196. イラストで分かる英単語使い分けMAP (晴山陽一著 2016年12月)
まず、本書のまえがきを記述し、次に私の英語への無駄な挑戦を書いて、内容の要約と私の勝手なアレンジを加えたものを記述します。
『 日本語に比べ、英語は「言い換え」を好む言語だと言われています。同じ言葉、同じフレーズを繰り返すと、読み手や聞き手を飽きさせ、「表現に工夫が足りない、ひねりがない」と思われてしまうのです。
このことを逆に言うと、英語の文を読んだり聞くときには、どのような言葉が言い換えられているのか瞬時に理解しないと、文脈を追えなくなるということを意味します。
「言葉の言い換え」の具体的な例をあげてみましょう。
Nowadays, people can buy imported products. (最近、人々は外国産の商品を購入することができる) この文をもとにして、4ヶ所を言い換えると、次の文となります。
Recently people are able to purchase foreign-made products.
本書は、この英語特有の「言い換え」のセンスを養っていただくために編みました。
通常、英単語の言い換え情報は、「類語辞典(シソーラス)」にまとめられています。 しかし、多くの類語辞典はとても分厚く、学習には不向きです。
そこで、本書では、「会う」 「上げる」 「当たる」 などの意味を表す英語表現にはどのようなバラエティがあるかを、図やイラストを用いて、ダイナミックに印象づけることにしました。
「会う」を例にすると、この意味フィールドは、①ぴったり合う、②調和する、③意見が合う,④体質・好みに合う、⑤ふさわしい、という5つのグループに分かれます。
そして、①の「ぴったり合う」という意味フィールドを表す英単語は、fit, shape, close, snug ということになるのです。
言い換えに関する知識は、日常会話で役立つだけでなく、英語の資格試験でスコアを上げるとき威力を発揮します。 本書は、2008年ダイヤモンド社から出版した本を発展・増強したものです。 』 (まえがきより)
今回本書を取り上げましたのは、英語で本を読みたい一心で、様々に挑戦し、挫折してきた私ですが、最近少し理解したことがあります。
一つには、日本人のアイウエオの発音表記では、多くの言語を発音することが難しく、新しく国際的な発音表があると良いと感じます。
二つには、日本人の書いた英文法書を読む時、そこで用いられている英文がいかにも、日本人が作ったうそぽい英文で、英語の名文からの距離を感じます。
三つには、主語、動詞、目的語(補語)といっても、実際の英文では句や節で構成され、英文をどこを手掛かりに、どのような手順で、解析すべきか良くわからない。
四つには、 a, the によって名詞を判別し、 be 動詞や不規則変化動詞によって、動詞を判別し、 to, for などの前置詞によって、目的語を判別するかの説明が、英語の名文を例にして、もっと説明する必要があるのでは、ないでしょうか。
五つには、英単語は、医学薬学分野、金融証券分野、インターネット、ソフト開発分野でそれぞれ大辞典が必要なほど英単語が存在して、すべての分野の英単語を記憶することは、ほぼ不可能です。 しかしながら、英語は、ラテン語を語幹として、接頭語、接尾語によって
構成されているので、基本の語を使っていけば、何とかなるのかもしれません。
六つには、日本語の語順が、多くの言語と離れているため、意味がとりにくいのかもしれません。
七つには、英文をどこからどう捉えて、辞書をどう引いて、どの日本語を選択すべきか、私のような英語の劣等生にも、わかるように説明して、もらいたいものです。
八つには、私の感じでは、日本語の本でも、英語の本でも、本のタイトルと目次を読んで、そこに書かれている事が、推測できなければ、その本を読んでも、内容は理解できない確率が高い。したがって、題名と目次を名著を通して、学ぶことを訓練する必要が、あるのではないでしょうか。
本書では、Unit1として、動詞 55、Unit2として、形容詞12、Unit3として、名詞5を紹介しています。
私は、少し変形して、名詞5つ、形容詞12つ、動詞Ⅰ(思考的)18つ、動詞Ⅱ(動作的)20つ、動詞Ⅲ(思考と動作)17つ、として紹介いたします。
私は、英語の言い換えの多い単語は、特に重要な72の日本語の単語を索引として、英語を攻略する一つの、道筋になるのではと考えました。
『 名詞 5
○考え、 言葉、 場所、 話、 道
形容詞 12
大きい、 かたい、 鋭い、 高い、 小さい、 速い、 ひどい、 広い、
深い、 よい、 ○立派な、 悪い
動詞Ⅰ(思考的) 18
会う、 言う、 受ける、 応じる、 落ち着く、 ○ 思う、 考える、 困る、
耐える、 注意する、 伝える、 できる、 解く、 整える、 直す、
守る、 認める、 見る
動詞Ⅱ(思考と動作) 17
