豸 タイ・チ 豸部むじなへん
今年3月に刊行された落合淳思著[甲骨文字辞典]には、「何らかの動物の象形と推定されているが、いずれの動物かは不明。二つの豸と攴ボクや女に従う字形も用法に共通点があり同字と見なした」とあり、動物の象形だが正体はわからないという。しかし、注目すべきは、第二字・三字である。第二字は豸に棒をもつ手(攴)を描いており、多くの動物を棒やムチでたたいて誘導しているさまが思い浮かぶ。第三字は女が豸の群れを世話しているような形である。これらの字形をみると、豸は家畜の可能性もあると思われる。
篆文を経て、豸になったが、現在はほとんど使われることがない。なお、一説に豸は廌カイ・チの側面形とされる。現在は部首の「豸部むじなへん」として使われるぐらいである。
意味 (1)聖獣の名。廌カイ・チ(神判のとき用いる聖獣)の側面形とされ、その聖獣の名である「解廌カイタイ」を表すのに、「解豸カイチ」とも書かれる。廌カイ・チは、①牛に似た一角獣。②羊に似た神聖獣。③山羊、などの説がある。(2)部首「豸むじな・むじなへん」となる。
部首「豸むじな・むじなへん」
豸は漢字の左辺(偏)に置かれ、けものを表す部首となる。「むじな・むじなへん」の名は貉ラクの意味である「むじな」から来ている。豸部のけものはほとんどが野生の動物である。主な字は以下のとおり。
豺サイ・やまいぬ(豸+音符「才サイ」)
豹ヒョウ(豸+音符「勺シャク」)
貂チョウ・てん(豸+音符「召ショウ」)
貉カク・むじな(豸+音符「各カク」)
貘バク・想像上の動物(豸+音符「莫ボ・バク」)
貌ボウ・かたち(豸+音符「皃ボウ」)
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
今年3月に刊行された落合淳思著[甲骨文字辞典]には、「何らかの動物の象形と推定されているが、いずれの動物かは不明。二つの豸と攴ボクや女に従う字形も用法に共通点があり同字と見なした」とあり、動物の象形だが正体はわからないという。しかし、注目すべきは、第二字・三字である。第二字は豸に棒をもつ手(攴)を描いており、多くの動物を棒やムチでたたいて誘導しているさまが思い浮かぶ。第三字は女が豸の群れを世話しているような形である。これらの字形をみると、豸は家畜の可能性もあると思われる。
篆文を経て、豸になったが、現在はほとんど使われることがない。なお、一説に豸は廌カイ・チの側面形とされる。現在は部首の「豸部むじなへん」として使われるぐらいである。
意味 (1)聖獣の名。廌カイ・チ(神判のとき用いる聖獣)の側面形とされ、その聖獣の名である「解廌カイタイ」を表すのに、「解豸カイチ」とも書かれる。廌カイ・チは、①牛に似た一角獣。②羊に似た神聖獣。③山羊、などの説がある。(2)部首「豸むじな・むじなへん」となる。
部首「豸むじな・むじなへん」
豸は漢字の左辺(偏)に置かれ、けものを表す部首となる。「むじな・むじなへん」の名は貉ラクの意味である「むじな」から来ている。豸部のけものはほとんどが野生の動物である。主な字は以下のとおり。
豺サイ・やまいぬ(豸+音符「才サイ」)
豹ヒョウ(豸+音符「勺シャク」)
貂チョウ・てん(豸+音符「召ショウ」)
貉カク・むじな(豸+音符「各カク」)
貘バク・想像上の動物(豸+音符「莫ボ・バク」)
貌ボウ・かたち(豸+音符「皃ボウ」)
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