ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2019.3.12 エンドレスではなかった地獄から帰還して・・・ 引っ越し翌々日あれこれ 

2019-03-12 21:48:37 | 日記

 昨夜は4日ぶりに自分のベッドで就寝。ここはこんなに暖かくてふわふわで居心地が良かったのだ・・・とあらためて幸せに思った。

 6時前、自然に目覚めた。お手洗いに行くと、下痢ではなく、ちょっと緩め程度。良かった。落ち着いた。それでもさすがに疲れているのは否めない。マイペースで朝食の支度をしてから久しぶりに10分ヨガと瞑想で気持ちを整える。今月はスタジオに通えるかどうか。
あと1週間もすれば脱毛も始まるだろう。
 2人は大丈夫?とLINEを入れる。夫はロキソニンのおかげで熱は下がったという。心配している母にも、とにかく無事帰宅しているので心配しないで、と連絡して予定通り出勤。

 勤務する大学では今日が後期2次試験。厳重に入構規制されている。受験生の入構はまだ始まっていない時間だったが、緊張した面持ちで門前に立つ制服姿はいつ見ても、こちらまで胸が苦しくなるほどだ。

 4日ぶりの職場は、4月上旬の最高気温、春らしい一日になるという予報のわりには冷えている。まずは溜まりに溜まったメールを大車輪で処理。
 あっという間にお昼時間になる。急ぎ、お皿を買ったお店へ向かう。事情を説明し、今回割れてしまっていたお皿が単品でも購入できることを確かめて、そのお皿の写真を撮影させて頂く。

 カフェで急いでランチ。
 夫は朝食後、キャリーケースを宅配に出して身軽になってチェックアウトし、予定通り息子の部屋に行き、色々作業をしている模様。無理しないで、としつこく伝えたが、本当に大丈夫だろうか。途中で元気だという証のつもりなのか、おどけた写真が送られてくる。昼過ぎにはソファの下に昨日買い求めた床暖房用のラグが敷かれ、ソファベッドに寝転がっている息子の写真が添付されていた。ということは、つまり新調した馬力のある掃除機で、床の掃除まで出来たということ、一段落したということか。
 
 近所のスーパーでまな板等の調理器具、調味料一式や食材等も買い込むという。そんなに料理をする気満々なのか。頑張りや~である。
 お昼を済ませたら、夕方早目の新幹線で帰宅予定とのことだった。

 今夜は私が病院最寄り駅近くの定宿に前泊するので、当初、駅で落ち合って一緒に夕食を摂る約束をしていた。無理なら直帰してと頼んだが、予定通りで大丈夫とのこと。

 定時まで仕事をして早々に引き上げ、自宅に戻って宿泊準備をし、宅配業者さんにファックスを送って家を出た。
 夫にはなるべく近くまで戻ってきてもらった方が帰りが楽だろうから、JR乗換駅の駅ビルのレストランで落ち合うことに。夕食を済ませて別れ、私は昨日降りたばかりの新幹線の停車駅に向かった。
 うんと疲れている筈だけれど、ひとまず無事に帰ってこられて本当に良かった。

 それにしても、こんな状況で明日の治療、そして治療後のダメージは本当に大丈夫なのかしら・・・と思うが、心配したところで仕方がない。それでも治療後はコデインを飲むほどの痛みはない。ロキソニンで凌げているのだから、絶対効いている筈だ。
 とにかく早めに眠って明日以降に備える。これこそ今の私に課せられたミッションである。

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2019.3.11 地獄は続くよ、どこまでも・・・引っ越し翌日あれこれ

2019-03-12 20:07:50 | 日記

 昨夜、夕食を終えて部屋に戻ってから、もうひと踏ん張り、と食器棚兼レンジ台の組み立てを始めた2人だったが、それがかなり大変な作業の連続で、90分の予想時間よりも大幅オーバー。疲労困憊して顎が出た夫と息子の部屋を後にしたのは日付が変わってから・・・。既に引越し準備と当日作業で疲れ切った身体に鞭打つ、とんでもないハードな事態(文字通り地獄は続くよ、どこまでも・・・)になった。
 マンションから徒歩2分のホテルにチェックインしておいて本当に助かった。

