ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2020.6.30 乳がん患者さんのための"オンライン瞑想ヨーガクラス"開催のお知らせ

2020-06-30 21:56:02 | お知らせ

 患者会ASHAREさん主催の“乳がん患者さんのためのオンライン瞑想ヨーガクラス”についてのお知らせです。
 オンラインでお家ヨーガ!リピーターさん向け2回目の開催になります。下記にリンクさせて頂きます。
 ようやく都道府県を跨ぐ移動もOKとなりましたが、都内では相変わらずの感染者数が出ており、心配なことです。梅雨の時期、鬱陶しい天候の日が続いていますが、こんな時こそ、心も身体もゆったりしたい!ですよね。
 体調管理が難しい中、少しでもリラックスして心地よく過ごして頂けるようなクラスをお届け出来たらと思っています。

 お目にかかる事を楽しみに、精進を重ねてまいります。これからもどうぞよろしくお願いいたします。


乳がん患者さんのためのオンライン瞑想ヨーガクラス
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2020.6.29 滞在最終日 旅の終わりナティエ・ブルーの海に別れを告げて

2020-06-29 21:37:22 | 

 昨夜は「おっ!新作時代劇だ。」とテレビを視る夫を連行してお風呂へ。露天風呂から朧月を愛でた。一日2回ずつで6回目の入浴である。沢山頂いたわりには体重は増えていない。46キロを割ったままだ。
 部屋に戻った後は、だるくて眠くて。夫はテレビ鑑賞を再開していたが、そのまま眠りについた。

 やはり明け方お手洗いに起きる。スマホの時計を見ると、いつもの時間目覚ましが鳴るまでまだ2時間ある。しつこく寝直して目覚ましとともにゆるゆる起きる。当然夫は誘ったところで朝風呂になど決して行かないので、一人でさっさと出かけた。
 今朝のお風呂が一番混んでいたのではないか。皆さん、やはり朝風呂がお好きなようだ。今回は7回の入浴で終了。天気予報では曇り時々晴れとのことだったが、海も空もとても凪いでいて穏やかだ。鳶がくるりと輪を描いて~と歌にあるとおり、優雅に空を舞っている。朝から蒸し暑い。

 朝ドラもとうとう今日から再放送になった。朝イチのアナウンサーではないけれど、結構見落としていた部分があるなぁ、と思う。
 今朝は月曜日とあって、レストランは3日間で一番空いているようだった。席に案内されるとマスク袋とビニール手袋を頂き、説明を受けてからビュッフェコーナーへ移動する。
 一方通行の矢印や、間隔を開けてという足形マークが床にはしっかり貼ってあるのに、そんなことはお構いなしの方が数多くいらっしゃる。いきなり逆行されたり、突然割り込まれたり、真面目に並んで間隔を開けて一方通行を守っているから、すいっと間に入れてしまうのだけれど、なんだかなぁの気分になる。

 まあ、マスクと手袋をしているだけでもストレスだから、ちょっとしたルール違反も癇に触るのかもしれない。それでも、こうしたルールが守れないお客さんが多いのなら、ビュッフェを再開することには問題があるのではないかと思う。もちろん、これが嫌なら自分からビュッフェには行かなければいいのだろうけれど。

 例えばスーパーのレジの場合は、立ち位置を示す線が引いてあって、しかも、そもそもレジは一方通行が前提なので、余り混乱する様子を見たことがない。
 それに比べてビュッフェの場合は、食べ物を載せたトレーの前に一人だけではなく二人、三人と複数の人が立てる余地がある。さらに、取り忘れた食べ物を一つ取るだけで、また一から並ぶのは確かに面倒ではある。
 それぞれが好きなものを食べられて、しかも密状態を避けるには、提供する側だけでなく、利用する側もしっかり対応していかなければならない。
 新しい生活様式での旅や外食、提供する側にも利用する側にもまだまだ改善点がありそうだ。

 今回の旅は幸い殆ど下痢の憂き目に遭わなかったので、良かったね~と朝食中に夫と話したのだけれど、食後、お庭に出てクロアゲハやトンボが舞う中、これが見納めと青い海を背景に記念撮影をしていると、突然腹痛に襲われた。案の定お手洗いから出られなくなった。トホホ・・・。
 
 今日は正午のチェックアウトまでのんびり部屋で過ごし、再び特急で帰京するのみ。昨年はちょうど誕生日にTHE ROYAL EXPRESSでとんでもない贅沢な時間を過ごしたのだった。乗車時間中徹頭徹尾あまりに下にも置かぬもてなしをされて、貧乏性の私達はちょっと落ち着かなかったのが正直なところ。その後も定期的にご案内が来るけれど、今は運休中とのことだった。

 都内の新型コロナウィルスの感染者は相変わらず相当な数が出ている。あの東京アラートという名前のパフォーマンスは一体なんだったのだろう。都知事選まであと1週間を切った。選挙が終わるまではたとえ明確な第二波が来ようが、決して点滅しないであろうアラートとは、あらためてなんだかなあ、のものである。

 パッキングを済ませ、チェックアウト。支配人さんたちがわざわざお見送りに出てくださって恐縮しきりである。シャトルバスで駅に着いて、暫しお腹の調子を見ながらお昼に。毎回お世話になっている駅前のラーメン屋さんへ。荷物が多いので、小上がりの席が開いていて良かった。さすがに腹痛のまま食べるのが怖くて完食は出来なかった。申し訳ない。ラーメン屋さんに長居をするわけにもいかず、お店を出て、お茶をしに場所を移動。それにしても暑い。すっかり夏だ。

 近くにあるカフェは、ソーシャルディスタンス仕様で椅子やテーブルの配置が随分変わっていた。夫にご馳走になる。ここでもまたお手洗いを往復。少し早めに駅に向かい、入線していたサフィール踊り子号に荷物を置いて少し身軽になってから、写真撮影。隣には黒船電車や特急踊り子号も並び、壮観である。鉄男の母としてはついつい写真を撮ってしまう。

 復路は1列3席の普通のグリーン席。往路のプレミアムグリーン席よりも明るい色調の椅子だ。リクライニングして暫し読書タイム。昨日最初の1編だけ読んだ「鴨川食堂もてなし」の残り5編を読み終わった。依頼者の亡き夫が食べたがっていた「五目焼きそば」、料理をしない父が珍しく作ってくれた「ちらし寿司」の2編が特に印象に残った。

 窓の外はロイヤルブルーの海。伊豆七島が全て見渡せたわけではなかったけれど、海は凪いで水面はキラキラと美しかった。そんな中、途中からまたお手洗いを往復する羽目に。幸いお手洗いがある車両だったので助かった。予約時はお手洗いが近い車両に陣取るのが今の私にとって肝である。定刻通りに乗換え駅に到着し、無事在来線の直通に席を確保することが出来た。1時間弱揺られ、お腹がおとなしくしてくれていたのに安堵して、私鉄に乗り換え、タクシーで普段定時に帰宅すると同じくらいの時間に帰宅出来た。まだまだ日が高い。

 ぱぱっと荷ほどきをして、仕分けして洗濯機に放り込めば、乾燥までしてくれるのだから、干す手間がないというのは本当に凄いこと。多少時間はかかっても生乾きにもならないし、ふわふわのタオルの仕上がりは本当に凄い。

 命の洗濯の4日間は終わり、明日からまた普通の日々が始まる。また下痢をしてしまったせいもあり、やはり疲れている。夕食は夫が素麺を茹でてくれた。さてさて早めに休まなくては・・・。
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2020.6.28 滞在3日目は雨~ひたすらまったり籠城蟄居のつもりが・・・

2020-06-28 21:16:38 | 
 昨夜は温泉と露天風呂を愉しみ、早々と寝てしまった。初日の夜は英語を話すグループが露天風呂を占拠していたが、昨夜はスペイン語を話すグループが大勢で露天風呂を愉しんでいた。さすがに今のご時世、日本に観光目的で入国することは難しいだろうから、こちらに居住する方たちだろう。温泉地も実にインターナショナルなことである。彼女たちが露天風呂の入り口の階段部分を塞いでいたので、どいて頂くのも申し訳ないと、段差のない所から足を上げるときに岩で内腿をすりむいてしまった。トホホ・・・。

