。





FRED ASTAIRE and CYD CHARISSE - Dancing in the dark, at the Central Park

渋谷 ユーロスペース

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