 急ぎ夫は温泉大浴場へ、私は部屋で記事をアップし(我ながら馬鹿だ。無理してやらなくていいのに記録のために自分で自分の首を絞めている。)、ユニットバスに浸かりベッドに潜り込んだのは1時を大幅に周っていた。

 夫は「おやすみ」と言った1分後には寝息を立て、それが鼾に変わるまでには殆ど時間がかからなかった。当然疲れ切っているので、そんな逆境でもなんとか眠りに落ちた。
 4時間近く眠ったか。腹痛で目覚め、お手洗いに直行。緩めだが、下痢ではない。そのまま眠れず。
 息子には朝食を終えたら9時半には部屋に行く、と約束しており、まだまだ時間は充分ある。朝昨日入れずじまいだった温泉に入ろうかとチラと思ったけれど、眼は覚めていても身体が重くて、断念。

 そのまま夫の鼾を聞きながらベッドでうだうだした。
 夫が目覚め、BSで朝の連続テレビ小説を視てからレストランへ降りる。和洋折衷のビュッフェだ。
 ようやく気持ち悪さが殆どなくなってきた。こうなると今まで食べられなかった分、余計目が卑しくなってあれもこれも食べたい状態になる。ちょっとずつ色々頂くといきなり胃腸が動き出す気配。かたや夫は疲れ過ぎているのか、私ほどは食が進まない様子だった。

 身支度を整え息子の部屋へ向かった。
 ダンボールが積み上がったままとはいえ、新しい我が城のお風呂に入り、新しいベッドで眠った息子はまだぼーっとしているが、眠れた。寝やすかった、とのことでほっとする。

 ようやく体調が回復してきて、今日からは戦力になりそう。まずは衣類や食器類中心に荷解きを始める。クローゼットやチェストにどんどん収納。ダンボールが片付いていくと、なんとなく“私もやっている”感がある。
 洗ってあるのか汚れているのか定かでないものを拾い集め、ピカピカの真新しい洗濯機を廻す。音が静か過ぎて、動いているのか、つい耳をそばだててしまう。
 今度の部屋のベランダは奥行きもあり、かなり広い。11階で前面に建物がないから見晴らしもとても見事で、洗濯を干すのも気持ちが良い。

 洗濯を干し終え、地元のお店から配送していた食器の箱を開けて食器棚に納めていると、なんとセットの中の一枚のお皿が割れていた。とほほ・・・ひとまず宅配便業者さんに相談の電話をすると、折り返し連絡があって午後一番で現状確認に伺います、とのこと。

 皆で黙々と作業をしていると、ほどなくしてインターネット業者さんが契約手続きのため訪問。足の踏み場もない部屋で隙間を見つけて息子とあれこれ打合せ。なんのお構いも出来ない状態で申し訳ない限り。

 夫も着々と荷解きをしているが、なんだかやけに寡黙で元気がない。部屋が乾燥していて私でもびっくりするほど喉が渇く。それなのに、いつもは水分補給に余念がないというか水タンクのごとく水を飲む人なのに、勧めてみてもあまり飲まない。持病の腰痛が出たようで、イタタタと顔をしかめつつ、もう動けない、と言ったかと思うと、ついに何も敷いていない床に寝込んでしまった。

 は?!これは困った。びっくりだ。私は今晩帰京するが、夫はもう1泊して片付けを手伝う予定。こんな状況ではとてもではないが作業をするどころか無事に帰ってこられるかすらわからない。お昼も要らないから二人で食べてきてよい、自分はこうしている、とまで言い出す始末。
 その時、あ、そういえば私は均整術師であった・・・と思い出し、夫の背面を急いで施術。さすがにコリコリである。
 夫は体調イマイチの私にこんなことをさせて申し訳ないと言うが、大分気持ち良かったようで、20分ほど解すと、楽になったと起き上がろうとする。予定の訪問客が来て一段落するまでしばらく横になっていてもらう。

 約束どおりの時間に宅配業者の方が現状確認にみえる。割れたお皿の写真を撮って、今後のことを相談。購入時のレシート等必要なものを帰京してからファックスで送ることになった。

 お腹もすいたし、疲れたし、買い足さなければならない小物もあるというので、ひとまず息子と2人で隣の駅まで買い物に出ようとすると、夫は、自分も元気になったから一緒に行くとのこと。
 ずっとダンボールから中身を出す作業を続けてダンボールが視野に入らなくなったものの、まだ収納先がハッキリしないものにまみれたカオス状態。そんな部屋の中に一人でいるより気分転換もしたいというのも頷ける。ダンボールをごみ置き場に捨てながら3人で外の空気を吸いに出る。

