ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2011.11.26 がん・がん読書―6冊 その1

2011-11-26 20:31:33 | 読書
 読書の秋はもう過ぎようとしているが、久しぶりに図書館でがんの本を6冊借りて続けて読んだ。
 今日はそのうち3冊をご紹介したい。

 1冊目は細谷亮太さんの「小児会・細谷亮太先生が贈る 優しさはどこから」(婦人之友社)。
 細谷先生は聖路加国際病院副院長で、小児がん、小児のターミナルケアを専門とされる。本書は「婦人之友」2008年偶数月「子育ての散歩道」に連載されたものに加筆されたものだ。それに「思い出語り」として、かつて先生の患者さんで、今は小児病棟の看護師として働いている女性との対談がまとめられている。わずか100ページほどの書だが、先生の暖かいお人柄がじんわり伝わってきて、知らず知らずのうちに、これからも前向きにいこう、という気にさせられた。

 2冊目は中川恵一さんの「続・ドクター中川の“がんを知る”」(毎日新聞社)。
2007年4月から2年間、毎日新聞紙面で「がんを知る」の連載があったが、本書は、そのうち2008年4月から2009年3月までの連載を編集したもの。2008年5月に開催された公開講座の様子、臓器別のがん知識などもコンパクトにまとまっている。
 特に公開講座の中の「パネルディスカッション」で毎日新聞編集委員・広瀬金四郎さん(このパネルディスカッション出席から約4か月後、2008年9月逝去)の発言「記者生活は充実していて、やりたいことが出来たと思います。とはいえ、平均寿命80年の時代に53歳で死ぬのもしゃくだという気もあります。今の心境は一日一日を大事に生きる、今できる最善のことをするということに尽きます。」に同じ思いを感じ、心が揺さぶられた。
これも130ページほどの薄い本だが、あっという間に読破。

 3冊目は大岩孝司さんの「がんの最後は痛くない」(文芸春秋社)。
 図書館で、真っ先にこの本の題名が目に飛び込んできた。
 がんの終末期はとんでもなく痛い・・・・、それこそががん患者である私たちの一番の恐怖ではないだろうか。
 だが、「一般に、がんは『終末期に激しい痛みが襲う病気』だと思われているが、在宅緩和ケア医の著者は、それは、大いなる誤解だと言う。著者の経験によれば、最後まで痛みが出ない患者さんも多く、痛みが出ても、ほとんどは鎮痛剤でやわらげられ、『七転八倒の苦しみ』を味わう人などいないからだ。ところが、世の中を見渡すと、現にがんで七転八倒する人がいる。そんな痛みが出るはずがないのに、なぜ? 著者はこの問いへの答えを探りつつ、今のがん治療、緩和ケアの在り方に大きな疑問を突き付ける。」とある表紙の裏の文章を読み、食いつくように読んだ。
 住み慣れた家での療養、「がんの痛み」についての驚き、がんはなぜ「痛い病気」になったのか、痛くなるメカニズム、身体的な痛みをどう取るか、がんの痛みって不思議、がんの痛みだけなぜ特別視されるのか、キーワードは「自律」・・・と、8章にわたる内容を読み進めていくうちに、とても気持ちが楽になった。
 あとがきに、息をのんだ。著者は医師であると同時に、患者の家族であったのだ。著者の奥様は胆のうがんのため、半年にわたる自宅での療養の末に2005年に旅立たれているのだ。本書はその亡き奥様に捧げられている。

 今日は午後から息子の学校まで担任と本人と私の三者面談に出かけた。
 先日提出した来年度からの文理コース分け・選択科目の予備調査と今月初めに実施した実力テストの結果表が机上に置かれ、それに基づいての面談だった。
 途中言いたいことは沢山あったが、ぐっと堪えて担任と息子の会話の聞き役に徹した。予定時間30分のところ、次の生徒さんの開始時間ぎりぎりまで10分近く延長。将来やりたいことが出てきたことは喜ぶべきことだが、それに向けて自分が今、何をすべきかをきちんと考えること、人から何を言われても所詮は自分次第なのだ、ということを改めて確認させられた。
 来週金曜日からは後期の中間試験だ。ついこの間入学したばかりのような気がするが、高1もあと実質3か月。なんと早いことか・・・と思う。

 昼でロキソニンは飲み終えた。食前にナウゼリンを飲むと、少し吐き気が治まって食べられる感じだ。明日はほぼ1ケ月ぶりにヨガで汗を流せればよいのだけれど。
コメント (2)
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