ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2019.11.29 やっと週末、同時に月末・・・寒さにブルブル

2019-11-29 20:49:04 | 日記

 それにしても11月とは思えぬ極寒の毎日である。太陽も青空も見られず、冷たい雨、雨、雨。しぶとい胸痛からは逃れられず、ロキソニンは欠かさず飲みつつコデインを持ち歩いている。お腹の調子はずっと悪くて常にお手洗いを心配している。そんな体調の中、悉皆研修やら何やら、とにかく色々あった。4日しか出勤しなかったのに、長い長い1週間であった。

 ようやく、金曜日。ようやく晴れた。東京で青空が拝めるのは8日ぶりとのこと。たまたま関西で過ごした2泊3日がお天気に恵まれたので、その間は快適だったけれど、それでもお日様を拝むのが待ち遠しいお天気猫である。
 さらに、まだ11月だし、なんて言っていられないほどの厳しい寒さ。早々にダウンコートのお世話になっている。それでも北風が吹けば、厚みのない胸に冷たい槍が突き刺さる感じで、ついつい身体が縮こまる。

 気づけば今日は11月最後の出勤日。明後日から始まる新しい一週間とともに12月がやってくる。本当に毎年同じことを言っているが、1年が経つのがなんと早いことよ。一日一日を大切に、精一杯過ごしているつもりでも、いつの間にか日々の雑事に追われてついつい流されている感じがする。喪中欠礼のはがきもちらほら舞い込み始めた。1年に1度のこのご挨拶が途切れると、翌年まで2年間、先方のご様子がわからないことになる。喪中欠礼を頂いた方には出来るだけ寒中見舞い等ご機嫌伺いのはがきをお出ししたいと思っているのだけれど・・・。

 夫は昨日今日と宴会続きである。そんなわけでマイペースに過ごせる夜であるが、こう寒いと、帰宅後に何かまとまった片づけものをしようという元気も湧かず、食事や洗濯等最低限の家事を終えたらリビングでビデオを見ながらゴロゴロするのが関の山である。
 と、のんびりするつもりで高をくくっていたら、夕方になって急に宴会がなくなったと連絡があり、普段より早く帰ってきた。トホホのドタバタになってしまった。

 一方、自宅での独居生活に戻って無事1か月が経過した母のこと。
 昨日は退院後2回目、腎がん摘出手術後2か月の泌尿器科経過観察だった。頻繁に実家詣では出来ないが、生存確認のため一日一度は電話でご機嫌伺いをしている。おかげさまで問題なし、とのこと。術後の回復は順調らしい。寒さが厳しいので大きな脇腹の傷が痛むのではないかと案じていたが、カロナールを念のためもらってきただけで、もう大丈夫、と言って頂いたそうな。
 帯状疱疹のビリビリとした神経痛もたまに出るが、頻繁でもないという。来月末は造影CT、採血、採尿の検査が1日入ったというが、聞けばあいにく私が年末2日間業務上どうしても休めない日。そう言うと、一人で大丈夫だから、と健気に頑張っている。
 なんとか今年一年無事に、最後の月師走まで過ごせそうである。有難いことである。
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2019.11.25 旅の最終日 今日も眼福、口福に恵まれ、無事帰京

2019-11-25 22:29:12 | 

 昨夜眠りにつけたのは日付が変わってから。夫の鼾には悩まされつつも夜中に起きることなく、朝まで5時間以上連続して眠れた。朝の連続テレビ小説をベッドで視るという罰当たりな月曜日の朝である。お腹は有難いことに落ち着いている。昨夜軽く済ませておいてよかったと思う(夫は足りなくておやつを頂いていたけれど・・・)。
 今日はお天気が崩れるという予報。恐々カーテンを開けると雲は厚いが、雨が降り出しているわけではない。

 息子は打ち上げの2次会まで出て、ホテルにチェックインしたのも大分遅かった模様。何時頃なら来られるのかと連絡したところ、10時なら、ということになった。相当二日酔いの様子だ。
 私たちは、足湯を済ませてからホテルのラウンジでのんびりモーニングセットを頂く。窓の外は灰色。今にも降りそうな雲行きだ。この3日間で一番気温が低いようだ。
 ゆっくり食事を済ませ、部屋に戻る途中に息子と合流出来た。部屋で荷物をまとめ、お土産等を渡し、チェックアウト。荷物を預けて、いざ紅葉狩りである。

