とある会社員の華麗なる一日

今日は、朝からかみ合いません。

エンジニアさんが説明会のためユーザーさんを訪問するということで、自分も同行することになりました。エンジニアさんとは、現地で待ち合わせをしたのですが、いつもの仲違いするかのような連結の悪さが嘘のような、交通機関各社の素晴らしい連携により、予定時間より30分以上前に現地に到着してしまいました。ただ、ここの周りには、生憎と暇をつぶすお店も無く、どの建物もセキュリティが強固で入れないので、時間をつぶす場所がありません。

仕方なく、外の自販機と30分程仲良くしていたのですが、いくら待っても誰も来る気配がありません。エンジニアさんの携帯に電話をしてみたものの、移動中なのか何なのか留守番サービスセンターのオネエサンが応答してくれるため、しばらく、連絡がつかずに待ちぼうけとなりました。
そのまま、コトコト待つこと10分。時間を過ぎてしまってはお客様に失礼かとジェントルかいねこは、ユーザーさんに電話をしてみます。もしかすると、気がつかずに先に入ってしまったかもしれないと自分の中で推測をしながら、ユーザーさんに連絡をすると、今日は不在との答えが返ってくるではありませんか。あれ、説明会は？　と不審に思いつつ電話を切り、即座に会社に電話をして確認してみると、約束の時間を30分間違えていたようでして、自分のメモ帳の記載ミスだったことを知り、安心とガックリが織り交ざった感じとなりました。

そんな自動販売機前でうなだれている自分の携帯に、先程連絡していたエンジニアさんから、折り返しの連絡が来ました。早く連絡をしてしまった事をお詫びしつつ、いや、待ち合わせの時間を間違えてしまって、はははっ、なんて話をしていると、自分の笑いが乾いたものに変化してしまう事実を告げられます。

今日の説明会の場所は、「横浜」ですよ。



「ココハ、『横浜』デスカ？」

「イイエ、『横浜』デハアリマセン」

中学生英語の教科書のようなやり取りが頭の中で繰り返されます。
ここが横浜では無いこと位、自分が良く知っています。道理でユーザーさんも不在のはずです。さすがに場所を間違えたという、中学生のような理由は、恥ずかしいということで、インフルエンザのせいにでもして、今回の説明会からは、自分の存在は消されることとなったのでした。

ということで、次の予定まで時間が空いてしまいました。
そういえば、別案件の仕様書を取りに行くよう頼まれていたこともあり、その場所まで移動を開始します。大体の到着時間が分かったので、その移動途中で、担当の方に連絡を入れると、『資料は全体説明会で渡します』との返答。移動する前に聞いておけば良かったと、再び後悔しきりです。

再び、午後の次の予定まで時間が空いてしまったので、ノートパソコンで仕事をしようと思い、渋谷のスターバックスに入ります。しかし、さすが渋谷といったとこで、かなりの混雑模様で席を取るのも大変な状況です。他に落ち着ける場所も無いので、しばらく待ってようやく座席を確保。パソコンを立ち上げて一息ついた途端、ノートパソコンが突如として、スタンバイモードに移行していったのです。今日の朝に充電していたはずなのですが、よもやのバッテリ切れ。張り切って仕事をしようと思って購入したグランデなるスターバックスラテを飲みながら、何か悪い事でもしたかと、最近の自分の行いを振り返ります。

電話でいくつか要件をこなし、次の予定までまだ時間はあるものの、何かツイてない予感がしますから、早めに移動を開始します。田舎ものには、なかなか慣れない渋谷駅をウロウロ歩いていると、会社から電話がかかってきました。色々込み入った話をしながら、駅の改札を抜けて電車に乗ります。ようやく落ち着いたところで駅を見ると『代官山』というオサレな駅名で我にかえります。あ、井の頭線と東横線、間違えてる。

乗る電車を間違えるなどという田舎もの丸出しな行動をとりながらも、次の納入先には、またまた早めに着いてしまいました。待ち合わせまで、あと20分位なので、このまま待ち合わせ場所で電話しながら待つ事にしました。しかし、時間になって配送業者は来たもののエンジニアさんが来ません。午前中の悪夢再来。とはいえ、配送業者が来ていますので、時間も場所も間違いありません。エンジニアさんの携帯に電話をしますが、コール音は鳴るものの誰も取ってくれません。遅刻かなと思い、しばらく待ってみても来ないため、ひとまず配送業者とユーザーさんの所に入ることにしました。納入先のユーザーさんに納入場所に案内されながら、遅れたことをお詫びして、とりあえず彼には、自分と同じインフルエンザの刑にでもしておこうかと口を開くと、


「エンジニアさん。1時間前から入って、作業していますよ」

え？
作業的に時間がかかると判断して、先に入って作業をしていたとのことでした。いやいや、聞いてませんけど。と言いたい所ですが、この対応については、非常に好判断でしたので、いい辛い所です。
気を取り直して納入を進めていると、何と導入機械にトラブル発生。慌てて保守先に電話を入れて状況説明していると、朝からフル回転で活躍した携帯電話は、トラブル説明中に電池切れ。慌ててノートパソコンからUSB経由で携帯を充電し始めれば、丁度復活した携帯電話に別案件の見積もり依頼の電話が入ってきました。かけ直すとお伝えしたのですが、大至急ということで内容についての説明が続きます。こちらは、サポート終了の時間になってしまわないかとヤキモキ。

ハードウェア障害があったため、機械の納入は後日となり、お詫びをしつつ退散。先程の見積もり依頼の対応のために、急いで近くのマクドナルドで見積もりを作成開始。ユーザーさん先の作業で充電をさせてもらっていたノートパソコンは、元気に動いていたのですが、見積もり完成後のメール発信直前で再び電池切れでスタンバイモードに突入してしまったのです。恐らくバッテリがヘタって来てしまっているようです。

しかし、そのためのマクドナルド。
『コンセント有の場所を確保』していたという機転により、いよいよこのトラブルスパイラルにも終止符を打つときが来たと思っていたのですが、何と電源を差しても通電しないのです。横でゲームをしている学生達も『なんか電気来てなくね？』と言っているので故障かダミーのようです。そんな状況に慌てたのがいけなかったのか、驚いた拍子に勢い良く噛んだグラコロの中身が横からはみ出してきて、口の横に熱いダメージを受けて悶絶。まさに踏んだり蹴ったりです。

すでに夜も更けた直帰の時間ではありましたが、仕方なく会社に戻ることになりました。会社に戻ってみれば、部内で新型インフルが出たとかで「マスク」だ何だと大騒ぎの真っ最中。ちょっと落ち着こうと、コーヒーを買いに行けば、自動販売機を前に財布には5000円札一枚しかなくて、再び自動販売機の前でうなだれることになったのでした。


・・・なんてことが今日一日だけで起こると、どこかで何かをしでかたとしか思えなくなってきます。
しかし、これで全てを出し切ったことになって、明日から良い方向に向かってくれることを信じつつ、これを書くことで朝がやってきそうな今の状況は、まだ不幸の続きなのだろうかと心配になります。

＜続・・きません＞