お父さんのマリポタ日記。
マリノスのこと、ポタリングのこと。最近忘れっぽくなってきたので、書いておかないと・・・
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※宮島未奈(1983年静岡県富士市生まれ。滋賀県大津市在住。京都大学文学部卒。2018年「二位の君」で第196回コバルト短編小説新人賞を受賞(宮島ムー名義)。2021年「ありがとう西武大津店」で第20回「女による女のためのR-18文学賞」大賞、読者賞、左近賞をトリプル受賞。同作を含む「成瀬は天下を取りにいく」がデビュー作で、2024年本屋大賞を始め15冠受賞)



●成瀬は滋賀の天下を取った

 中2の夏休みの始まりに幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。コロナ禍、閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るという。さらにはM-1に挑み、実験のため坊主頭に…。『小説新潮』に掲載した「ありがとう西武大津店」、「階段は走らない」に加え、書き下ろしの「膳所から来ました」「線がつながる」「レッツゴーミシガン」「ときめき江州音頭」の4作を加え書籍化。

 「島崎、私はこの夏を西武に捧げようと思う」

 まるで大名が老中に語りかけるような口調で、この物語は始まる。この大名口調のまま、物語は進んで行くが、これがもう最高(^o^)

 「島崎、私はお笑いの頂点を目指そうと思う」

 なんやねん、これ。もう面白過ぎ。だけど決してふざけているわけではなく、成瀬はまじめなのだ。そして地元愛にあふれている。これがなお一層の笑いを誘う。そして、それを突き放すどことか、つき合っていく島崎みゆきも、またいい。ホームズのワトソン、御手洗の石岡といったところか。

 最後の「ときめき江州音頭」では成瀬目線で語られるが、端から見ると堂々としていた成瀬の戸惑い驚く姿もまたいい。

 「それはよかった」という成瀬の台詞は、ぜひ将軍のように「それは重畳(ちょうじょう)」と言って欲しかった。

 作者の宮島未奈さんはベルーナドームの西武ライオンズ戦でセレモニアルピッチを務め、成瀬あかりはびわ湖大津観光大使となり、京阪電車は沿線スタンプラリーを開催し、ラッピング電車も運行。当然、びわ湖ミシガンクルーズともコラボ。滋賀県は「成瀬と天下を取りにいくスタンプラリー」を実施。さらに2025年3月9日に行われるびわ湖マラソンではメインビジュアルとなり成瀬あかりTシャツが販売されるという。

 成瀬は滋賀の天下を取った。ぜひ200歳まで生きて、本当の天下を取ってほしい。自分にはそれは確認できないのは残念だけど(^_^;

 次作は「成瀬は信じた道をいく」。図書館で予約したが231人待ち。一体いつ読めることやら。ちなみに「成瀬は天下を取りにいく」は8ヶ月待ったよ(^_^;

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