一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

894  2013年3月  岩戸句会

2013年04月03日 | 

 

旧友の握手握手や花吹雪      歩智

翁媼ら終活ばなし桜狩

 

アルプスのアンモナイトや春の海  炎火  

菜の花やシーラカンスの解剖図

 

佐保姫の裳裾に触れて山笑う     侠心

同じ道今年も逢えて濃菫

 

夜桜の湿りを秘めし香かな     洋子

朝焼けに全身染まり種を蒔く

 

佐保姫やけさ機嫌よき膝頭     章子

われ生きる箱根連山花ざかり 

 

独り居の媼温める夫婦雛      豊春

佐保姫は潮風に乗り通りけり

 

暖かいのが好きだったのよね貴方  遊石

タンポポの好きな女の一人言

 

鶯を復音と聞く馬返し       鼓夢

花冷えや厚手のシャツの綾模様

 

LED淫靡に光る萬愚節      薪

春愁や白粉ブラシ円を描く

 

匂い立つなべの潮目の新若布    正太

沈丁の香にモノクロの風孕む

 

今時はマスクにメガネ鳥打帽    空白

男体山囲む麓の黄色くも

    

佐保姫の木々に優しき小糠雨    稱子

花冷えやカップに残る紅のあと

 

桜鯛看とってもらうはずの人    雲水

春昼の庭のどこかで蟇の声

骨壷を作る会の皆さま

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする