昨日、若い頃は美しかったであろう、上品なおばあさまの来客があった。85才というが、60才台にしか見えなかった。さて、彼女の言葉を要約すると、
「私の夫は、35才で亡くなりました。病気で死を覚悟したらしく、真顔で『あの世で会おう』と言いました。あれから50年。二人の子もそれなりに暮らしていますから安心しています。私も、いよいよあの世に行く年齢に近づきました。死ぬのは怖くないけれど、あの世で夫に会えるかしら。会えたとしても、若い夫は、こんなおばあちゃんになった私に、がっかりしないかしら、と心配です。」
ハギ(萩)