 若干冗談なども言えるようになり、楽になった、という夫だけれど、後ろ姿は腰を庇っているのか、なんだか歩き方がイマイチ斜めになっているように見える。

 まずは駅中レストラン街でランチ。私はようやくお腹が空いてきて、カレーが食べたい!と思う。ちょっと洒落た感じの老舗の洋食屋さんに入る。デキャンタでお水が2本出てきて、3人であっという間にほぼ飲み干してしまう。やはりとても乾燥している。
 サラダ、カレーに息子のオムライスも味見して、お茶とデザートのケーキまでフルセットで頂く。とはいえ、さすがにいきなり1人分完食は無理で、息子に助けてもらう。何はともあれ笑顔で美味しく食事が頂けるってなんて幸せだろう。

 ちょうどお茶を飲み終わった頃に14時46分を迎え、実家の母から贈られた就職祝いの時計をはめてきた息子がカウントダウン。3人でその場で黙祷する。
 ところが、朝も含めて久しぶりに食事らしい食事を続けたお腹はびっくりである。いきなり腹痛になってお手洗いへ駆け込んだ。

 夫も私も体調イマイチだから早く終えて早く帰ろう、と地下鉄に乗って移動したが、行く先々でお手洗いに籠もるハメに。さすがにもう大丈夫だろうと思っても、なかなかお手洗いの個室から出られない。お腹はあっという間に空っぽ。
 キッチン用品、お風呂用品や収納の小さなものなど量販店を3箇所回って買い物を終える。お手洗いに行く度、その間、2人にも余計に待たせてしまう。夫は座って待っていても、その姿はがっくりとうな垂れている。大分調子が悪いようだ。

 息子が予め当たりをつけていたので、ほぼ決めたものをこちらは追認して買い物籠に入れるだけ。当初の予想より早めに終わって、JRで最寄り駅まで戻ってくる。
 徒歩5分のマンションなのに夫がタクシーで帰ろうと言う。荷物はガサばるものもそれなりにあったけれど、重いものではない。相当具合が悪いのだろうと心配になる。熱はないようだけれど・・・。
 ついていないことにタクシーの運転手さんが、息子の言った番地の東西を聞き間違えて別方向に向かってしまう。一通が多く、グルグル周って、とんでもなく時間がかかってぐったり。ああ。何のために乗ったのか・・・。

 私は明後日、水曜日にまた通院(ハラヴェン点滴予定)なので、明日はどうしても出勤しなければならない。当初は2人と一緒に夕飯を摂ってから新幹線に乗る予定だったが、食べればすぐにお腹を壊すような状態で新幹線に乗って、またお手洗いに籠もりっぱなしではどうしようもない。食事はやめてそのまま帰らせてもらうことにした。

 帰宅したら寝るだけにしたかったので、ホテルに戻って温泉でお腹を温めてから新幹線に乗ることに。帰宅希望時間から逆算すると息子の部屋での残された作業時間は小一時間。大車輪で動く。

 いかにも具合の悪そうな夫は、もうじっとしてくれていればよいのに、イタタタ・・・、と言いつつ狭い部屋で動くので、期せずしてぶつかったり、手が交差してしまったり。強引にベッドの上をあけて横になってもらう。
 ひとまず私が開けたものについてはあらかた片付け、息子に代わって預かっていた不動産屋さんや家電、家具、ライフライン関係の書類類の説明を終えて、一人ホテルに戻る。息子の趣味のものなどについては、置き場所についてとても手を出せない。ご自分で気の済むまでどうぞ、といったところ。

 夕飯前の早い時間なので、温泉浴場は貸し切り状態。3日間連続ユニットバスでちんまり入浴しただけだったので、大きなお風呂で手足を伸ばして身体を温められると、疲れて硬くなっていた気持ちが解れていく。お昼以降壊しまくったお腹はぺったんこである。体重は1キロほど減っている。喉がとても渇いているが、冷たいものを飲んだらまたお腹を壊しそうでこわごわ常温の紅茶で水分補給。