 6時間近く熟睡して一度お手洗いで目が覚めたが、再び夫の鼾にもめげずに眠る。夫に「大変だ!」と起こされたのはもうすぐ8時になるという時間。朝食が8時半からの予約である。慌てて身支度をしてレストランに降りる。8時間半近くも眠ったのは随分久しぶりだ。贅沢に時間が流れているなあと思う。
 予報通りの雨。窓の外に広がる海と空はあいにく灰色のグラデーションだ。

 今朝はお腹がもたれていない。昨日はお魚三昧だったけれど、ちょっと野菜が足りなかったな、と今日はビュッフェから野菜や果物をメインにチョイス。別に配膳される6種類の前菜とフレッシュジュースは残念ながら昨日と全く同じだったけれど、美味しく頂けて、お腹も壊すことなく快調である。食後はショップでお土産等を買い揃えた。

 風はそれほど強くはないが、庭のヤシの木の葉が揺さぶられている。強雨の予報であるが、午後からは曇りになるらしい。海はそこかしこで白い波しぶきが上がっている。お腹が一杯になった後は、部屋に戻って、食休み。今日は、ホテルで籠城蟄居でよいかなあ、とディナーとボディトリートメント以外はノープランの日曜日である。

 お部屋の掃除の方が来るまで、夫は食後の朝寝。私は柏井壽さんの「鴨川食堂もてなし」(小学館文庫)を読み始めた。NHKでドラマ化されたのが記憶に新しいのだけれど、実際には4年半も経っていたようでびっくり。そういえば流さん役だったショーケンも鬼籍に入ってしまったのだった。今回2冊しか本を持ってこなかったので、大切に第1話「ビーフステーキ」だけ読む。亡くなった父も”(ビフ)テキ”と呼んでいたことを思い出す。妻に先立たれ、教職を10年前に完全引退した認知症の80歳を超えた父が、亡き母と一緒に食べたというビフテキ、その食捜しの依頼人は50代で編集者の娘。時に母の役をしながら父の相手をする娘の姿にしみじみする。

 ラウンジに降りると、夫が早くもお昼の心配だ。まだ朝食を終えたばかりでこちらは全くお腹が空いていないが、「抜きというわけにもいかないでしょう?」と言われる。ラウンジでアフタヌーンティーを頂くと朝昼晩とホテルのレストランになってしまうので、しぶしぶシャトルバスで駅まで繰り出すことにした。
 外はまだ本降りの雨。まずは駅前のドラッグストアですりむいた内腿に貼る防水の大きなバンドエイドを購入した。

 今回、特急券だけしか手配していないので、明日出発前にバタバタしないように駅の窓口で乗車券を買う。そこから前回もお世話になった駅前のお土産屋さんを冷やかして、お腹が空くのを待つ。一方、今日も元気だご飯が旨い、の夫はもういつでも食べられます状態である。軽くていいので、前から気になっていたベーカリーカフェに入った。私はワッフルセット、夫はサンドイッチセットにプラスあんパン。「本当はあんドーナツが良かったんだけど・・・」等とぶつぶつ。貸し切り状態なので一番広いテーブルに席を決めた。

 食べ始めた時、テーブルに灰皿があることに気づいた。もしやここは喫煙席!?ただ、誰もいなかったので、ま、いっかと食事を続けたのだが、ほどなくして年配のご夫婦が入店し、珈琲を注文されるやいなやいきなり紫煙がこちらに。うわ、これはダメだ、と席を移ったが、一度出始めた咳は容易には止まらない。咳き込んで苦しくて涙目で食事どころではない。ついでに頭痛まで出現。ご夫婦にもお店の方たちにも申し訳なかったが、お店の方から「こちらが禁煙席です」というスペースを案内され、食事の途中で大移動となった。いやはや申し訳なかった。

 お店を出る頃には外の雨は小やみになっている。まだ帰りのシャトルバスには時間があるので、少しショッピングセンターを覗いて時間調整。駅前に戻ってお土産を買い足して、ホテルのシャトルバスで戻ってきた。
 ホテルから徒歩で行ける、ミシュランガイドで星をもらっているという海中水族館までの絶景の遊歩道は、昨年の台風19号で大きな被害を受け、今は工事で閉鎖中なのだそうだ。
 雨が止んで良かった、と思いきや、やはりまたポツポツと降り出している。不安定なお天気である。

