団地小説短編集を歩く

団地小説短編集の舞台を歩きながら団地や地域の魅力をお伝えします。

番外編 5 高尾団地解体 姫路モノレール延伸計画と船場ビル群(前編)

2017-03-10 07:37:19 | 日記
         まずは高尾団地の状況です

     平成29年2月16日

        

   6階が解体中でした。たまたま隙間が有ったので写しましたがここで解体が行われているのではありません。

   モノレール大将軍駅の入口で瓦礫の搬出口となっています。

        

   妻側のテントの隙間がモノレールのレールになります。私は鉄ちゃんではありませんので詳しいことはわかり

  ませんが今日の新幹線は紺色とオレンジのラインでした。

      平成29年2月27日

        

   前回とあまり日が開いていませんがちょうど住宅階最後の5階の解体撤去作業中でした。遠くからもちょうど1階分

  低くなっつことがわかります。

     姫路モノレール延伸計画

   手柄山交流ステイション、モノレール展示室のモノレール模型(2枚下の右の写真)には「南は飾磨・広畑の工業

  地帯へ、北は姫路城付近を通って野里の住宅地帯、書写山さらには豊岡へと延伸し、施設が決定していた新幹線と連絡

  することにより、姫路市が太平洋と日本海の架け橋にある構想でした」と説明がある。私はこの延伸計画の立派なパネル

  展示があるものと思って何度もモノレール展示室に足を運んだが見つからず、警備員さんに聞いても分からず3階の事務

  所で聞いてやっと場所が分かった。「姫路の交通のあゆみ」のコーナーの下の方である。それもまさかの「白焼き」が

  2枚。

   おそらく五十才代以上の方なら知っておいられると思うがまだコピーが高価だった頃、五ミリ方眼のトレーニングペー

  パーに書いて紫色の光で焼いた「ジアド式複写機」の白焼きである。(白焼きの呼び方はいろいろあるようですが、青地に

  白い線の本格的な青焼き・青写真に対して薄紫の地に青色の線の白焼きです)ジアド式の宿命で経年劣化でどちらも、見づ

  らいもですが4年古い昭和37年の延伸計画図は特に見にくいと思いますがご容赦ください。高い金をかけて調査研究を

  するのがいいとは限りませんがこの程度の計画でモノレールの第一期工事をしてしまったのも今から考えると驚きです。

     

   昭和37年の延伸計画図によると手柄山駅を出た後はまた船場川沿いに南下して飾磨の思案橋が終点です。思案橋は

  船場川に架かる橋で、山陽電鉄の飾磨駅より約500m程南になりますが昔からの本来の飾磨はこの線上になります。

  長崎の「思案橋」が歌にもなり有名ですが、この「思案橋」はその昔、菅原道真公が九州のに流された時この入り江に

  (当時はこの辺りまで海でした)船を止めてしばらく休まれたときにこれから先のことをいろいろ思案(諸説有り)した

  のが橋の名の始まりという、由緒正しき橋です。的形や曽根にも菅原道真公の伝承の地があります。

   大将軍駅で別れた路線はこれも船場川沿いに北上、最後は国道(当時の312号線)沿いに進み、姫路競馬場(現在

  休止中)が終点となります。

   モノレールの特性を生かし最小限の用地買収で効率よくモノレールを実現したいよいう意図がよくわかります。
   
     

   昭和41年ごろの路線拡充計画図は「姫路市内路線拡充計画図」とあります。この図面はあくまでも市内路線であり
  
  別に都市間路線計画があるとでも言いたげであります。

   思案橋から東はほぼ浜国道沿いに進みます。飾磨と同じで昔からの町は山陽電鉄より少し南にあります。これを数珠
  
  つなぎにして客を横取りするつもりでしょうか。最後は大塩が終点です。大塩は南を海ほぼ三方を高砂市に囲いまれ、

  姫路市に合併時に高砂市と遺恨のあった町でここは外せません。

   思案橋から西へは浜国道沿いに西進し汐見橋あたりから夢前川沿いに少し北上して又昔からの町をつないで市境まで行

  きます。とりあえず人家の多いところをつないだ感じす。

   北への路線では姫路競馬場止めが白国まで延伸されています。「姫路城西」おそらく材木町の一の橋あたりで名古山・

  書写山ロープウェイへの路線が分岐して終点は東洋大姫路高校・姫路工大(現在の兵庫県立大学)あたりです。

   路線はあくまで2枚のコピーのみを資料として読み解いています。またこの他の計画もあったようです。(後編)でもう

  少しだけ詳しく見てみたいと思います。

       姫路市営モノレールの「記念レール」を販売

       

   ご存じとは思いましが産経新聞平成29年2月23日朝刊の記事です。

       メッキ処理した2センチメートル(約1㎏)が一万二千円

       研磨処理をした3センチメートル(約1.5㎏)が六千円

   だそうです。大将軍駅の駅名の刻印や解説書も付いているそうです。私は鉄ちゃんでないので値打ちは分かりませんが

  もともと気の毒な縁起の悪いレール。たとえ金メッキをしても資料的な意味以上のものはないと思うのですが。

   ネットでもすぐに検索出来ますので興味のある方はご覧下さい。


     船場ビル群

     広報 ひめじ 昭和39年8月15日

       

   番外編 2 高尾団地取り壊し進む と 姫路モノレール(2016.10.22)で「船場ビル群」が六大都市を除けば日本初の市街地

  改造事業でであったと書きましたが市街地再開発事業の説明記事です。船場ビル群の現状を見れば少し空しいところも有りま

  すが姫路市のホームページから閲覧出来ますので是非ご覧下さい。言わば姫路モノレール・高尾団地と同期生で現役で頑張っ

  ている船場ビル群はポスト姫路モノレールの資格と可能性があります。(もちろんモノレールは残っていますが、高尾団地・

  大将軍駅亡き後一過性のブームに終わらせないよう。) 姫路市も、もう少し応援し活用したらどうでしょうか。

      広報 ひめじ 昭和43年3月号

        

   市街地改造事業が非常によくわかる写真です。建設中のビルは元町東ビルで、当時二車線の国道二号線では木造二階建ての

  店舗付き住宅が営業中です。ビルの完成により木造の建物が撤去され一気に道路が広がります。右は現在の写真です。

        

   計画によると、大将軍駅を出たモノレールは船場川に沿って北上します。次の駅は船場東ビルの東の妻側の目の前になり

  ます。  船場東ビル3階はやっぱりモノレールの駅だった?! 

                             (後編)に続く。



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         番外編はその他の団地のページで現在は、取り壊し中の高尾団地の追悼特集です。

             「団地小説短編集」は姫路地区では井上書林で販売しています。
   




      番外編 13 高尾団地・姫路モノレール大将軍駅 解体工事完了 まとめ(2018.1.26)があります。
          

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