 部屋に戻って、荷物整理。来た時同様、最低限のものだけ持って出発できるタイミングで息子に連絡。夫は眠っているという。
 息子は来週末の合唱全国大会行きの切符を買いたいので、ホテルで私をピックアップして駅まで見送りに行くという。折角頂いていたホワイトデーのボンボンショコラも置いてきてしまっており、届けてくれた。ボケボケで申し訳ない。

 果たして駅に到着して、さあ帰りの指定席を予約しようとすると、思いのほか混んでいる。すぐに始発を選んで乗るつもりだったが、この時間始発の本数が少なく最短でも1時間近く後。諦めて息子のアドバイスに従って、30分後の広島発のものに。それが、山陽新幹線線路内障害物撤去の関係で最大40分遅れているとの情報が。ああ、ついていない。一刻も早く帰りたいという時に限って・・・。

 息子は予定通りの切符を買うことが出来たが、私が予約した列車は25分遅れということで、遅くなるから、とやめた筈の始発よりも出発が遅くなってしまった。当初22時過ぎには帰宅したいと思っていたのに、来た時と同様1時間ほどロスしてしまう。しょんぼり。
 幸いお腹は落ち着いていたが、待合室も溢れていて、立っているのが段々苦痛になってくる。いまだに時折咳き込むが、脇腹が響いて痛くて、咳をする度に身が捩れるほど。
 ようやく発車したのは30分遅れて20時のこと。ホームまで息子に見送ってもらい、コンビニで買ったサンドイッチで夕飯を済ませる。

 一方、息子は部屋に戻り、ヨレヨレの夫をピックアップしてホテルまで連れて行き、途中で夕食を摂るという。私がお願いしたとおり、とにかく水分を摂って安静にするしかないから、と冷えピタとアイソトニック飲料を渡してくれるという。私が余分に持ってきていたロキソニンも4錠託した。

 今回2人で2泊予約していた。温泉浴場もあるし、当初は今晩私の代わりに息子に泊まってもらってもいいと考えていた。それに、体調が悪い夫が心配なので、息子に一緒に泊まって付いていてほしいと頼んで別れた。

 夫から迷惑かけて申し訳ない、というLINEとともに、熱を測ったら8度あるというコメントが。また別のインフルエンザにでもかかったのか。ああ。

 結局、息子はホテルの温泉浴だけ頂いて帰ったとの事。夫が(息子に風邪を)感染させたら大変だから同じ部屋で泊まるのはダメ、とストップしたらしい。
 それにしても、息子にも可哀相なことをした。
 雁首揃えて助っ人に遠征したというのに、前半は母が治療後の体調不良で殆ど役に立たず。さて帰る頃にようやく元気になってきたと思ったら、今度はそれまで2人分頑張っていた頼みの夫がダウン。
 結局3泊(夫は4泊)したのに3人揃って食事がきちんとできたのはたった1日だけだった。最終日は一人でラーメン屋さんに行ったという。

 その後、乗車した新幹線は10分ほど遅れを取り戻したが、当初より20分近く遅れて降車駅に到着した。幸い、往路と違って2人席の隣には誰も座ってこなかったので、靴を脱いで足を上げて休むことが出来た。車内はわりと空いていて、どの乗客も疲れて舟を漕いでいたり、足を伸ばして過ごしている。文庫も持ってはいたけれど、読む元気など全くなく、ひたすら休養に勤めた。お腹も落ち着いてくれて、こわごわ頂いたサンドイッチの夕食の後もお手洗いに籠もることなく、ほっとした。

 帰りの在来線と私鉄は順調で、最寄り駅に降りてすぐにタクシーに飛び乗り、23時ちょっと過ぎには帰宅できた。2人にLINEで連絡して、息子から頼まれていた案件を確認してLINE連絡。とにかく明日、夫が無事に帰宅出来ますように、と祈る。

 到着すると、今月から第2第4月曜日にお届けに変更になった今月初めてのお花が届いていた。
 ゼンマイ2本、真紅のバラ5本、マーガレット1本とレザーファン。花言葉はそれぞれ「夢想」「愛らしい」「真実の愛」だという。
 最低限の片づけを済ませ、花を活けて、久しぶりに自分のベッドに入ったのはやはり日付が変わってから。長い長い一日だった。
 地獄からの単身帰還・・・あっという間に眠りに落ちた。
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