ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2011.1.12 What a wonderful life!

2011-01-12 22:42:19 | 日記
 今朝は予定通り夫が一足先に出かけ、私も少し遅れてチェックアウトした後、会議に向かった。
 ここ数日、どうも早朝覚醒で、眠りが浅いのがちょっと気になる。どうしても睡眠不足だと、胸の鈍痛、圧痛があるようだ。なるべく気にし過ぎないようにはしているけれど、速足で歩いたりすると息切れもするし、なんとなく咳も出ている。

 途中でお昼をとりつつ、午後は職場に戻り仕事を片付け、家に帰って最低限の片づけをし、今夜は病院の最寄駅直結のホテルに滞在している。それにしてもわざわざこうして近場にいちいち宿をとるのはちょっと変じゃないの、と思われるかもしれない。が、今日は特別。一足早く夫と結婚21周年祝いをしてきた。去年もこの時期、息子がスキーで不在だったので、2人で20周年のお祝いをした。確か奇をてらってチュニジア料理だった。「来年も元気で迎えられるといいね」と言いあったけれど、明後日1月14日で無事結婚21周年。今年は特に○○婚式、とは言わないようだけれど銀婚式まであと4年だ。

 それにしても本当に1年なんてあっという間だ。1年で365日、3年でも1000日ちょっと。10年となれば3650日だけれど、80年生きるとしたって、日にすれば29200日。そしてあと100年したら、今生きている人は殆ど誰もいなくなっているのだ。そう思うと、こうしてある時期生かされているのはなんだかとても不思議に感じる。いろいろなことがとても瑣末なことに思えてくる。

 ポストには、あけぼの会のTさんからお手紙とご本が届いていた。息子とのことの一つの突破口になれば、と送ってくださったのだ。そして「痛くても、辛くても、苦しくても生きていることはすごいことです。」とのお言葉に思わず目頭が熱くなった。
そう、生きているからこそ、痛くて、辛くて、苦しいのだ。生きているって素晴らしい。Life is wonderful!  What a wonderful life!ではないか。

 今日は、今年初めてのお花が届いていたので、その処理をして出てきた。
 今日のお花は淡いピンクのチューリップ、白水仙、マーガレット。それぞれの花言葉は恋の宣言、尊敬、真実の愛、だそうだ。時間がなかったのでとりあえず大きな花瓶に投げ入れしてきた。明日帰宅したらきちんと活け直そうと思っている。

 今日は2冊読んだ。
 1冊目は平出隆さんの「猫の客」(河出文庫)。“はじめ「稲妻小路」の光の中に姿を現した猫は、隣家の飼い猫となった後、庭を通って我が家を訪れるようになる。いとおしく愛くるしい小さな訪問客との交情。しかし突然別れが理不尽な形で訪れる。・・・”という裏表紙のさわり。初めて読んだ作家だったが、何とも言えず静謐な気持ちになり、とても好きだ、と思える文章だった。本書はフランスでも大好評を博しているそうだ。「フランスの書評を一読して、“猫の客”がフランスにおいて成功した確かな鍵を見つけたように思われた。それは、この作品が、漱石の言葉を借りれば、一種の俳句小説として読まれていること、および、読み終わった後に深い余韻となって響く、終わり・離別・死の癒しへ導く柔らかな考察によってであるように思った。」と解説の末次エリザベートさんが書かれていることに、とても納得した。

 2冊目はTさんにお送り頂いた野口嘉則さんの「鏡の法則 人生のどんな問題も解決する魔法のルール」(総合法令)。
 41歳の主婦が小学校5年生の息子のいじめに悩んでいるところから物語は始まる。夫が紹介してくれたある人物に相談。夫や両親に対する気持ちを洗いざらい見つめ直していく実話に基づいたストーリー。「私たちの人生の現実は、私たちの心の中を映し出す鏡である」という法則が鏡の法則である。つまり、自分の心の波長にぴったりな出来事が起きる、ということだ。人生に起きていることを見れば、自分の心の中を知ることが出来る、と。つまり、人生の問題を根本的に解決するには、自分の心の中の原因を解消する必要がある、赦すことでやすらぎが手に入る。まずは自分を赦す(自己受容)ことが必要。そのための8つのステップが具体的に紹介されていた。「人生で起こるどんな問題も、何か大切なことを気づかせてくれるために起こります。あなたに解決できない問題は決しておきません。あなたに起きている問題はあなたに解決する力があり、その解決を通じて大切なことを学べるから起こるのです」と。本当にそうなのだろうな、と思う。こうして病を得たのも神様の思し召しだろうか。そして、すべてのことは自分を見つめ直すことから始まるのだろう、と思う。

 明日は治療日。徒歩で病院に通えるので朝はゆっくりできるのが嬉しい。


コメント (2)
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