 食後に予約していたボディトリートメントを夕方に時間変更して頂けたので、今夜はお腹がもたれて気持ち悪くなったら・・・等という心配はしないでよくなった。一昨日は就寝前だったのですんなり眠りに入れるようにマジョラムとスイートオレンジの香りにしたけれど、今日は何にしようか。
 トリートメント前に温泉に浸かって身体を温め、サロンに直行することに。幸いほぼ貸し切り状態で、柔らかなびわの葉のお湯を独占出来た。肌はすべすべしっとり。

 一昨日のようなお腹のもたれはなく、うつ伏せでも全く問題なし。昼に咳き込んでなんとなく喉から肺の辺りに違和感があったし、今日はこの後ディナーも控えており、眠くなってはいられない。お薦めのユーカリとグレープフルーツの香りにした。好きな香りで癒やされ、身体も緩むのがわかる。

 施術を堪能した後はドライフルーツがたっぷり入った、茶葉まで全部食べられるカシスティー(昨年はお土産に買って帰った。)を頂く。とても美味しい。一昨日はこれもろくに頂けなかったのだっけ。今回2日間施術してくださったSさん曰く、昨日、近くの浜に遊びに行ったら、外国の人だらけだったそうな。ロシア語、フランス語、スペイン語が飛び交っていて、日本人は自分たちだけだったとか。「また別の季節にいらしてくださいね。」と言われサロンを後にした。

 夕食はお任せのディナーコースが2種類のみ。フルコースはとても無理なので私はお魚だけのコースにした。ウエイトレスさんはベトナム出身という。数年前にハロン湾からホーチミンまでベトナム縦断旅行の話をしたら、目を輝かせていた。こちらに来て4年が経つけれど、なかなか帰れないという。
 このレストランご自慢の伊勢海老や金目鯛等が勢揃いのブイヤベースがメインだ。和食とフレンチのマリアージュ、海の幸満載で和洋のいいとこどりだ。お腹を壊したくないので、かなり夫に手伝ってもらって、別腹のデザートだけは完食。雨が止み、窓の外の夕焼けが美しかった。明日は晴れるだろう。食後はライトアップされた庭を散歩して部屋に戻ってきた。

 3泊4日の旅も瞬く間に最後の夜になった。毎晩のように「今日はお風呂はいいかなあ~」と言う夫(なぜ、温泉に来るのか、と毎回思う。)をこれから温泉に連行する予定である。
 明日は午後の特急で帰京する。命の洗濯が出来たのだから、火曜日から4日間、しっかりお仕事しなくては、と思うのである。


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2020.6.27 滞在2日目、ロープウェイで空の旅の後は、まったりと温泉ライフ

2020-06-27 21:15:39 | 

 昨夜、ボディトリートメントを終えて部屋に戻ると、「お風呂は(入らなくて)いいかなあ・・・」等と宣う夫に「とんでもない!」と温泉へ連行。さっと汗を流して日付が変わる前に眠りについた。なんとなくお腹がもたもたしている。美味しくて夕食を食べ過ぎたことを痛く後悔。

 そして今朝。昨日と打って変わってとてもいいお天気だ。朝の連続テレビ小説のおさらいを視て、のろのろ起き出す。やはりお腹がいまいち不調。一番最後の回に予約したレストランに向かう。
 入り口で手指の消毒。席に着くと、ウエイターさんからビニール手袋が配られる。ビュッフェ会場に向かう時にはこちらをはめて、一方通行で、とルールの説明がある。それとは別にメインデイッシュやフレッシュジュースが配膳されるという。マスクと手袋、分かっているけれど、やはり息苦しいし、不自由だ。これまでなら、立ったり座ったり、足りないものを身軽に取りに席を立っていたのだけれど、こうなると一旦座ってしまうと、もう何かするのに席を立つのが億劫になる。

 どうも昨夜の夕食がいまだにもたれている感じがして、食欲が振るわない。夫は「今朝も元気だ、ご飯が上手い」とあれこれ美味しそうに頂いている。結局半分ほど食べきれずに食事を終える。お通じがあってからは少しすっきりしたけれど、冴えないことである。

