一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1707   来世はありやなしやの蝉の声

2016年07月12日 | 

 昨日、若い頃は美しかったであろう、上品なおばあさまの来客があった。85才というが、60才台にしか見えなかった。さて、彼女の言葉を要約すると、

 「私の夫は、35才で亡くなりました。病気で死を覚悟したらしく、真顔で『あの世で会おう』と言いました。あれから50年。二人の子もそれなりに暮らしていますから安心しています。私も、いよいよあの世に行く年齢に近づきました。死ぬのは怖くないけれど、あの世で夫に会えるかしら。会えたとしても、若い夫は、こんなおばあちゃんになった私に、がっかりしないかしら、と心配です。」

ハギ(萩)

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする