答えは現場にあり!技術屋日記

還暦過ぎの土木技術者のオジさんが、悪戦苦闘七転八倒で生きる日々の泣き笑いをつづるブログ。

苦行

2020年02月20日 | 読む・聴く・観る

 

『超越と実存』(南直哉)を読んでいる。

あいかわらず、この人の書くものは難解だ。

読みつづけるのは、少なくともわたしにとっては、「苦行だ」と言ってもさしつかえないだろう。

比較的「読みやすい」と思われた『刺さる言葉』

 

 

でさえ、随所にちりばめられた難解きわまりない言説に往生し、やっとこさ読み終えることができた。

その前に読もうとした「『正法眼蔵』を読む 存在するとはどういうことか」に至っては、

「しかし、おもしろい」

「難しいがおもしろい」

などと、このブログで広言してしまったにもかかわらず、どうにも歯が立たなくて、読み進めることを断念してしまった(またいつかチャレンジするかもしれませんが)。

 

 

ではなぜ、性懲りもなく、また、よく理解もできないくせに、読もうとするのか。

それはひとえに、わたしが著者のこういった姿勢に惹かれているからにちがいない。

・・・・・・

私は、仏教に何らかの「真理」を見て、それを獲得するために修行しようと思ったわけではないからだ。

(略)

私には昔から、どうしても解決したい問題があった。そのための道具として、仏教を選択したのだ。釈尊や道元禅師の言動が「真理」かどうかではなく、敢えて言えば、使えるかどうか、だったのである。

(Kindleの位置No.34)

・・・・・・

かくして今日も南直哉を読む。

朝の10分間読書で読む。

ときにはガリゴリとアタマを掻きむしりながら、

またときには虚空をうつろに見つめながら。

「ご苦労なことだ」

と別の自分が揶揄するが、苦笑いをひとつくれてやって読む。

「苦行」

そんな本の読み方もあっていい。

 

 

 

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