JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「ローラ」

2013-06-30 | 映画(DVD)
「ファスビンダーと美しきヒロインたち」

「ローラ」1981年 独 監督:ライナーヴェルナー・ファスビンダー

終戦から10年ほど経ち、市場経済が急速に活気づく西ドイツのある都市に、新任の建設局長フォン・ボーム(アーミン・ミューラー=スタール)がやって来る。彼は娼婦のローラ(バルバラ・スコヴァ)に心を奪われるが、彼女は建設会社の経営者シュッケルト(マリオ・アドルフ)の愛人だった……。
戦後ドイツの経済復興期を背景に、公私の利害が複雑に交錯したローラと二人の男の三角関係を描く。

イメージフォーラムでのファスビンダー特集で見逃してしまった「ローラ」
今度は下高井戸で特集。けっこうこういう所で重宝する下高井戸。

あ、そうだ見始めて思い出した。この作品はジョセフ・フォン・スタンバーグの「嘆きの天使」と同じ題材。
「嘆きの天使」はちゃんと見ておかなくっちゃと思いながら放置されている作品。予習しておけば良かった。いや、別のその必要は無かったみたい。
「嘆きの天使」は志らくのシネマ落語で聴いてるし(それで間に合わせるか)・・・。

娼婦に恋してしまうおじさんファン・ボームが所謂堅物純真おじさんとして描かないところが味噌のようです。戦後のドイツ市場経済が繁栄するためにはきれいごとだけを言ってられないという事も解っている。

前半少しウトウトした場面がありエスリンという男の位置が良く解らなくなってしまったが、娼館で娼婦たちが世間話をするシーンでステージ上BGMの如くドラムを静かに打ち鳴らすのが凄くええです。
照明もピンクっぽいし・・・

バルバラ・スコラ。先だっていやというほど拝んだ顔。やっぱり可愛い人です。
娼婦の時のセクシー下着。ファン・ボームとのロマンチックなデートでの清純さ。教会での輪唱・・・。



シュッケルトというおっちゃんのキャラも強烈でよろし。

ステージ上で歌っている時、客席にファン・ボームの顔を発見してからの表情、隠れるように後ろを向いてから開き直りのステージ。一つの見せ場。

ファンボルトの復讐。意外な結末。
同じ題材でも「嘆きの天使」のようにすんなり一筋縄では行かないファスビンダーという所でしょうか。

「マリアブラウンの結婚」から繋がる時代背景。ドイツ戦後の経済復興も戦後10年・・・
「マリア・ブラウン」とまた同じ手法を用いるファスビンダー
それは、またまたラジオから流れるワールドカップの西ドイツの試合実況。
マリア・ブラウンの1954年ワールドカップで栄光を掴んだ西ドイツだったが、このローラの1958年ワールドカップでは準決勝。開催国スウェーデンとの試合で退場者を出してしまい1-3で敗れてしまう。でもガス爆発は起こらず・・・。

下高井戸シネマ

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