石造美術紀行

石造美術の探訪記

石造美術とは何だろう(その2)

2007-01-13 10:28:02 | 石造美術について

石造美術という言葉が創始されて70年以上になる。昭和8年の時点から70年前は江戸末期になる。石造美術という概念は、用語が創始された時点で今日いう概念がすべて定まっていたのではなく、昭和8年以降も、川勝博士のみならず多くの先達の試行錯誤の結果、概念として形成されてきた部分もあるだろう。対象として取り扱われる時代を考えたとき、飛鳥時代から江戸時代までとしているが、昭和8年時点で歴史は止まっているわけではないということを考えれば、明治以降を範疇に含めてもいいのではないだろうかと思うのである。もちろん、飛鳥時代以前の例えば古墳の石棺や石人石馬、もっと遡れば石器時代の尖頭器や石鏃、石斧などにも美術工芸的なものの内包は多少を問わねばあると思われる。こうした古いものは時に参考として取り扱う旨を川勝博士も認めておられた。したがって、ここでも参考として飛鳥時代以前や明治以降も参考として時に取り扱うこととしたい。


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