 外は快晴。予報のとおり暑くなりそうだ。ナティエ・ブルーの美しい海の色が戻ってきた。
 ホテルエントランスの植え込みに、30年に1度だけ花開いて、種を落として枯れてしまうという龍舌蘭が蕾を沢山つけ、空まで届きそうな勢いで伸びていると教えて頂く。この木は30年前に落とされた種が成長したものであるそうな。次の30年後の開花を見られる人はそう沢山はいないだろうな、と思うが、そんな30年に1度のタイミングでこちらを訪れたことも何かのご縁だろう。

 まずは私達ともうひと組のペア4人が乗ったシャトルバスで、駅まで。そして、これまで2回訪れたタイミングではあいにく工事中で乗ることが叶わなかったロープウェイ乗り場を目指す。
 目指す寝姿山自然公園は「絶景」と「縁結び」の名所だという。チケットを買い求め、出発まで5分ほど待つとエスカレーターが動いて乗り場まで案内される。

 車体は昨年お世話になったTHE ROYAL EXPRESSと同じロイヤルブルーに金の文字。40人乗りというが、行きは7名の乗車だった。山頂までは所要僅か数分。港を見下ろしながらあっという間に到着である。
 女性が仰向けに横たわっているように見えることから寝姿山の愛称で呼ばれて、この山頂駅は胸の部分に位置するという。山頂花公園内には遊歩道が整備されており、四季折々の草花を愉しみながら散策出来る。6月は寝姿ブルーという洒落たネーミングの紫陽花とピンクのササユリが花暦に載っており、探しながら歩くことに。
 ロープウェイを降りると、展望台を有する素敵なレストランが。見ればこちらもROYAL EXPRESSの車内を模した造り。チラシを配っていた方と「昨年乗りました。帰りに寄ります。」とお喋りして、散策へ。

 道なりに歩くが、登り道なのでマスクが苦しい。人も少ないし、外して歩く。紫陽花は盛りを過ぎているが、両脇に綺麗に花開いている。軟弱な私達は「ここで見たら、もう紫陽花公園は行かなくていいか・・・」と弱音が漏れる。
 2メートル近い巨石を真っ二つにかち割って生えていることから、その周りを一周すると健康で暮らすことが出来るという言い伝えのある石割り楠の周りを、足場の悪い中、無事2人で一周して心を強くする。
 大きな錨のある黒船展望台から港を見下ろし、縁結びの愛染堂でお参りをし、夫婦大カエルの像の間でヨガのカエルのポーズを取って(誰も見ていなくて良かった!)写真撮影をしたら、散策も残り僅か。ハーブ園や黒船見張所を経て、再びロープウエイ乗り場まで戻ってきた。1時間ほど歩いただろうか。暑い中のアップダウンですっかり顎が出ている。

 昨年8月末にオープンしたばかりの展望レストランへ。入店時は手指の消毒と体温測定。2人とも無事6度2分で中へ案内される。一番奥の2面窓の広いテーブルに座らせて頂き、夫はてんこ盛りの宇治抹茶かき氷を、私はお腹が心配なので氷少なめでカフェオレを注文。床は寄せ木細工調、組子細工で囲まれた個室風の造りはTHE ROYALEXPRESSの車内を彷彿とさせる豪華さである。あれからもう1年経ったのだなあとしみじみ。
 すっかり元気になって、お店の外の展望台でツーショットの写真も撮って頂き、レストランを後にした。帰路のロープウエィにもすぐ乗り込めて、8名様のご乗車。街まで戻ってきた。

 さて、この後どうしようと駅前の旅行代理店を覗くが、ちょうどお昼休みでクローズ中。いずれにしても観光バスは夏休み前まで運行中止。路線バスの時刻表を見てもどれも本数が少なくて、どこかに行ったとしても戻ってこられそうなので諦めて、ぶらぶら街中を歩いて一旦ホテルに戻ろうかということに。

 街中の観光案内所で開いている施設を確認すると、水族館と博物館くらいとのこと。どちらも既に観ているし、しっかりお昼を食べなければというほどお腹も空いていない。前回もお世話になった、あんパンが大人気の老舗和菓子屋さんに寄って、季節限定ものも含めて5個ゲットした後は、海辺の道を歩きながらペリーロードを目指す。

