甲越軍記より通算274話
越後勢直江、甘粕は武田正兵一万二千の襲来にも少しも慌てず、先手を左右にさっと分かち、迫りくる武田勢を左右から挟撃すれば、大軍の武田勢と言えども、これを破りがたし
馬場民部少輔は味方の脇をササと駆け抜けて、越兵の弓手に回り込み、小荷駄隊をめがけて皆、徒歩立ちとなって馬の足を切って落とせば
数百の荷馬跳ね上がり、直江、甘粕の兵の中に狂ったように駆け巡る
越兵これに混乱を生じて右往左往となるところへ、小幡、高坂、飫冨、真田、芦田、相木の勇兵ら無二無三に攻め入り、中にも小幡尾張守定信、大太刀を振り回し、これが為に越後に名をはせる勇士を十六騎討死となる。
直江、甘粕必死になり右に左に駆け巡ってこれを支えんとするが、敵は大軍、味方は僅かなれば、敵はいよいよ雲霞が押し寄せる如く、さらに下の渡しからも川を乗り越えて、凄まじい勢なればもはや遮ることもならず、ただ死族となって目の前の敵と戦うなり
この時、目の前の先手に於いては、謙信、信玄の血戦が繰り広げられていて危急の時なり、互いに存亡の一戦を争う。
馬場、小幡、真田、小山田の諸隊は甘粕、直江の軍を打ち破り、さらに勢いを増して敵の後方より須田右衛門尉、安田上総介の勢に襲い掛かる
須田、安田勢は突然の大軍の出現に驚き乱れたつを、大将の須田右衛門尉、安田上総介は大いに怒り「汚き味方の形勢かな、ここを破られて誰に面を見せられようか、味方の勝敗は、この一陣にあり、前なる敵は早くも乱れたぞ、進め進め」と喚いて真っ先に敵に突きいる
諏訪部次郎右衛門、須賀但馬、唐崎左馬助、土岐田五右衛門、加賀井土佐等の勇士も大将に連なり槍衾を作って敵を遮れば、その勢にさしもの馬場、真田の兵も進みかねる
ここに武田軍奇兵の中央で穴山勢とただ二備え、乱れもせず鉄壁の備えで整然と兵を温存していた飫冨三郎兵衛昌景、攻め寄せる柿崎景家勢を追いまくり、三千余騎の本庄越前守と渡り合う
その時、向こうを見れば、武田の正兵の先陣、敵の背後に迫り来るを見届けて
「戦は味方の勝利なるぞ、西條山の味方すぐそこに迫ったり、挟み撃ちにして敵を討ち取るべし」と大声で下知して自ら真っ先に進み、大太刀を振り回して越勢に切りまわる
広瀬郷右衛門、曲淵庄左衛門、猪子才蔵、辻弥兵衛、三科肥前守、猛勇益々いきり立ち、槍ためなおして狂って暴れまわれば、本庄越前、山吉玄蕃ら死族となって戦えども、この太刀先に当たりがたく、ついに備えを切り崩されてさんざんになって敗走する
次に備えていた柴田因幡守、北條安芸、上田修理進、古志駿河守らは粉骨砕身、四方に兵を励まして戦えども、敵は新手の大軍、大波の如く次々と新手が押しよせれば、初めに負けた武田の九備えも兵をまとめ息を吹き返し、前方より越後勢を押し包んで攻め立てる
前後に敵を受けて、上田修理進など名だたる勇士討死して、越後勢は総崩れとなって敗走を始める。
雪の越後、北陸も海岸部は1m積もることが無くなって、もう意気地なく近頃は30cmも積もれば大雪だという
年金暮らし老人も今は20cmでビビりますがね
秋田、青森辺りは未だに雪国の貫録ですね。
挟み撃ちにして敵を討ち取るべし
うーん策士だね
ネズミ1匹逃がすでない みたいな
冬が嫌いなのは雪掻きと寒くて暖房費が嵩むのが嫌いなんです
大変よ豪雪地帯は
年金暮らしの高齢者はその為にお金を貯めて雪掻き業者に依頼するんです(・_・;)