徒然なるままに…建築家のボヤキ。。。

I・N設計スタジオ ブログ

丸子の平屋現場日記 161121

2016-11-29 08:48:27 | 今日の現場
 井戸を掘り進めていた丸子の平屋。予定の50mまで掘り、50m地点の土質検査を行っていた。この日井戸屋さんからの結果報告が現場担当者を通じてあった。

 結果は…50mで水脈に当たってはいたものの、融雪に必要な70~80L/分は確保できなかった。しかし63mまで掘れば100L/分の水量が確保できるという報告があった。

 ここまで来てさく井作業を止めるという選択肢は無い。すかさずクライアントに報告。クライアントの回答も私と同じだった。

 

 63mまで掘り続けることを指示し、先日63mで水量確保の知らせがあった。一安心である。

 北国の冬は雪との格闘。毎朝1~2時間の除雪作業の辛さは経験したものでないと計り知ることはできない。

 その作業から開放されることと100数十万の工事費を比較し、高いと判断するか安いと判断するか。

 今回のクライアントは妥当…というよりは必要不可欠なものとしての価値観のほうが勝ったような気がする。

 クライアントのニーズは多種多様であるが、そのニーズにも優先順位を付けるべきで闇雲に何でもすれば工事費が膨大になるだけ。

 身の丈にあった工事をする為には要望事項のランク付けは是非ともやってもらいたい作業。

 今年から除雪作業なしで過ごせることに、喜びを感じて冬を過ごすことになる丸子の平屋である。



 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

どちらで心を掴んだのか?

2016-11-24 08:57:25 | 建築家と酒田・鶴岡・庄内地方に家を建てる
 先週、クライアントへのファーストプレゼンがあった。ファーストプレゼン前はいつも落ち着かないもの。

 事前のヒアリングで様々な要望や嗜好を聞いて案を製作する訳で、ある程度はクライアント好みの案になっているはずなのだが…。

 クライアントへの説明はどんな流れにすれば心に訴えられるのか、いい案だということをどうアピールしようか等々色んなシチュエーションを想定し、頭の中でシュミレーション。

 さて今回はというと、実は自分の中でなかなか1案に絞りきれなかった。

 

 どちらの案も一長一短があり、妻にも2つの提案を見せて女性の意見も聞いたのだが、私が押す案と妻が押す案は違った。

 そんな紆余曲折があって悩んだ末に2案とも提示した。
 
 プレゼンの最初に2案作ったことをクライアントに報告すると、2案も…という感じでクライアントは喜んでくれた様子。

 

 2案のプレゼンが終わると、クライアントの表情が秋の天気ように一転二転する。

 クライアントも2案の間で気持ちが揺らいでいたのだった。確かにどちらの案もいいが決め切れないという感じが伺えた。

 プレゼン自体は大変喜んでくれて、どちらの案で行くとしてもワクワクすると言ってくれたので私としては素直に嬉しく思えた。

 プレゼンで提示した案の他にもう1案創ってくれませんかと言われた事はあるものの、同時に2案提示したのは初。

 さてどちらの案でクライアントの心を掴めたのか?…ワクワクしながら待つこととする。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

引き寄せられた縁

2016-11-22 09:10:40 | 建築家と酒田・鶴岡・庄内地方に家を建てる
 今月始めの事。事務所の電話が鳴り、いつもの営業FAXかと思いながら取った受話器。受話器の先からは丁寧な言葉だが半分撒くし立てられるような勢い。内容は…仕事のオファーだった。

 当事務所のホームページを見て電話したらしい。でもちょっといかがわしくないか?それが私の第一印象。

 そこでまずは直接会うことにした。会ってみないとその人の人となりが分からない。会って話すとフィーリングが合う、合わないが判断できるからだ。

 しかし電話ではスケジュールがタイトだと話していたこと、ちょっとしたいかがわしさ、今の私の状況から半分断ろうかなと思っていたのも事実であった。

 

 そして先週電話主は事務所にやって来た。色んなことを熱く語り始める彼。話を聞いていくうちに、情熱的なこの人は悪い人じゃないむしろその逆…という印象を受けた。 

 自分の形勢はある一言で逆転した。ある方の名前を出した彼。その方は私が大変お世話になった方。そしてその方の遺志を受け継ぎたいと言う。

 もう断れなかった。というより自然に、俺にやらせて欲しい、やるのは俺しかいない、いつの間にかそう言っていた私。

 ビジネスド返しでも男にはやらねばならないことがある。人生には自分のことを後回しにしてでもやらねばならないことがある。それがこの仕事だと感じた。

 

 あの方が引き寄せてくれたこの不思議なご縁。どこでどうなってこういう状況になったかはもう過去のこと。

 私なりの鶴の恩返し。色んな思いを乗せスケッチを描く手も走る。思い入れのある仕事ができることに幸せに感じた…。

 

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

神明の二世帯住宅現場日記 161116

2016-11-18 08:28:43 | 今日の現場
 年末に引渡しを迎える神明の二世帯住宅。工事も残すところ約1ヶ月となった。

 この日現場に足を運ぶと内部造作もだいぶ進み壁天井の石膏ボード張が盛んに行われていた。

 
 
 以前に壁のボードに描いた私のスケッチを元に大工さんと簡単に各所納まりの確認。この時期、現場内には石膏ボードという名のスケッチブックがたくさんある。紙に書くよりボードに直に描いた方が早いし無くなることがない。

 

 

 実際に描いた階段のスケッチと実際に設置された階段を確認し合う。少しスケッチと違ったところを是正してもらうことにした。

 今週から板金屋さんが外壁を張り始めたようだ。中々張り始めない外壁にちょっと心配をしていたがこれで一安心。

 

 それと嬉しい連絡があった。エアコンの取付工事を本工事とするか、家電屋さん工事とするかで保留になっていたが、クライアントから本工事で行くという知らせが入る。

 家電屋さん工事となると、意図しないところに屋外機が置かれ、冷媒配管が露出になることが多いので上手くきれいに納める為にクライアントに本工事にしてもらうようにお願いしてたのである。

 工事金額は本工事のほうが値が張るが、碇谷さんの提案内容で行きますと言ってくれたことが非常に嬉しい。

 さあこれで保留になっていたことが解消され、工事がスムーズに進むことだろう。あと約1ヶ月。第4コーナーに入った神明の二世帯住宅である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

丸子の平屋現場日記 161112

2016-11-15 08:54:37 | 今日の現場
 11月12日(土)本体工事が終了し、この日仮引渡しを迎えた丸子の平屋。

 午前中に仮引渡し、取り扱い説明を終えると、午後からはクライアントの引越し作業となる。

 

 工事は外回りを残すのみ。そしてこの日敷地奥に現れたのはやぐら。井戸を掘り地下水を使って敷地内、特に住宅前面舗装部の融雪設備として使用するのだ。

 遊佐町は水の豊富な地域。今でも飲用水として井戸水を使ってる家庭は結構ある。ここ丸子の平屋の既存母屋も例外ではなかった。

 

 しかし既存井戸から出る水量では、融雪に使用するには絶対的に足りない。そこで新しい井戸を掘ることとなった。

 何m掘れば融雪に足りる量が出るかは掘ってみないとわからない。ドキドキの井戸掘りが始まる。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする