昨日で59歳になった。
「59歳・・・」と呟きながら自分でもちょっと驚愕する。おばちゃんどころかもうおばあちゃん世代ではないか・・・。
46歳で骨、肺、リンパ節等の多発転移が判明した時、もしかすると50歳の声を聴くことは出来ないかもしれない・・・と覚悟したことはこのブログでも何度も書いた。当時息子や夫に向けて書いた遺書のようなものの下書きも出てきて、いまだ捨てられないで、PCにデータが残っている。
それが59歳、来年はめでたく還暦。
もちろん、これからの1年が平坦で楽ちんな1年であるとは決して思っていないけれど、それでも1日、1日を丁寧にコツコツとあと364日積み重ねていくことが出来たら、来年60歳が迎えられる。そのことは、強い光をもって私がこれから進んでいくべき道に希望という名のカンテラを灯してくれるように思う。
昨日は在宅勤務だった。梅雨の晴れ間。カラッとしていて本当に気持ちの良い晴れの天気だった。空の色がとても濃かった。記憶にある限り誕生日当日が土砂降りという日はなかったように思う。やはり晴れ女のような気がする。
夫を送り出し、勤務開始前にベランダに出て、クローゼットに仕舞う前の衣類を日光消毒して、昼休みには取り込んだ。お日様の匂いを一杯に吸い込んだ衣類はちょっと元気になったようだった。相変わらずお腹の調子は悪かったが、お家にいれば安心。
沢山の方たちから誕生日のメッセージも頂戴した。有難いことである。
夫は、桃がたっぷり載ったケーキとカスミソウのブーケを持って帰宅した。早速写真を撮って、LINEで送って息子に見せびらかした。そして夫から「好きなものをどうぞ」と頂いた軍資金で蓮の花を象った紫水晶のペンダントも買わせて頂いた。
夕食はいつものとおりの何の変哲もない一汁三菜と常備菜の家庭料理。
食後は夫とフランス映画を観、ちょっと贅沢なケーキと紅茶で誕生日を祝ってもらった。
1年1年、1日1日の積み重ねが今、ここにある。本当に掛け値なしの奇跡の積み重ねなのである。