 お昼にお友達と会う予定もあり、手短に紅葉を愛でるならここだろう、ということで、タクシーで東福寺に向かう。
 私たちも数年前の新緑の頃、青紅葉は拝んだけれど、こんな紅葉のトップシーズンに訪れるのは初めて。いくら平日とはいっても相当の人出を覚悟した。タクシーを降りて、お寺までの道々、見事な紅葉があちらこちらに。皆カメラを構えてなかなか歩みが進まない。「そうだ、京都、行こう」のCMでも登場した通天橋は言わずと知れた京都を代表する紅葉の名所である。

 臥雲橋を渡る前の道から「写真撮影禁止、立ち止まらないでください」と係員の方たちが厳しく誘導するが、ここで立ち止まるなとはなんとも無粋なこと。皆、名残惜しそうにカメラやスマホを向けて、じりじりと歩く。橋の拝観受付でチケットを購入し、沢山の観光客に紛れて庭園を愛でつつ歩く。どこを見ても、濃淡の紅葉が途切れるところがない。青空でなかったのがちょっぴり惜しかったけれど、これほどの絶景を拝めて文字通り眼福である。お堂の黒い屋根と紅葉の赤のコントラストが本当に素晴らしい。

 アップダウンの砂利道を歩きながら足の裏の痛みも忘れて、空を仰ぎ、あまりの美しさに知らず知らずのうちに口が空いている。間抜けな顔をしているなあと苦笑するばかり。夫も息子もそれぞれたっぷり写真を撮り、開山堂をお参りして、帰途に就く。
 朝、ポットの紅茶を3杯も頂いたせいか、お手洗いに行きたくなるが、当然混雑しているから長蛇の列。うーん、これは駅まで頑張ろうとハイペースで歩き始めたところ、天の助け!駐車場のお手洗いが目に入る。ガラガラで綺麗。ラッキーだった。
 
 その後、私はお友達とランチをご一緒する約束になっていた。東福寺の駅から三条まで京阪電車に乗り、そこから烏丸御池方面に向けて3人でぶらぶら歩き。待ち合わせ場所のレストランに向かった。鴨川、高瀬川を渡り、白鷺の姿も見、久しぶりの京都の街中を散策。雨は降りそうだったが何とかもってくれて感謝。携えた折りたたみ傘はお守り替わりである。

 お友達が予約してくださったのは八百屋さん(とは思えないお洒落な建物!)が母体となったというフレンチのお店。私が到着するとMさんは既に到着されていた。案内された窓際の席からは屋上の農園が一望できる。畑土は丹波で丁寧に土作りされ、土厚はなんと50cmもあるそうだ。あたかも田舎の農場を切り取ってビルの上に設置したかのよう。街の中心部でこれだけ本格的かつ大規模な屋上農場は日本でも初めてだそう。

 野菜をふんだんに使ったお料理は盛り付けも彩りも目で楽しめ、口に入れると優しい味わいが広がる素敵なものだったが、悲しいかな、お腹の調子がちょっと心配で、調子に乗って頂いて後で酷い目にあっては、と完食出来ず、控えめ控えめ・・・である。
 私としてはあるまじきデザートも半分でおしまい・・・という羽目になったが、久しぶりにお目にかかってお喋り出来て、とても幸福な時間を過ごせた。
 たっぷり2時間、積もる話に興じた後は、私は地下鉄駅へ、彼女は駅前の本屋さんへ、ということで「またお目にかかりましょう」とお別れし、私はチェックアウトしたホテルのロビーを目指した。

 一方、2人は四条河原町にある老舗の中華料理店で豪食した模様。こちらの到着が待ち合わせの時間ピッタリだったので、既に2人が着いているのではとラウンジに行ってみたが、姿が見えない。心配になってLINEをしたところ夫から電話があり、息子の買い物に手間取ってまだ駅構内にいるので、職場のお土産を先に購入しておいてほしいとのこと。慌てて駅地下で自分の職場の分も合わせて買い求めていると、夫が到着。

