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⚠️ 「人類滅亡」今後数十年の取り組みが鍵となる理由 202301

2023-01-04 01:12:00 | 気になる モノ・コト

「人類滅亡」今後数十年の取り組みが鍵となる理由
デイヴィッド・アッテンボロー:自然史ドキュメンタリー制作者
 東洋経済オンライン より 230103


⚫︎私たちは自然と調和した種としてこの地球に住み続けられるのでしょうか?
《プラネットアース》などの自然番組で知られるデイヴィッド・アッテンボロー氏。氏によれば、過去数十年のうちに人類は地球環境を劇的に変えてしまい、私たちが今すぐに「グリーン成長」や「再野生化」に取り組まねば、人類や地球に未来はないという。
 今回、日本語版が12月に刊行された『アッテンボロー 生命・地球・未来』より、一部抜粋、編集のうえ、お届けする。

⚫︎「人新世」とは何か?
 わたしは今とは違う時代の生まれだ。これは比喩ではなく、文字どおりの意味でそう言える。わたしがこの世に生を享けたとき、地質学者はその時代を完新世と呼んでいた。わたしは、今この世にいるほかのすべての人と同じように、人新世(人類の時代)にこの世を去ることになるだろう。

 人新世とは2016年に、著名な地質学者のグループによって提案された時代区分だ。地質学では古くから、地球の歴史を呼び名のついた時代に区分するということが行われている。

 各時代は、その時代の岩石の特徴によって区分される。例えば、前の時代に栄えていた化石種が含まれていないとか、あるいは、ほかのどの時代にも見られない化石種が含まれているかという特徴だ。

 現在形成されている岩石には間違いなくそのような特徴が備わるだろう。

 岩石に含まれる種の数が前の時代よりも減るほかに,プラスチックの破片や,核エネルギーの利用で生じたプルトニウムといった、かつての岩石には一度も含まれたことがないものが含まれることになる。ニワトリの骨が世界じゅうに分布するという特徴も見られるだろう。

 地質学者たちは、この新しい時代は1950年代に始まっていたと述べて、人新世と名づけるべきだと提案した。時代の特徴を決めている最大の要因が人類にあるからだ。

 しかし地質学者にとってはあくまで科学的な手順から導き出されたこの名が、一般の多くの人にとっては、自分たちが直面する由々しい変化をありありと言い表したものになっている。

 人類は今や、地球全体に影響を及ぼすほどの強大な勢力に成長した。現に、人新世は地質時代の中で例外的に短い時代となり、人類文明の消滅によって幕を閉じる可能性すらある。

 別の可能性もある。人新世の幕開けは、人類と地球の新しい持続可能な関係の始まりになるかもしれない。人類が自然と対立するのではなく、自然と協力することを覚える時代にもなりうる。

 人類が地球全体のよき管理者になるとともに、生物多様性を取り戻すのに自然の驚異的な回復力に頼るようになることで、もはや自然のものと人工のものとのあいだに大きな差がなくなる時代にもなりうる。

 どちらの可能性が現実になるかは、わたしたちしだいだ。人類は頭がいいのに、好戦的でもある。人類の歴史は覇権を握ろうとする国家間の戦争や紛争の話で埋め尽くされている。

 しかしこれからはそのようなことを続けるわけにはいかない。今の世界は地球規模の危機に直面している。世界の国々が互いの違いに目をつぶって、手を握らなければ、この危機には対処できない。

⚫︎世界各国が協力したクジラの保護
 じつは、わたしたちには過去にそういうことをやり遂げた実績がある。1986年、世界の捕鯨国の代表者が集まって話し合い、あらゆる種類のクジラを殺すのをやめなければ、世にもすばらしい生き物を絶滅に追いやることになるという結論に達した。

 各国の代表者の中には、当時すでに経済的に採算が取れないほど、クジラの数が減っていたことから、捕鯨の停止に合意した代表もいたかもしれない。

 しかし活動家や科学者たちの訴えにもとづいてそうした代表がいたのも確かだ。決定は全会一致ではなかったし、いまだに議論は続いている。

 しかし1994年には、南極海の5000万平方キロメートルが鯨類禁漁区に指定された。現在、そのような規制の結果、クジラの数は今の人々が生まれてこのかた見たことがないほどにまで増えた。おかげで、海の複雑な仕組みを支えるクジラの重要な働きもかなり本来の姿に復してきた。

 中央アフリカでは、1970年代にマウンテンゴリラの個体数がわずか300頭にまで減ったとき、多くの国々のあいだで国境を越えた合意がなされた。今では、地元のレンジャーたちの努力と勇気のおかげで、その個体数は1000頭以上に回復している。