上げる、 扱う、 入れる、 動かす、 置く、 送る、 起こす、 ○つかむ、
続く、 取り上げる、 のばす、 入れる、 張る、 引く、 開く、 結ぶ、
持つ
動詞Ⅲ(動作的) 20
当たる、 行く、 落ちる、 落す、 降りる、 加える、 消す、 下がる、
出す、 断つ、 達する、 立てる、 使う、 作る、 つける、 出る
○取る、 上る、 破る、 渡す
この72のうちから、各カテゴリーごとに、○をつけた一つだけ、もう少し説明します。 イラストは、本書を読んで、ください。
Map68 考え (名詞)
① 思考
idea (観念) thought (心に浮かぶ考え) concept (概念)
notion (漠然とした考え、概念) conception (個人が心に抱く考え
reflection (熟考) thinking (思考、考え方)
② 思いつき
idea (着想) thought (理想的な思いつき)
③ 意見
opinion (意見) view (個人的感情を含む意見)
④ 意図
intention (意図)
⑤ 予想
guess (推測) impression (漠然とした感じ) expectation (期待)
imagination (想像)
Map66 立派な (形容詞)
① 堂々とした・見事な
excellent (非常に優秀な) magnificent (壮大で壮麗な)
fine (立派な) nice (結構な) splendid (光輝ある)
brilliant (華々しい)
② 尊敬に値する
respectable (社会的にまともな) honorable (尊敬すべき)
good (道徳的に正しい) fine (立派な) noble (気高い)
praiseworthy (称賛に値する) reputable (評判の良い)
venerable (宗敬すべき) creditable (称賛に値する)
③ 正当な・十分な
good (正当な) enough (必要に足りるだけ十分な)
sufficient (ある目的のために十分な) adequate (~するに足る)
Map17 思う (動詞Ⅰ 思考的)
① 感じる
feel (~だと思う)
② 考える
think (考える) believe (信じる)
③ 不審に思う
doubt (~かどうか疑問に思う) suspect (~ではないかと思う)
wonder (~だろうかと思う)
④ 意図する
intend to do (~するつもりである) think (~しようと思っている)
expect (~するつもりである) be going to do (~するつもりである)
⑤ 願う・望む
hope (待ち望む) want (~したいと思う) wish (~したいと思う)
⑥ 予想する・推測する
expect (起こることを予測する) imagine (心に思い描く)
guess (推測する) suppose (推測する)
⑦ 回想する
remember (自然に思い出す) recall (意図的に思い出す)
Map31 つかむ (動詞Ⅱ 思考と動作)
① 握る
catch (動いているものをつかむ) hold (握っている)
take (手に取る) seize (ぐいとつかむ) grasp (握りしめる)
grip (しっかりつかむ) clutch (つかんで離さない)
grab (奪い取るようにつかむ)
② 手に入れる
get (手に入れる) catch (機会をとらえる) grasp (機会をつかむ)
③ 理解する
grasp (意味を理解する) get at (真実をつかむ)
understand (人の言うことがわかる)
Map41 取る (動詞Ⅲ 動作的)
① 手に持つ
take (手に取る) reach (手を伸ばして物を取る)
② 得る・捕獲する
get (手に入れる) capture (獲得する) obtain (獲得する)
win (賞などを受ける) receive (受け取る)
③ 記憶する・写真を撮る
note (書き留める) write down (書き留める) take (写真を撮る)
④ 予約する
reserve (予約する)
⑤ 除去する
remove (物を取り去る) take off (取り外す)
get rid of (除去する)
⑥ 奪う
rob (人から物を奪う) take away (取り上げる)
⑦ 必要とする
take (時間を必要とする) occupy (時間をとる)
』 以上が72の5つのみを紹介しました。 興味のある方は、本書を読んでみてください。
私の考えでは、英語で言い換えるのは、本来その意味をより的確に表現するためのように思います。 単語(言葉)は、広く応用されるために、多くの意味がありますが、前後の単語や、文脈によって、変奏曲のように言い換えて、自分の考えていることを的確に表現するためと考えます。 (第195回)