9. 有機化合物の遼かな道(マイルドストーン)
有機化合物とは、炭素を骨格とした化合物で、生命体を構成する化合物である。炭化水素(有機化合物)は、炭素骨格が一列に繋がった鎖式炭化水素と炭素骨格が5角形又は6角形の環式炭化水素に分類できる。
有機化合物の主要な元素は、C、H、O、N である。準主要元素は、P、K、Ca、S、Na、CL、Mg、Fe であり、微量元素は、Cu、Mn、Mo、I、Cr、Co、Se、Zn である。
有機化合物は、基本的には植物や動物によって、生成される化合物であり、糖化合物、脂肪酸、アミノ酸、タンパク質、酵素、ホルモン、DNA、RNA、葉緑体、ミトコンドリア、細胞、生命体へと続く道である。
糖化合物は、CO2、H2Oと太陽光により、植物の葉緑体で生成される。EX.グルコース C6H12O6 (\/\/\ の角にHO-,HO-,HO-,HO-,HO-,=Oで各-Hを繋いだ構造)。
脂肪酸は、基本的には植物によって、生成される。EX.ラウリン酸 C12H24O2
(\/\/\/\/\/\ の角に10個に-Hを2つ,後2個に=O,-OHを繋ぐ構造)。
アミノ酸とは、基本的にマメ科植物によって生成され、アミノ基H2N-とカルボキシル基-C-OH、=O(この部分もCに繋がる)の両方を持つ有機物の総称である。EX.グリシンC2H5NO2 (C―C の炭素にH2N-と-H、=Oと-OHを繋ぐ構造)。
タンパク質は、22種類のアミノ酸が多数連結(重合)して、動物の様々な内蔵、筋肉、コーラゲン、ケラチンなどを生成する。
酵素とは、生体内でおこる化学反応に対して、触媒として機能する分子である。酵素の機能はおよそ6つに分類できる。酸化還元酵素、転移酵素、加水分解酵素、リアーゼ、異性化酵素、リカーゼである。
ホルモンとは、動物の体内で分泌され、血液を循環し、特定の器官の働きを調節する。その濃度は、10‐9mol/L程度(10億分の1に薄めた値)と極めて低濃度である。
遺伝子は、DNA、RNAによって構成され、細胞の染色体群の中に存在する。人間の染色体は46個で、それぞれの中に4種類の基が、連なって遺伝子情報として解読される。
葉緑体は、植物体内にある生命体で、CO2とH2Oと太陽光から、糖類を生成するミクロで非常に精巧なプラントでもある。
ミトコンドリアとは、糖類からATPを生成し、細胞に供給され、生命体のエネルギーとして利用される。
細胞は、生命の基本単位で、細胞膜によって包まれた原形質で原則として自己増殖でき、生体の構造体である。
生命体は、受精後、卵子の核から、遺伝子のRNAを読み解かれ、個体発生をたどりながら、それぞれの臓器として形成され、代謝しながら生存する。(第11回)
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