 つまり、その気になれば、国境を越えた協力も可能であるということだ。
ただし、今のわたしたちはある特定の動物ではなく、自然界全体について、合意しなくてはならない。

 そのためにはおびただしい数の委員会やら、会議やらで協議を重ねなくてはならず、数え切れないほど多くの国際協定が締結されなくてはならない。
すでにその取り組みは国連の主導で始まっており、何万という数の人が参加する大規模な会議が複数立ち上げられている。

 その中には、広範囲に壊滅的な影響を及ぼしうる地球温暖化の由々しい進行の速さに関する会議もあれば、生命の網を支えている生物多様性の保護を担う会議もある。

 これはとても困難な作業であり、わたしたちもあらゆる面でできる限りの支援をしなくてはならない。

 地方レベルでも、国や国際レベルでも、政治家たちになんらかの合意に達するよう強く働きかける必要がある。

 場合によっては、より大きな利益のために、自国の利益を後回しにすべきときもある。人類の未来はそれらの会議の成否にかかっている。

 わたしたちはしばしば地球を救うと言うが、じつは、すべて自分たちを救うためなのだ。

⚫︎原発事故ののち復活した自然
 わたしたちがいようといまいと、自然は蘇る。チェルノブイリ原発事故後、無人と化したかつてのモデル都市プリピャチの廃墟が、そのことを劇的に物語っている。
 今、誰も住んでいないマンションのがらんとした暗い廊下から一歩外へ出ると、あっと驚く光景に出迎えられる。住民がいなくなってから数十年のあいだに、プリピャチはすっかり森の天下になっていたのだ。
 コンクリートは雑草でひび割れ、レンガは蔓にからみつかれて崩れている。屋根は生い茂る植物の重みでたわんでいる。ポプラの若木が舗装路を突き破って伸びている。

 庭園も、公園も、街路も、今や6メートルほどの高さのオークや、マツや、カエデの樹冠に日光を遮られている。その樹冠の下には、観賞用だったバラや果物の木の風変わりな茂みがある。
 数十年前、住民を脱出させるヘリコプターの発着に使われたサッカーグラウンドも、若い木々に覆い尽くされている。自然が自分たちの領土を取り返したのだ。

 街や壊れた原子炉を含むその土地は、動物たちの世にもまれな安住の地になりつつある。生物学者が街の窓に取りつけた自動撮影カメラでは、キツネ、ヘラジカ、シカ、イノシシ、バイソン、ヒグマ、タヌキといった動物の繁栄のようすが記録されている。
 数年前には、ここに絶滅危惧種のモウコノウマが数頭放たれた。今では、その数も増えた。猟師に狙われる心配がないことから、オオカミの群れすら棲みついている。

 これを見れば、人類がどれだけ重大な過ちを犯そうとも、自然はみずからの力で回復することがわかる。そもそも自然界は過去に何度となく、大量絶滅を乗り越えているのだ。

⚫︎人類には未来を変える力がある
 しかし人類に同じことは期待できない。人類がここまで発展を遂げたのは、地球上で最も賢い生物だったからだ。しかし今後も長く存続するためには、知性だけでは足りない。知恵が求められる。

 ホモ・サピエンス(「賢い人間」という意味だ)は、今こそ、過去の過ちから学んで、その名にふさわしいところを見せなくてはいけない。それは現代に生きるわたしたちに課された大いなる責務だ。

 臆することはない。必要な手段はすべて揃っているし、何十億人の頭脳という助けも、自然の計り知れないエネルギーという助けもある。

 それだけではない。地球上の生物でおそらく人間だけに備わっている能力がある。未来を思い描いて、その実現に取り組む能力だ。

 わたしたちはこれまでに地球に与えた損害を償って、人間活動の影響を管理し、文明の発展の方向を見直すことで、ふたたび自然と調和した種になれる。

 わたしたちに足りないのは、そうしようとする意志だけだ。安定した自分たちの家を築き、遠い祖先から受け継いだ豊かで健全な、すばらしい世界を取り戻すためには、今後の数十年が最後のチャンスになる。

 人類は今、知られる限り生命体が存在する唯一の星であるこの地球に、これからも住み続けられるかどうかの瀬戸際にある。

(翻訳:黒輪篤嗣)



💋2つの大戦の後、冷戦を経て,コロナ禍で混乱の時、こんな時代なのに、現実に、領土拡大の戦争にご執心の共産主義大国、共産主義の構造的欠陥。ヒトラー以降の体制による大量殺戮ではスターリン、毛沢東、ポルポトと共産主義者ばかり!更にプー、シュウと恐るべし共産主義思想。思想自体の構造欠陥性。考えさせられる…悲しい現実。共産主義=神なき宗教とは言い得てる。一種のカルト。


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