肉を喰らふ

好きなものが決められない父。
「何系？」と聞いても、「美味しいところなら何でも」と結構ハードルの高い答えをしてくれます。ただ、これが気の合うところなのか、困ったことに母も決められません。普段外食をしない理由は、こんな所にあるのかも知れないと思ったりもします。

そんなこともありまして、運転手となる自分に決定権が自動的に付与されてきました。しかし、お祝いの主役じゃないし自分で決めなよと、ここで抵抗して、食べたいものを引き出そうとすると、

「じゃあ、ガスト」

やら

「リンガーハット、でいいんじゃない」

というお祝いとはほど遠い結論を引っ張ってくることは、何度か経験済みであるため、もう聞いたりはしません。決まっているような、決まっていないような、そんな適当な感じで車を走らせます。
何か食べたいものを・・・と考えていると、昨日放送の『ゴチになります(ゲスト：大泉洋)』を見たこともあって、無性に肉が食べたくなりました。ただ、脳内データベースを調べてみても、肉メインで食べに行くことなど、焼肉以外では殆ど無いため、肉データが殆どありません。確か、あの辺にあったよなぁ・・・と記憶をたどって20分。なんとか、肉の○○にたどり着いたのでありました(何で伏字？)。

聞いてみると、両親とも来た事が無いようで、自分も来た事があると思っていたものの、よくよく考えてみると『パーコー麺』か『ランチメニュー』しか食べたことが無いのか？！　という新参者ということが判明。チェーン店とはいえ、新鮮味という意味では、成功かなと思ったわけです。

外観からは想像できない広々とした店内に案内され、メニューを渡されます。ハンバーグメニューやセットメニューなどもありますが、やっぱり今日のメインは、肉、肉、ステーキ！！　ページを開くと、あるわあるわと美味しそうなステーキが並んでいます。通常のステーキから、ひれ、サーロインと種類・大きさも様々ありまして、いやがうえにも食欲をかき立てられます。しかし、次の瞬間、誰ということもなく、我が家のテーブルは凍りついたのでありました。


た、高い・・・


今日はめでたい席ですから、そんな無粋なことは言いっこなし！　と、分かっていながらも、一瞬凍りついてしまった庶民な３人。チェーン店だと油断していたことが最大の理由なのですが、この動揺は隠せません。

「まぁ、昨日TVでやってたステーキなんて、1万円を軽く越えていたんだから。同じような肉を使っているんだろ。半分以下なんだから、リーズナブルじゃないかな」

何だか説明し始める父。

「金額なんて気にしないで、好きなの食べなよ」

という母のページは、すでにセットメニューに移行済み。





・・・そして、全員セットメニューをオーダー　＿|￣|○ ヤッパムリ

とはいえ、セットだからと言って甘く見てはいけません(値段じゃなくてね)。ステーキ＋ビーフシチューの二つの味が楽しめるセット。ハンバーグ＋ステーキ＋エビフライと３点セットの豪華なセット。といった具合で、肉一辺倒よりは、やっぱりこういった色々な味が堪能できる方がいいよねぇ・・・って、負け惜しみではありません。高級肉にはありつけませんが、色々なこの店の味を満喫できて、美味堪能＆お腹一杯となったのでした。

次回は、ゆめゆめ油断などせずに「肉」と真っ向から勝負できるように、心して行かないとですね。
今度は、本当の父の日に？！　お高くとまった「肉いアンチクショウ」に会える日を楽しみに。