 若干時間があったので、ラウンジで3人でお茶。新幹線の時間が迫ったところで、息子にはどうぞごゆっくりということで、2人で席を立った。
 予約したのぞみは時間どおりに発車。車中でも腹痛に見舞われることはなく、帰路も読書タイムとした。夫は疲れたのだろう。あっという間にコックリコックリ。そして起きたかと思ったら、アイスクリームを買って一人幸せそうに頂いていた。私は一口だけ頂いてじっと我慢。ああ、お腹の調子が悪いって本当に切ない。

 定刻通り到着し、在来線に乗り換える。乗換駅の駅ビルで和食を摂る。外はポツポツと雨が降り出していた。旅先では一度も傘を使うことがなかったが、こちらはずっとお天気が悪かったようだ。最寄り駅からタクシーで帰宅。2人で手分けをして急いで荷物を片付け、洗濯機を廻しつつ、昨日購入した息子たちの演奏のライブCDを何度か聴いた。
 今回の2泊3日は息子のおかげで紅葉の眼福、コンクールの耳福、各国料理の口福と、沢山の幸せに恵まれた。有難いことである。来年のコンクール全国大会は夫の郷里の県で開催とのこと。さて、また酔狂に遠征することが叶うだろうか。

 今月2回目のお花も届いていた。ピンクのカーネーションが3本、濃いピンクのスプレーカーネーションが2本、ピンクと濃い紫のスイートピー、マトリカリア(夏白菊)が1本ずつにレザーファン。花言葉はそれぞれ「純粋な愛」、「母への想い」、「優しい思い出」、「楽しむ」、「魅力」だそうだ。すっかり気温が下がり、お花のもちが良い。2週間前のお花もまだ全然元気である。
 明日からまた新しい1週間。気づけば11月も最終週である。いよいよ師走は目の前、である。
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2019.11.24 終日どっぷり合唱コンクールに浸る

2019-11-24 23:23:22 | 合唱

 昨夜は夫の寝付きの良さに圧倒されながらも、日付が変わる前に眠りに就くことが出来た。明け方1時間おきにお手洗いに3回起きたけれど、なんとかお腹が正常に戻ってくれたようでほっとする。
 目覚ましをセットした時刻より早めに起きてまずは足湯でリラックス。身支度も早々に終えて当初の予定より早めにホテルの部屋を出、駅ナカでモーニングセットを頂く。エネルギーチャージもばっちりだ。
 
 今日は今回の旅のメインイベント・合唱コンクール全国大会だ。息子からは早朝、既に家を出たという連絡が入った。出番が早いので、声出しがなかなか大変だろうと推察する。
 地下鉄を順調に乗り継ぎ・・・ではなく、途中で腹痛のため緊急下車する。またしても下痢で、お手洗いから出られない。本当に危機一髪。冷や汗だった。ひとまず落ち着き、再び地下鉄に乗り込んで、会場最寄り駅には開演1時間程前に到着した。今日もいいお天気で暖かく、20度超えの予報だ。東京は相変わらずの雨模様で寒いようだけれど。色づいた街路樹を愛でながら、会場を目指す。平安神宮の大きな鳥居が見えてくる。昔、京都会館といったホールは、名前をカタカナに変えて3年前に改築されたそう。とても綺麗だ。

 チケットはネットで事前に手配していたけれど、当日券は一番乗りが朝6時過ぎから並び、あっという間に完売したそうだ。チケットを持っている人たちの列が既にホール階段の下まで伸びている。最後尾に着くが瞬く間に列が伸びていく。なんといっても長丁場、最後の審査発表、講評を聞いたら夜の9時頃までかかる。

 開場前にひょっこり息子が姿を現す。出場者の証明となる缶バッジを胸につけて誇らしそうだ。開場とともに夫と2人ホールに入り、パンフレットを頂く。ラッキーにも1階席、前から10列目の真ん中通路よりに陣取ることが出来た。ベストポジションだ。今日は大学職場一般部門大会2日目、同声合唱の部と混声合唱の部。息子たちは同声部門で全国大会初出場である。

 女声合唱が続き、男声のトップバッターが息子達の合唱団。課題曲は邦人曲、自由曲は小品を3曲聞かせてくれた。ラストの曲は皆本当に幸せそうで、聴いているこちらも幸せな気持ちになった。何よりである。6団体が終わったところで小休憩。

