福岡県で最初に感染者が確認されてから20日でちょうど2ヵ月。ついに感染者は500人を突破した。4月18日現在、福岡県の感染者は503人、そのうちの約6割が福岡市で確認されており、感染者数は288人となっている。さらに、そのうちの約9割(265人)が4月に入ってから確認されおり、緊急事態宣言以降も感染の拡大が止まらない状況となっている。
そこで、県内の大半を占める福岡市の感染者状況を、市の情報をもとに分析してみた。まず、性別でみると、女性より男性のほうが大幅に多かった。次に年代別でみると、男性は40代と50代が最も多く、次いで30代となっていた。一方、女性は20代や30代の若い人が多く、次いで中高年となっていた。また、1歳未満は3人(男1、女2)、90代以上は9人で、100代(女性)の方が1人おられた。(円グラフ参照)
地域別でみると、中央区が最も多く、次いでクラスターが発生している博多区や東区となっていた。逆に、最も少なかったのは、城南区、次いで西区となっていた。中央区はクラスターが発生していないにもかかわらず、感染者が多いことが気になるが、市の限られた情報ではその要因を掴めなかった。ただ、家族の一人が感染すれば、他のすべての家族がほぼ100%感染していることだけは確認できた。おそらく、これは軽症者の場合、自宅療養を指示されているからではないだろうか。(地図参照)
報道によれば、福岡県は、重症者1割、軽症者8割以上。現在、県に災害派遣医療チームDMATが入り、軽症者や重症者の転院調整を行っているという。なぜなら県の病床数は感染症指定医療機関と協力医療機関で300床ほどしかなく、軽症者をホテルや自宅などへ移し、重症者の病床を確保しなければならないからである。20日から、県が借り上げた「博多グリーンホテル2号館」へ軽症者の移送がはじまる。ホテルには、医師1人、看護師2人ら医療スタッフと生活支援を行う県や福岡市の職員ら12人が常駐するという。まさに、医療崩壊を防ぐための命がけの仕事である。こうした人たちの負担を増やさないためにも、外出自粛を徹底し、感染しないようにしなくてはならない。一人一人の行動に人の命がかかっている。福岡県の死者は11人(19日現在)に上る。これ以上、死者を増やしてはならない。
福岡市の感染状況をもとに作成 ※4月19日現在、福岡県感染者519人(福岡市294人)最新情報はこちらで
<男性年代別>
男性は働き盛りの年代が多い
<女性年代別>
女性は若い人が多い 医療従事者の方も多く含まれている
<地区別>
必ずしも区人口と比例してない
福岡県の情報をもとに作成
<福岡県自治体別>
県中南部、頑張っている どうにかこのままで、、
<注>上図で志免町(5)、新宮町(16)としていますが、正確ではない可能性があります。糟屋郡7町については各自治体が公表していないため、メディアの情報に基づいて判断していますので。
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・軽症者用ホテル、福岡市にも確保 県内2カ所目 週明けから受け入れ(西日本新聞 2020.4.18)
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