 蒸し暑く、日差しが強い。日傘を差していてもマスクが体力を奪う。一休みしようと夫が以前もお世話になった旧澤村邸を目指す。こちらも前回とは様変わりしていて、マスク着用の上、入り口で手指消毒、体温測定、そして入館時間と携帯連絡先まで詳しく記入することに。何かあったときに連絡が取れないと、ということなのだろう。前回はボランティアの方が丁寧に案内してくださったが、今回はそれもなし。自由にご覧ください、とのことだ。休憩室の窓からはペリーロードが見渡せる。ここで気持ちの良い風を浴びながら涼を取って態勢を立て直す。

 もうすぐホテルのシャトルバスが近くを通る時間。観光案内所で、「紫陽花公園は下の方は既に花は枯れてしまっており、綺麗な花を見るには山頂迄行かないと・・・」と言われる。昨年のあじさい祭りではお世話になったボランティアさんたちの無料カートサービスもないという。足がないのにとても上まで歩けないだろうと早々に諦め、シャトルバスを待ち、無事ピックアップして頂き、ホテルに戻ってきた。

 窓の外に広がる青い海、青い空を愛でつつ、お茶と買い込んだあんパンで遅いお昼を頂く。夫はテレビを視ながらあっという間にソファでお昼寝。私は急ぎ温泉へ向かって文字通りオープンと共に一番風呂で汗を流してさっぱり。誠に極楽な昼下がりである。

 夕食は夫が探した評価高い磯料理のお店へ。ホテルの最終シャトルバスでも予約時間迄に大分時間があるので、タクシーを呼んで頂いた。出かける時間までは綺麗に整えられたベッドでお昼寝するでもなくだらだらまったり。

 お店は小上がりにテーブル席が4つほど。奥のテーブルでは既に宴会が始まり、自粛期間を終えて久しぶりに集まったとおぼしき地元の方たちで盛り上がっている。ほどなくして真ん中のテーブルも予約客で埋まった。
 一番人気だという地魚づくしの定食では、普段見たことない焼き魚、煮魚、お刺身や伊勢エビの味噌汁が、店名がついた定食では伊勢エビやツブ貝やら唐揚げやらお刺身等などが小さなテーブルに所狭しと並んだ。夫はお酒も入ってご機嫌さん。昨日のお腹の不調に懲りてお昼はちょっぴり、おやつも抜いていたのでお腹はペコペコ。すっかり満足してお店を出た。お腹を壊すこともなく無事である。

 夫は酔っ払って「ちょっと歩きたい」と近くを散策。夜風が涼しくて気持ち良い。誰も歩いていないのでマスクも外して晴れ晴れ。とある店先に手湯を発見して、トライしてみた。ほどよい暖かさの温泉に両手を浸すと気持ち良いこと。空には朧のお月様。また明日はお天気が崩れそうだ。
 まだそれほど遅い時間でもないが、殆どのお店がシャッターを下ろしている。流しのタクシーの姿は見えず(奇跡的に通り過ぎていったタクシーが空車とは思わず、気づいた時は既に遅しで、呼び止めることが叶わなかった。)何度も歩いたペリーロード付近でタクシーを呼ぶ。
 1軒目は出払っているといわれ、諦めて歩きだそうとしたら2軒目のタクシー会社が駅から向かうとのこと。ほどなくして来てくれて助かった。

 これからお腹ごなしにゆっくり温泉に。さぞやよく眠れることだろう。
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2020.6.26 GWリベンジの旅は、今年もTOJIで

2020-06-26 23:04:58 | 
 今日からGWリベンジ旅スタート。昨年1月の結婚記念日旅と6月の誕生日旅でお世話になったホテル。GW中3泊のプランを予約していた。そこへコロナウィルスで緊急事態宣言が発動され、泣く泣くキャンセルしてから2ヶ月。
 6月から営業再開、先週末から都道府県を跨ぐ移動もOKとなり、三度目の命の洗濯にやってきた。夏のトルコ旅行もツアーキャンセルとなり、来月からの治療変更も決まっている。目下の所、ぶら下がった人参は今回の旅だけである。

