福岡県ではじめて感染者が確認されて今日で3ヵ月。4月7日に出された緊急事態宣言も今月14日に解除され(まさか福岡県が解除されるとは思わなかったが)、ほんの少し緊張が解れた。感染者数を見ると、今月1日から昨日(19日)までが17人、直近1週間では3人、4月と比べると感染者は格段に減っている。ただ感染者は減ったとはいえ、一歩外へ出ると、福岡県を見る目は厳しい。
緊急事態宣言が出た後も(母を見捨てるわけにはいかないので)、介護のため山口と福岡を行き来しているが、山口県は福岡県を感染多発地域として警戒しているので、病院では検温や質問攻めにあっている。中にはそれもなく、福岡県というだけで来院拒否する病院もある。仕方がないことと理解はしているが、まるで犯罪者にでもなったような気分になる。全国では、他県ナンバーの車に投石するというようなこともあるそうだが(そこまではないにしても)、人の視線は痛く感じる。
19日夜、NHKクローズアップ現代+「新型コロナ 遺族からあなたへ」で、コロナで最愛の人を亡くされた遺族の方が、感染者への差別がある中、僅かな人の支えを頼りに、前へ生きていこうとされている姿を伝えていた。見ていて今の心境と重なるものがあった。中でも、がん感染症センター都立駒込病院の今村医師の「戦うのはウイルスであって人ではない。人と人との距離をとることは重要だが、心の距離まで離してはいけない」の言葉が心に響いた。これからウイルスとの長い戦いの中で、忘れてはならないことだと思った。
いろいろと思うところはあるが、今は現実を受け止めながら、淡々と介護を続けていくしかない。第2波は必ず来るといわれているので、これまで以上に感染しないよう最大限の注意を払いながら。
緊急事態宣言中、トラックが目立つ (5月10日、九州道上り線 吉志パーキングにて撮影)
最近は感染者ゼロの日も増えてきた
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