 中には、合唱というよりもミュージカルというかパフォーマンスというか、趣向を凝らした団体もいる。今時はただ歌うだけではなく、歌って踊って、私達の学生時代とは話が違う。凄い。それにしても人の声のハーモニーって、つくづくいいものである。そもそも合唱そのものに興味がない夫は、「息子たちの団が終わったので、さあ出ようか」等と言うが、とんでもない。全部聴かなければ審査結果だってわからない、と却下。その後5団体を聴き終え、昼食休憩である。

 今回の全国大会行きをお伝えしていたNさんから、ホールのすぐ近くに素敵なレストランがあると教えて頂いていたので、迷わずそこを目指すが、14組待ちで40分は超えるそうな。ひとまず受付はしたものの、近くの直ぐに入れそうなレストランを探す。美術館の地下にイタリアンカフェがあり、ラッキーにも2人席が空いておりすぐに入ることが出来た。時間は既に14時である。夫はご機嫌でパスタのお伴にワインも頂いている。私はお腹が心配なので、ピザを半分ほどでやめておく。暖かい紅茶を飲み終え、時計を見れば混声合唱の部が始まっているのでもう気が気ではない。

 外に出ると、雲が厚くなっている。お天気は下り坂のようだ。夫はこれから紅葉狩りで近隣のお寺を散策するというので、ここで別れ、私は会場に戻って再入場。
 さすがに混声合唱は人気のようで、案内出来るのは3階のバルコニー席とのこと。3団体目が演奏中で、4団体目からホール内に入ったけれど、急な階段で足下が怖い。高い所からステージを斜めに見下ろす席なので、さすがに見づらい。東京代表の2団体を聴いたところで、小休憩。同じ階の正面あたりが空いていたので、せめて身体をまっすぐにしたいと席を立ったら、息子がやって来た。同じ階でグループのお友達と座っていた模様。ロビーに出て夫に息子と合流した旨連絡する。夫からは金戒光明寺の燃えるような紅葉の写真が多々送られてきていた。

 7団体目以降は息子の隣で鑑賞。それにしてもさすが全国大会、どこも渾身の演奏だ。1日でこんなに沢山の上手な団体の演奏を聴くなんてコンクールならではのこと。審査員の先生方は2日に朝から夜までどれだけ体力勝負なことかと思う。5団体聴いたところで再び息子とロビーに出ると、さすがに日が暮れて暗くなったので、と夫が会場に戻ってきた連絡があった。息子たちの団の演奏のCDをゲットしたとのこと。

 演奏は予定時間より若干早く終了した。混声合唱の課題曲では学生時代に歌った曲があり、なんとなく一緒に口ずさんでしまった。
 16団体全ての演奏が終わり、審査発表まで小一時間の休憩。さすがに疲れて3人で暖かいお茶を飲みに行こうと一旦会場を出てカフェへ。ここでも長蛇の列。テラス席で座っていられるほど暖かい夜である。この季節に来て、こんなに暖かい京都は初めてではないか。

 ここで息子は私達と別れて、団の皆さんと集合。せっかくなので講評と審査発表まで聴くことにした。今日中に帰らなければならない人も多い様子。皆さん大荷物で、大変だなあと思う。

 舞台には各団の指揮者と代表者がプラカードを持って並び、最前列には審査員、来賓の方々が。講評後には関係者の挨拶が続き、ようやく発表。出演順だったので、息子たちの団は早々に発表があった。残念ながら金賞は逃したが、全国大会初出場で銀賞、おめでとう!である。去年のシード校も同じ銀賞だったのだから十分誇れる結果だろう。さすがに「ここは見事だった」と納得する団がしっかり金賞を受賞していた。

 セレモニーはまだまだ続くが、ひとまず夫と私はここで引き上げることにした。既に20時半を廻っている。地下鉄最寄り駅まで歩き、順調に京都駅まで戻ってきた。

 朝部屋を出てから14時間近く。長い1日だったけれど、息子のおかげで合唱コンクール全国大会なるものを初めて聴かせてもらった。全部で24団体を生で聴くことが叶った。ちょっと消化不良なほどだけれど、やはり歌うって素敵なこと。人の声の表現の可能性って凄いものだと改めて思った。それにしても働きながら練習する大変さはいかほどのものだろう、と頭が下がる。