 BSで朝の連続テレビ小説をベッドの中で視てからゆるゆる起きる。朝食の支度を終えて、食事を済ませ、準備万端タクシーを呼ぶ。いざ出発!と家を出ると今回も忘れ物大王が「あ、スマホ!」とか「あ、マスク!」とか仰る。今日はお腹が壊れた時のことも計算に入れて早めに準備が出来ていたので、そんなアクシデントがあっても予定より10分ほど早く乗り換え駅に到着。

 特急券は購入済みだったが、乗車券がまだだったのでみどりの窓口へ。なぜか係の方が行き先を間違えて取り消し処理等ちょっと手間取ったが、無事JRに乗り換えて揺られること小一時間。
 特急乗換え駅までの車内で、瀬尾まいこさんの「君が夏を走らせる」(新潮文庫)を読み始めた。帯には「本屋大賞・瀬尾まいこに私達はまた涙させられるー不良少年の夏休みのバイトは一歳児の子守!?読み聞かせにオムツ替え・・・非日常が突然やってきた。」とある。冒頭からすぐに引き込まれる。なんといっても一歳児鈴香ちゃんの可愛いことといったら。そして振り回される16歳の金髪少年、大田君が実に良い奴である。

 お馴染みシウマイ弁当と季節のお弁当をゲットし、今日はサファイアという名前の新特急踊り子号で終着駅に向かう。夏の旅行もなくなってしまったし、と全席グリーン車両、さらにちょっと奮発して先頭車両のプレミアムグリーン席を予約した。1列2席、革張りの椅子は化学療法室ほどにはリクライニングしないものの、かなりゆったりした造りで海側に向いて回転するという豪華さ。
 それにしても驚くべきは満席であること。カフェテリアでの食事はコロナウィルス感染予防のため中止となっており、車内販売のみ。アテンダントさんが飲み物やお菓子を売りに来る。夫はいそいそとバッグの中身を物色し、ミカンジュースやらマドレーヌやらドライフルーツを買い込んでいる。

 今日の都心は予想気温が33度という予報。蒸し暑いが、空は晴れて海は青い。心が晴れ晴れとしてくる。
 終点まで2時間ほどの乗車時間である。あと1時間というところでお弁当を開き、ランチタイム。変わらぬ味にほっとする。カフェ車両を覗いてみると、満席で密状態だったので、帰路まで愉しみは取っておくことに。
 山を越えると、青かった海の色がグレーになってくる。雲が厚くなってきている。そして終点間際に雨空に変わった。やはり梅雨の時期、仕方ないことである。昨年も1日は大雨で、一歩もホテルから出られなかったっけ。
 踊り子号は定刻通りに到着。今年はあじさい祭りも中止とのことで、昨年はあった沢山の紫陽花の鉢植えの出迎えもなく、ちょっとしょんぼり。

 いくつかのホテルのお迎えの方たちがノボリやら看板を持って立っているが、観光バスも運行中止、駅ナカの旅行会社もシャッターが閉まっていた。まだまだ、なのだろう。ほどなくして予約したホテルのシャトルバスが来て乗り込んだ。乗車したのは私達含めて8名だった。

 雨はポツポツと小降りになっている。途中のペリーロードでは、今年も川縁に咲く紫陽花が美しい。ホテルエントランスでは消毒液で手指を消毒した後、チェックインまでソーシャルディスタンスを取るため、ラウンジでお待ちくださいと案内される。今回もお部屋はグレードアップして頂き、オーシャンフロントのデラックスルーム。
 明日からの朝食も予約制となっており、3日間ともゆっくりするため最後の時間に入れて頂く。

 こちらは朝のビュッフェがとても多品種で魅力的だったが、それも残念ながら中止。和朝食セットということで納得していたが、要望が多く、ハーフビュッフェをこの週末から試験的に始めたとのこと、ラッキーである。最終日の夕食の予約も済ませ、お部屋までエレベーターに同乗してご案内は今回はなしで、とのこと。もう勝手知ったる、なのでノープロブレムである。

 部屋に入ると、今回もアフタヌーンティーのセットや、お休み中には手指のケアを、と手袋とローズのオーガニックバームやミントのリップバームがセットされている。3月に息子の住む関西まで買い物のスポンサーとして出かけはしたけれど、旅行となると本当に1月の真珠婚式旅以来のこと、文字通りコロナ自粛に耐えた後、命の洗濯のための3泊4日である。

