一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2205  父によう似た声が出てくる旅は悲しい  山頭火

2021年05月17日 | 無季俳句

 種田山頭火(明治15年~昭和15年)は、「層雲」の荻原井泉水門下で、主に自由律俳句を作った俳人。現防府市の大地主の家に生まれたが、10才の時、父親の放蕩が原因で母が自殺した。早稲田大学に入学したが神経衰弱のため退学して帰郷。その後事業に失敗し、実家が破産している。

 晩年は、得度し雲水姿で旅をしながら句作を続けた。50歳の時。精神不安定から自殺未遂をしている。

58才の時、脳溢血で亡くなるが、不幸な一生だったと言えるだろう。しかし、彼の救いが「自由律俳句」であったことは間違いない。

 さて私も山頭火同様、自分の声が父親に似て、はッとすることが時々ある。しかし、私は父を懐かしく感じ、嬉しく思う。実に有難い。

スイバ(酸葉)

コメント (4)
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