 お腹はなんとか落ち着き、夜になると雨が降り出すとの予報だったが、傘を差すこともなく戻ってこられたせいなのか、胸痛にも悩まされることがなかった。
京都駅では、毎回お世話になる拉麺小路で夕食を済ませ、ホテルの部屋に戻ったのは昨夜とほぼ同じ時間だった。我ながら元気なことである。

 息子たちは今頃打ち上げの真っ最中だろう。明日は先日のイベント出勤の代休で、今夜は駅前のホテルに宿泊するとのこと。明日は午後の帰京まで付き合ってくれるそうだけれど、朝はどれだけ早く起きられるものやら、である。
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2019.11.22-23 厳寒、雨降り東京から錦秋、快晴の古都へ、ぽかぽかほっこり、夜紅葉も満喫

2019-11-23 22:54:54 | 
 
 金曜日。東京の寒かったこと。朝から予報通りの冷たい雨が降り続き、日中も殆ど気温が上がらなかった。地元は10℃に達しなかった模様。真冬日だ。それでも傘を差して会議のため東京横断出張。
 朝からお腹は快調すぎるほどで、不安とともに出勤した。仕事を片付け、昼前にこわごわと電車に乗る。途中乗換駅で暖かいオーブン料理のランチと紅茶を頂いてほっとしたのも束の間、いきなり腹痛、下痢。お手洗いでげっそりし、ようやく落ち着いたのを見計らってJRに乗り換え。なんとか次の乗換駅に辿り着き、ここでもまたお手洗いへ。大分余裕を持って出たものの電車が遅れており、結構ぎりぎりに出張先に到着。会議の前にもまた・・・である。お腹はすっかり空っぽで力が入らない。会議中どうかお手洗いに立たずにすみませんように、と祈る思いで過ごした。
ようやく会議が終了し、再び態勢を整えて土砂降りの雨の中、帰路に就いた。喉は渇いているが、また落ち着きつつある腸が動き出しては、と心配で水分も我慢する始末。

 出張で普段より帰りが遅くなるから、夫と待ち合わせて夕食は外で、と思っていたけれど、とんでもなかった。帰りの電車の中でも落ち着かず、乗り換える度にお手洗いにゴー。寒いし、お腹は痛いし・・・直帰出来たのがせめても、である。夫に待ち合わせ断りのLINEを入れ、とほほの思いでなんとか帰宅した。

 洗濯物を片付け、鍋焼きうどんでも作ろうと食材を出してから、ちょっと横になる。
 夫が私より遅れて帰宅し、出ていた材料で夕食当番を引き受けてくれた。げっそり疲れて食後はソファでうたた寝。明日からの関西行きの支度もしなくては・・・と寝ぼけ眼でのろのろ起き出し、衣類出しだけしてパッキングは夫に任せ、入浴後、ベッドに入った。

 土曜日。夜中にお手洗いに起きずに明け方まで眠れた。今朝はほぼいつも通りに起床。ベッドの中で朝の連続テレビ小説は叶わず。お腹は大分元に戻っていてほっとする。洗濯機を廻し、部屋干しと浴室衣類乾燥をセットする。外は土砂降りの雨だ。寒い。タクシーを呼んで駅に向かう。

 お腹が心配だから、途中下車するかもしれない時間も含めて予定より大分早い電車に乗った。昨日に懲りて朝食を控えたせいか無事に新幹線乗換駅に到着した。新幹線の発車時間まで30分ほどあったので、駅から出てお茶でもしようと夫は言うが、ここでまたお腹を動かすのが心配なので、待合室でひたすら読書で時間を潰す。今日のお伴は佐々木譲さんの「沈黙法廷」(新潮文庫)。
 ホームに上がると雨風が酷い。寒いとまた腹痛が再燃する。新大阪行きの新幹線は満席だ。いつもは車内販売のお世話になるが、それもパスして読書を続ける。

