すべての生き物へ暴力をふるうことを止めなさい。
どんな生き物にも危害を加えないと誓った人が、
自分の子供にさえも執着して縛ることが有ってはいけない。
ましてや、同じ修行をする友人が欲しいと執着してはいけない。
どんな交わり、集団の中に自分が居ましても、自分一人で歩く覚悟を持ちなさい。
まるで1本角(ツノ)が立つサイのように歩め。
(原始仏典 スッタニパータ 第1章3節-No.35)
(感想)
この節は、「1本角のサイのようにあれ」というテーマの項が続きます。
2本の角ではダメなのです。1本で猛々しく起立する角のような自分であれ、と釈尊は示します。
人間は、弱さのほうに流れますと、とことん全てが弱くなってしまう生き物でもあります。
でも、強さのほうに自分が向きましても、仲間を増やして他人を傷付けるばかりのカラ元気となるのも人間です。
いつまでもこのような弱者・強者のままでは、人は同じ繰り返しをたどるだけなのです。
転生(てんせい:何回も人間に生まれ変わること)が終わることがありません。
人は、どんな中に自分が居ましても、孤高・独立する一人の存在である意識を根底に持ちなさいと釈尊は言われます。
でも、そんな人生は寂しくないか?
と普通の方々は思うものです。しかし、
* 人間は誰もが、最後はたった一人で死んで行く道理
を見ますと、コノ世でどんなに子供がたくさんいようが、友人に囲まれようが、それは流れていく景色・風景にしか過ぎないのです。すべては必ず変化して行くものです。
子供たち、友人たちという風景に執着せずに、そのいっときを楽しむならば、それは最高です。
でも意識の根底には、誰もが自分は1本角が立つ強いサイであるということを知って置きなさいという項です。
誰もが、病気であったり、悲しんだり、寂しい思いもする存在なのですが、自分の心に内在神(真我・絶対歓喜)という無限の宇宙を抱える存在なのです。
だからどんな人でも、弱くて悲しい存在では有り得ないのが、人間の本当の正体です。
躍動する熱い歓喜が誰もの心の根底に命・イノチとして宿っています。
つまり釈尊が、「人は孤高の存在であれ」と言われるのは、内在する大いなる真我・神への敬意でもあるのです。それほど崇高な存在が、人間の心の奥に隠れているのです。
その崇高な存在に対して、2本、更には集団でいなさいとは、とても言えない不敬なことでもあります。
でも悲しいかな、人間は自分の隠れた強さも、崇高さも信じることが出来無いのです。
でも、それらを真から自覚することこそ「悟り」です。他人との人生を違(たが)える秘密でもあります。
天上天下唯我独尊(てんじょうてんげ ゆいがどくそん)
=宇宙には内在神と自分しか存在しない、という真理・真実。
成功する経営者とは、
* 自分の孤独を楽しめる人。
* 自分の孤立を恐れない人。
* 自分自身を信じる人。
であるのが特徴であり、必須条件です。
今の自分がどんなに弱くても大丈夫です。
今から、自分に内在する孤高の存在、躍動する絶対歓喜(真我・内在神)に気付いて行けば良いのです。
自分の中の崇高な歓喜に気付けた人は、人生が明るく変わります。
その人の死後は、天国に行くことは間違いないのです。
安心の中で心が躍りながら昇って行きます。
生かして頂いて 有り難う御座います
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