 大きな窓からナティエブルーの海(今は雨降りなので若干色がくすんでいる)を真っ正面に見ながら、三島由紀夫が愛したマドレーヌと紅茶で一服した。その大きなテーブルで海を見ながらこの記事を書いているが、夫は早くもお昼寝中である。

 このプランの嬉しい特典は、リラクゼーションサロンでオリジナルロールオンボトルも作れること。香りが爽やかで去年も夏の間大活躍だった。早速サロンに出向く。今年も3つの香りから去年と同じSHIMODAとFORESTをチョイス。前者はローズマリーとレモンが各2、ベルガモット7、ライム5の合計16滴が基本。ボトルを傾けゆっくりと滴を落とすのは至福の時間だ。今年はレモンがちょっと多めになってしまったけれど、とても素敵な香り。後者はシダーウッド4、ペニーロイヤルペパーミント3、スイートオレンジ1、ベルガモット8で。今日はペパーミントを少し多めにした。好きな香りに包まれて、すっかりリラックス。ブレンドに使った小さなビーカーやオイルのスポイトで調合するのはちょっとした理科の実験タイムだ。今夜と明後日に、去年と同じメニューのボディトリートメントの予約もして、ルンルンである。

 部屋でお茶をして本を読み終わり、夕方最後のシャトルバスでペニーロードまで繰り出した。
 お天気は怪しいけれど、傘はお守り代わりで差すことにはならなかった。踊り子号で沢山の人たちが降りた筈なのに街には殆ど人通りがない。皆どこへ行ったのだろう。
 コンシェルジュお薦めのレストランを予約して頂き、それまで時間調整のため暫し散策。柳の緑、紫陽花の紫のグラデーション、水辺にかかる橋の赤の絵になるこの風景は、1年ぶり。懐かしい気がする。残念ながら紫陽花はもう盛りを過ぎているけれど。

 以前から気になっていた川の畔のイタリアンレストランは、こじんまりとして素敵な空間だ。1番乗りで入ると、次にやってきたのは外国人の家族連れ。ご両親と兄妹が楽しそうに食事をしていった。その後地元の常連とおぼしき年配のご夫婦。3組で一杯になった。一番のお薦めというカニのパスタに、今だけのトマトの冷たいカッペリーニや生ハムのサラダに舌鼓。ポーランド製の小洒落たコーヒーカップでカフェラテを頂き、お腹一杯である。

 さて帰路にタクシーをお願いすると20,30分来ないとのこと。外国人の家族連れが一足先にお店を出て、奥の席にいたご夫婦とオーナーご夫妻と暫し歓談。オーナーのご主人と常連のご主人は秋田出身とのこと、夫も東北なので話が合うらしい。そしてオーナーの奥様は私達が住む市のご出身で、アウトレットモールにも何度もいらしたことがあるという。こんなところでご縁ですね、と。

 そういえば昨年お茶をしたカフェのオーナーも私達が住む市の出身だったことを思い出す。すっかり話し込んだところで、タクシーが到着。ご機嫌の夫は「また来ます。」とタクシーに乗り込んだところ、また忘れ物大王である。ホテルで借りた傘を忘れたことに気づき、慌てて取りに戻った。いつもながらトホホなことである。

 ホテルに戻り、マッサージの予約まで30分少々。急いで温泉に行き身体を温める。内湯と露天風呂ととりあえず制覇して、そのままサロンへ。
 昨年のカルテが残っていたので、胸回りのポートは避けて頂き・・・などという話もせずに済んだ。お腹がまだすっかりこなれていない状況で、うつ伏せになると息苦しく、途中でちょっと気分が悪くなりそうになり、焦った。あちこち凝っているところをホットシェルで温めながら流して頂くこと1時間以上。明後日は仰向けから先に施術しましょうということに。すっかりリラックス。美味しいハーブティを頂いてサロンを後にした。

 明日は良いお天気の予報、気温も上がるという。日曜日が終日雨でホテルに缶詰になりそうなので、明日は一日花を愛で、3度目の正直でロープウエイに乗って空の上から街を一望したいと思っている。
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