 息子が大学キャンパス近くの寮に越して以来、京都で降りるのは久しぶりだ。富士山はあいにく雲がかかっててっぺんが見えなかったが、最初の停車駅・名古屋を過ぎる頃からすっかり青空が広がっている。
 予定通り2時間かからずに京都駅に到着。ホームに降りて暖かさにびっくり。これはジャケットもストールも要らないではないか。雲一つない青空が広がり、東京のあの荒天は嘘のようだ。それにしても、こんな穏やかな気持ちで京都を訪れられる有り難みをしみじみ思う。これまでは、息子の卒業やら留年やらなんやかんや心にひっかかる事があった。心の底から観光を愉しむことが出来たのは入学した最初の年くらいだったのではないか。それに、これからは下宿代も授業料も要らないと思うと、なんとなく肩の荷が下ろせた開放感で満たされる。

 今回は紅葉ベストシーズンど真ん中に駅ナカホテルが運良く予約出来たので、まずは荷物を預け、身軽になる。せっかく来たのにどこにも行かないのはもったいない、と夫が夜の定期観光バスを予約してくれていたので、まずはチケットセンターでお支払い。ちょうど昼食の時間で、駅地下飲食店エリアは大混雑。少し離れた方がいいね、ということで京都タワーに挨拶してから歩き始める。ジャケットを着込んで歩き出したら汗ばむほどのぽかぽか陽気。最高気温21度だという。上着はすっかり荷物になってしまう。

 お腹の調子を考えるとあまり食欲はないし、ガッツリ重たいものはとても頂けない。ふとベトナム料理店が目に入り、フォーを頂くことに。お店は広々と静かで、ラッキーだ。優しい味わいで暖かくお腹にもグッド。夫はフォーに加えて丼や生春巻きも頂いてひとまず満足。完食は出来なかったけれど、食後にまたお手洗いに籠もる羽目にならず、胸をなで下ろした。

 息子は明日の合唱コンクール全国大会に備えて午後からの練習に向かっているとのこと。明日の本番後、ちょっと会えるという。
 チェックインまで若干時間があったので、お散歩方々夫が以前一人で行ってなかなか良かったという渉成園を訪れた。真宗本廟(東本願寺)の飛地境内地(別邸)である。立派なカラーのパンフレットを2種類頂く。この庭園の名前こそ覚えていなかったが、京都タワーをバックに太鼓橋がかかる池と庭園の風景を見て、かつて夫が写真を送ってきてくれたことを思い出した。

 とにかく日差したっぷり日傘が欲しいほどの小春日和で気持ち良い。訪問客もそれほど多くなく、静かなのも良い。まだ紅葉が真っ赤に染まり切ってはいなかったけれど、澄んだ池の水面はきらきらと美しく、お尻を上に突き上げて池の中に顔を突っ込む鴨たちの動きも可愛らしかった。小一時間の間、池泉回遊式庭園の散策を堪能。帰りには東本願寺を本山とする父の仏前に、と母に東本願寺オリジナルのお干菓子やお線香を買い求め、ホテルに戻った。

 途中、紅葉シーズンでごった返している駅前で、なんと夫の職場の知人にばったり。お伊勢参りの帰りに寄ったとのこと。ちょうど陛下の行幸で内宮は参拝出来なかったけれど、と仰っていた。それにしてもまさかこのタイミングで、この場所で会えるなんてどれほどの確率だろう。凄いご縁である。
 チェックイン後は夕方のバス観光出発まで部屋で小休憩。夫は好物の和菓子をたっぷり頂き、あっという間に気持ち良くお昼寝中である。かくいう私は、こうして休むべき時間にちまちまと記事を綴っているから疲れるのだろうな、と思いつつ・・・。

 “ライトアップ京の紅葉・特別拝観”と称して醍醐寺と小野小町ゆかりの随心院のコースに参加し、さきほど帰ってきた。所要時間は約3時間半。駅前のロータリーを出るのに20分近くかかった。ガイドさん曰く、今日は1年で1番渋滞する日なのだそうだ。どこにいってもバスやタクシーで大渋滞。今日訪れる2カ所はそれぞれ桜や梅の名所だが、紅葉では隠れ家的存在で、それほどの混雑はないとのこと。

 バスは2台に別れ、私達は1号車である。最初は梅の名所として有名な随心院から。境内入り口には小野小町の哀愁に富んだ歌碑「花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに」がライトアップされている。絶世の美女だったけれど、それだけにあまり幸福な人生ではなかったとされる小町。晩年の姿を写した卒塔婆小町座像が鎮座していたのを見ると、ちょっと複雑な気持ちになった。私はしわくちゃになってもおばあちゃんになりたいわ、と夫に言う。ライトアップされた紅葉や、緑など様々な色で照らされた苔もとても幻想的だ。

 続いて醍醐寺へ移動。まずは茶屋にて醍醐御膳を頂く。上品な京料理の数々はほぼ精進料理で、薄い味付けだ。夫は「では、次に何かメインディッシュがあるの?」と言うくらい。私も今のお腹の調子でほぼ完食出来たので、男性にはちょっともの足りなかっただろう。

 食後、夜間拝観受付である仁王門まで皆で歩く。門をくぐるとライトアップされた紅葉のトンネルが迎えてくれる。わびさび幽玄という言葉を思い浮かべつつ、歩を進める。僧侶が「ようお参りくださいました。」と声をかけてくださる。国宝・金堂や同じく国宝・五重塔を見ながら、弁天堂を目指す。ここは醍醐寺の中でも特に紅葉の名所として知られているそうだ。池の周囲の木々が紅葉し、水面に映る姿は幻想的以外の何物でもない。思わず息をのむ美しさである。本堂からは特別法要の読経の声が響いてくる。皆が感嘆の声を上げながらスマホやカメラを向けている。いやあ、眼福、眼福。玉砂利の上を歩くと、痺れと痛みのある足裏は辛かったけれど、めげずに夫とともに沢山の写真を撮りながら、再びバスまで戻ってきた。

 帰路、バスの中でアンケートの依頼がある。QRコードを読み取り、スマホで回答し、最後の画面をお見せすると、記念のノベルティグッズが頂ける仕掛けになっている。凄い世の中になったものである。ほぼ時間通りに再び駅前に戻ってきた。駅前では京都タワーが真っ赤一色にライトアップ。隣のビルも赤いし、クリスマスの電飾一杯の木々も赤く染まっている。ときめきプロジェクト、本日一日限りの紅葉バージョンだそうだ。

 夫が「小腹が減った。ラーメンでも食べて帰ろうよ~」と言うが、「さすがにせっかくお腹が落ち着いているのにそれはちょっと・・・、でもお茶は飲みたい。」と駅ナカカフェに入った。1つデニッシュを買って一旦座った夫は、ちょっと食べたらもう少し欲しくなったと、結局また買い足して私にも味見をさせ、満腹になって戻ってきた。今日も元気だ、ご飯が旨い、健康な人、何よりである。

 ということで、久しぶりの古都1日目の夜は、お腹一杯で、後は眠るだけ、である。
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2019.11.21 乳がん患者さんのための瞑想ヨーガクラス1月開講分が残席僅かになりました

2019-11-21 20:28:30 | お知らせ
 
 先日お知らせした「乳がん患者さんのための瞑想ヨーガクラス」の12月、1月開講分ですが、1月開講分が残席僅かだそうです。

 沢山の皆様からお申込みを頂き、どうもありがとうございました。
 おかげさまで、無事新しい年を迎えることが出来そうであることに感謝するとともに、皆様からこうしてお申込み頂いて、嬉しくも身の引き締まる思いです。開催を待ち遠しく感じております。

 寒い季節ではありますが、年末年始のお疲れを少しでも手放して頂けるようなクラスを提供出来ますように、体調を整えつつ、これからも精進してまいります。
 参加してくださる皆様との御縁に改めて感謝するとともに、お目にかかれるのを楽しみにしております。

 なお、12月開講分はまだお席に余裕がございます、とのこと。師走の忙しい時期かとは存じますが、だからこそ、静かでゆっくりした時間の中でご自身を癒す時間を創ることが必要ではないかと思っております。
 もしご都合がよろしければ、どうぞお申込みの上、お越しくださいませ。ご一緒に今年最後の瞑想ヨーガ納めの時間を共有させて頂けることを楽しみにお待ちしております。

 引き続きどうぞよろしくお願いいたします。



 
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